作:とっちゃん
「すごいね彷徨!!宇宙携帯だって!!」
そういって未夢は不思議そうに携帯を眺める。
「だなぁ。地球のと全然変わらないぞ?」
そう言って二人は携帯の電源をONにした。
「「??!!」」
二人は絶句した。何が書いてあるのか、まったく分からないのだ。
これは宇宙の共通語なのだが、宇宙連盟に加盟していない地球人には読めるわけもなかった。
すると彷徨は携帯の入っていた箱をガサガサとあさり始めた。
「なにしてるの?彷徨」
「・・・説明書があるはずだ。」
と、紙がでてきた。2枚。
スタートやストップボタンがついているもの。
電源のボタンしかないもの。
とりあいず二人は、スタートボタンを押してみた。
《ざざっざざ・・・えー宇宙携帯をお買い上げありがとうございます。
もうひとつの紙が説明書となっておりますので、アドレス。着信音。端末暗号などの設定を行ってください。
もし分からないことがあれば、aaa-○×△@。。。。にご連絡くださいでは》
二人はもう一枚の紙を見て電源を入れた。
これはきちんと日本語にされていた。
ー数分後ー
彷徨は無事設定を終えた。が、未夢は
「彷徨ぁっ助けてぇ〜」
まだ設定し終わっていなかった。
「はいはい。」
未夢の手から携帯を取り、未夢に見えるように操作をした。
「あぁ〜なるほどっ!!さっすが彷徨!!」
と、にっこり笑った。
彷徨は少し照れ、顔が赤くなる。
それを知られてはたまらない。とそっぽを向く。と
「あ!!そーだ彷徨!!写真撮ろうよ!!」
「は?」
彷徨は良く分からない。
「写真とって、ルゥ君たちにおくろーよ!」
「あ、あぁそうだな。」
「ってことで彷徨ヨロシク!!」
「俺かよ」
未夢に彷徨がつっこんだ。
「あったりまえじゃん♪」
そういって無邪気に未夢は笑った。
そういいながら、未夢はメールを書き始めた。
《ルゥくんワンニャー元気ですか??
オット星には着いたのかな?私は今彷徨の家に遊びに来てるんだっ\(@^∀^@)/
今度私の携帯からもメェルするねっ・v^ゝ 未夢》
さらに、顔が赤くなるのを感じる。
ーそんな無邪気に笑うなよー
ドキドキと鳴る心臓の音を抑え、冷静を装って未夢と写真を撮る。
セルフタイマーをセットする
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ぱしゃっ
彷徨もメールをうつ。
《ルゥ。ワンニャー久しぶり。携帯ありがとう。大切にする。 彷徨》
撮れた写真をみると、頑張ってはいるがやはりすこし彷徨の顔が赤い。
ーま、きづかねーだろー
そう思って送信した。
「いつ返事返ってくるかなぁ〜」
すっごく楽しそうにわくわくとしながら彷徨の携帯を見つめる。
「時間とか違うから、返事が来るのも遅いかもしれないぞ?一年後とか」
「えー!!」
と、言ったとたん。
ピロリロリン ピロリロリン ピロリロリン
携帯がなった。メールが届いたのだ。
《未夢さん彷徨さんお久しぶりです!!
携帯無事に届いたようで安心しました。
実はワタスクシたちはまだオット星についていないんです。
でも、あと1ヶ月くらいで到着する予定です!!
ルゥちゃまと写真撮りましたので見てください。また連絡します。》
写真にはルゥ、ワンニャーと両親の写真。
「なつかしい・・・・」
ふと未夢はつぶやいた。
「そーだな。二人とも元気そうでよかったな」
しんみりとしてしまう。
すると、
ピロリロリ ピロリロリ ピロリロリ
再びメールが届いた。