時を越えて

10話 記憶

作:

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「…ん……」

「未夢さんっ! よかったですぅ〜このまま目を覚まされなかったらどうしようかと…!
 彷徨さん呼んできますねっ!」




「かなたさぁ〜〜〜〜んっ!」



「わたし…もどってきたの…?」

「まんま?」




ワンニャーがいて、ルゥがいる。見渡せばそこは、西遠寺の自分の部屋。制服もかかっている。お気に入りのぬいぐるみもある。

「帰ってきたんだ…」





「おかえり、未夢」

「彷徨……ただいま」

開いた襖を見上げれば、いつもの彷徨。ようやく、ほっと息をついた。


「おかえりなさい、未夢さん! どこに行ってらしたんですか?」



「あ、えっとね……」

幼い彷徨に会ったことを話す。

「可愛かったなぁ〜、3歳の彷徨。 話し方も考えてることも、さすがに3歳児って感じ?」


彷徨の表情を窺いたいのだけど、それを見てはいけない気がして。

膝に抱えたルゥを瞳に映しながら、未夢はむこうの世界でのことを話した。



「……やっぱり…」

「え…? 彷徨、覚えてるの…?」





「これ…おまえだろ?」

そう言った彷徨が差したのは、古いアルバムの中の1枚の写真。



“息子と見知らぬ少女”

見たまんま、そう名付けられた写真には西遠寺の境内。隅に写る本堂の階段で、未夢らしき少女とその膝に幼い彷徨。

「これ……!」




「あの日は、出来たばかりの母さんの墓石と、そこからの景色を撮るんだって、たまたまオヤジがカメラ持ってて、さ」

「見られてたんだ、おじさまに…」


「あれは誰だって訊かれて…」





「えっ! まさか、アレ言ったの!?」

「おまえがそう言ったんだから、それしかないだろ?」

慌てる未夢に、彷徨が口角を上げる。思い出して、肩を揺らした。


「? なんておっしゃったんですかぁ〜?」


宝晶さん、いらっしゃったんですね?(^▽^;
何を思ってシャッターを切ったんでしょうか。。
なにか証が欲しかったんですよ、ワタシ。

アレとは一体何でしょう?安直な、子供騙しです(苦笑)
次回のお楽しみに、とっておいてくださぁ〜い〜(ワンニャー口調でw

二足の草鞋ならぬ…こっちが終わってないのに、次のリクの方に手を出し始めている私。
設定が全然違うのに!ごっちゃになりかけてます。。
一つずつ片付けます。

あと少し!あと少しなんです!
時を越えて…ちゃんと繋がってね!二人とも!
ご愛読、ありがとうございました。
ご意見ご感想も、感謝いたします。ありがとうございます!

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