作:杏
「はい、天地でーす! あ、西遠寺くん?
未夢? 来てないけど…またケンカでもしたのー?」
「もしもしお待たせ〜西遠寺くん! え? 未夢ちゃん?
うちには来てないよぉ〜? 帰ってないの? こんな時間に…」
「ぱんぱ!」
「彷徨さぁん! やっぱり未夢さんの靴は全部ありますよぉ!」
「…じゃーどこ行ったってゆーんだよ!!」
「す、すみません……」
「いや、悪い……」
時刻は20時過ぎ。未夢が居ないと気付いたのは、夕方。
そのときは彷徨もワンニャーも気にしなかったけど、外はもう暗い。
「ま、まさか誘拐……!」
「……もう一回探してくる」
辺りを探しまわって、息つく間もなく友人たちに電話。また靴を履いた彷徨の表情は、先程よりも険しい。
「わたくしも行きますっ!」
「わんにゃ! まんまぁっ!」
ボンっとワンニャーがいつもの奥さんに化けて、ルゥを背負う。
ガラガラッ
「か、彷徨さんっ! あれっ!」
本堂の屋根より、ずっと高い位置。虹色の光。
「時空の歪み…。 まさか、未夢…!」
その光の中から、吐き出される未夢の姿。
「未夢さぁ――んっ」
「落ちる…!」
彷徨が未夢の落下点に向かって駆け出した。
(間に合え……!)
「まんまぁ―――っ!」
未夢ちゃん、無事(?)帰還―――!
間に合ってね!彷徨くん!!
彷徨くんが思わず怒鳴るシーンって、結構好き。このギャップ、書いてて楽しいんです。
彼の心のうちを書くのが好きなんですかね。
彷徨くんの一人称って書きやすいし、彼のモノローグ考えるとよく言葉が浮かびます(笑)
未夢ちゃんのはかえって難しい…。
杏の思考は彷徨くん寄りなんでしょうか(^^;
8月も終わり。杏の企画も締め切り間近です。
中間報告…予想通りの貴重っぷりとなっております(笑)
お寄せ戴いたみなさま、ありがとうございます。
思い付きワードひとつで結構です。私はそこから妄想を繰り広げてますから。
因みに、この『時を越えて』は、「約束」。
こんなんで十分です。
何かございましたら、ご一報くださいませ。
さぁ、これからが大事ですね!頑張ります!杏でした!