作:とっちゃん
このヒミツは大きすぎる。
一つを言ったら、芋づる式にどんどんでてきてしまうだろう。
言うべきかも知れない。でも、梗牙くんや華鳥さんに迷惑がかかるのは絶対だろう。
どうするべきなのか、一番いい答えが見つからない。
いや、本当は答えなんてないのかもしれない。
「本当に花魁やってないんだよね?十萌・・・?」
何にもいえない。
どう答えればいいんだろう。
「十萌っ」
後ろからいきなり呼ばれてびっくりした。
後ろに振り向き、そのあいてを確認しながら名前を読んだ人の名前を十萌は言った。
「梗牙・・・くん。」
すると、ポンと、頭をたいた。
「俺は、かまわないから。」
「!・・・・ありがとう。・・・そう、だよね。」
すると友達のほうに向き直った。
「うん。私、花魁やってるよ。」
「本当・・・に?」
「本当だよ。」
「う、ウソだよね・・・?だって、中学生が花魁なんて、春を売るなんて・・・・」
混乱してしまっている。
「中学生でも、花魁をする女の子はいる。」
「少なくとも、俺は一人知っている。」
梗牙がいった人は華鳥のことだ。
「でも、でもね。春は売ってないんだよ。皆が、梗牙くんが、助けてくれたから。」
「どういう、こと?」
「私が今いる所はね。『青楼殿』っていうところ」
梗牙が十萌の言葉を引き継ぐ
「青楼殿は、ネオヨシワラ一の遊女屋。そして・・・・」
「そこの主人は、俺だ。」
友達は絶句。
いきなりいろんなことを言われたので、何もいえない。
しばらくして、口を開いた。
「そう、なんだ。でも十萌。花魁なのに春を売ってないって、どうして?」
普通の疑問だ。
「州南さんって人の、月に何度かお酒の相手をさせてもらってるの。」
「あ、私、絶対に誰にも言わないから。。。言わない。」
十萌は首を横にふった。
「ありがとう。でもいいの。その男子がいつかすべてばらしてしまうだろうから。」
「クラスの皆に。ううん。この学校の人全員に言うよ。」
「それが、真実だから。」
静かに、そしてハッキリと十萌は言った。
真実を言うタイミングはコレで合っているんでしょうか。
この、”友達”には名前がないので、名前は付けませんでした。
マジメにネーミングセンスないんで・・・《汗
だからちょっと変なところあるんですけど、気にしないでくれるとうれしいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。