作:久保真理
学校について、クラスに行くと皆がいた。
はじめてみる子もいるけど、
ほとんどが去年のクラスメイトだった。
「未夢!!久しぶり!!」
「元気か?」
「未夢ちゃん」
「光月さん」
口々に再会を喜んでくれて、うれしい。
「はじめまして」
そう言って未夢の前に来た子は足をギブスして松葉杖をついている。
「私、明菜。今日は来てくれてありがとう。よろしくね未夢ちゃん。」
「うん。よろしく明菜ちゃん」
未夢も明菜につられてにっこりと笑った。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
未夢は皆と同じハチマキを頭にしめる。
体育祭の始まりだ。
『障害物リレーの人は、入場門まで来てください』
アナウンスが流れる。
「そういえば、明菜ちゃんは何の競技に出るはずだったの?」
「っとね。ハリケーンと、大縄皆で飛ぶはずだった。
も一個はそのときに教えてあげるよ。それまでヒミツ」
「ハリケーン??」
「うん。簡単に言うと、竹を四人で持って、コーンを回るの。
未夢ちゃんは西遠寺くんと、ななみちゃんと黒須君と一緒だよ。」
「わかった。ありがとう」
グラウンドを見ると障害物リレーが始まろうとしている。
「未夢、そんなところじゃ見れないでしょ。まえいこ前」
ななみが手を引いてくれる。
「うん」
見るとウチのチームの一番手はクリス
「クリスちゃん。がんばってー!」
声援を送るとこっちを向いて軽く手を振ってくれた。
ドン!
ピストルの音で始まる。
「おらあですわぁ!!!」
クリスはすごい勢いで走り出す。一気にトップだ
「いけーいけいけ!!」
誰か知ろうと知らまいととにかく応援をした。
最後の最後で抜かされて、ウチのクラスは二位だった。
『ハリケーンの人は入場門に集まってください』
「未夢」
アナウンスがなったとたんに彷徨に声をかけられた。
「ん?」
「行くぞ」
「うん。」
ななみちゃんはいつの間にかいなかった。
入場門に並んでる間に彷徨からルールの説明があった。
―あたまがぱんくしそう―
「ま、やればわかるさ」
結局そう締められた。
ハリケーンはあっという間の競技だった。
飛んでしゃがんで走って・・・・
彷徨が未夢を気遣ってくれたおかげでコケはしなかったが、三番だった。
「あふ〜疲れた」
どかっとイスに座る。
「お茶いる?」
彷徨がお茶を出してくれた。
「ありがとー」
ごくごくと一気に飲み干す。
「ま、午前はコレで終わりだからな。楽だろう」
「あ〜い」
手をぴらぴらっとあげて脱力した。
目の前では100m走をやっている。
ムカデレース。大玉運びが午前中の競技だった。
『今から1時までお昼の時間です。
1時10分には大縄跳びを始めますので、1時には戻ってきてください。』
アナウンスが終わった瞬間
「よし、めしだぁ!!」
後ろにいた三太が叫んだ。
「楽しみですわ」
「やっぱりお弁当ってメジャーなものかな」
「どんなものでもおいしければいいじゃん」
「未夢っちの手作り〜」
皆口々に言っている。
「教室で食うぞ。ここは暑い」
彷徨のこの一言で皆で教室に戻って行った。
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お弁当を広げる
「おいしそう!」
皆が口をそろえて言った。
「実際においしいもん。」
―見た目だけ、なんていやだ―
「ん。おいしい」
「本当だ」
「やっぱりメジャーね」
「グッドだぁ」
それぞれかなりうれしいコメントを残してくれた。
みんな
それぞれ好きなものをつまむ。
彷徨はもちろんカボチャの煮物。
何気なくやるから、彷徨の好物だなんて皆気づかない。
それがすごく面白かった。
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午後の競技最初は大縄。
グラウンドの真ん中に皆で移動した。
『2分間で一番多く飛べた回数を本部まで伝えてきてください』
スタートといわれると同時に皆が意気込む
「いくぞ!!せーの」
1、2、3、4、5、6,7,8,9,10
「あっ」
未夢が引っかかった。
練習してないから当たり前とも言える。
未夢がしゅんとしたのを横目で見て、
「よーし。も一回だ!!」
と彷徨は大きな声を出した。
「おー!」
「せーの!!」
1,2,3、・・・・・
10、11・・・
20をこえたあたりで苦しくなる。
ちょうど23回目のときに『終わりです』とアナウンスがなった、
最後にやって、まだ引っかからなければつづけていいルールだ。
「30、31、32、33、34、35、36、37、38、39・・・」
40回目で男子がひっかかった。
わぁ!と歓声が上がる。
ウチのクラスがトップだった。
長々としてしまってすみません。
しかも、やっぱりまだだせなかった・・・
ひとつひとつを大雑把にしたつもりなんですけどー(涙
確実に次回で答えを出します!!
更新がんばりますー。
(6/18・真理)