体育大会

当日・朝

作:久保真理

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体がふわふわする。

目を開けると、そこには大人っぽくなった彷徨

それに・・・わんにゃー?

金色のさらさらの髪の毛・・・・・ル、ゥ、くん・・・?

そして、もう一人は見たことのない子

ショートでピンク色のかわいい髪の毛。

あれは、だぁれ?

でも、皆仲がよさそう。

皆家族みたい。




ふと、彷徨がこちらを向いた。

「未夢」

かなた?

「未夢」

なあに?

















彷徨は早めに起きて、朝食の準備をして、未夢の部屋へ向かった。

「未夢?入るぞ?」

返事がないから勝手に入る。

案の定。気持ちよさそうに寝ている。

しかも、何故か幸せそう。

「未夢」

軽く肩をゆすって声をかける。

「・・・なたぁ?」

なんか幸せそうにふにゃんとしてる。

ドキン!

その顔を見て彷徨は胸が高鳴った。

―それ、反則だろー。―

「未夢」

「おい未夢!おきろよ!!」

少し声を大きくしてみる。

「・・・かなた?」

とろんと目をしつつ未夢は彷徨を見つける。

「朝だ」

―その顔も声も!絶対反則だ!!―

顔がほのかに赤いのを隠し、

なるべく冷静を装って声を出すと、少しぶっきらぼうになってしまった。

「ぁ、うん。」

のそのそと起き上がる。

「ジャージあるよな?もう着替えて来い。朝飯食ったら弁当作るぞ。」

「ぅん・・・」

めをこすって眠そうながらも起きようとがんばる姿は

小さい子供みたいで、可愛かった。

「じゃ、二度寝するなよ!」

頭をデコピンして彷徨はたちあがる

「ゎかってるぅ〜。」

まだ寝ぼけてるけど、未夢は立ち上がった。

ふらふらするから危なっかしい。

彷徨はすぐに部屋を出る。

その顔はもう真っ赤。

寝起きだからなのか、しばらく会わなかったからなのか

今の未夢には色気むんむん。



彷徨は、さっきのことを頭から振り払うように弁当を作り始めた。











☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★



「おはよ〜」

ふわぁと大きなあくびをしながら未夢が入ってきた。

「朝飯にするか」

「うん」

未夢がイスに座ると、彷徨も座った。

「彷徨朝ごはん食べたんじゃないの?」

「いや。未夢待ってた。それと、弁当の下ごしらえ。早く食べるぞ」

「「いただきます」」

トーストに目玉焼きが乗っている。

それとミルク。

食べ終わって、お弁当作りに取り掛かる。


おかずを入れるのは




何故か重箱。




「彷徨・・・こんなに食べるの?」



きょとんとして彷徨に聞くと、

珍しく彷徨もきょとんとして見返してきた。


「・・・ぷっあはははは!」


「え、え?」

いきなり笑い出した彷徨に未夢は混乱する。

「あ、いや悪い。これは、いつものメンバの分。

昨日、寝る寸前にメールが来て、

『サプライズしたお礼に、2人手作りのお弁当をメンバ分よろしく。』

て三太から来たんだよ。」


「あぁ、なるほど。。。」

「そ、じゃなきゃこんなんつかわねーよ。何年ぶりだってかんじだし。」

コンコンと重箱を叩く。

「てことで、やるぞ」

「はーい」


おかずは、

から揚げ、カボチャの煮物(多め)。

卵焼き。タッパにいれてお漬物。

銀シャリ梅、鮭、何種類かのふりかけを混ぜたおにぎり。

少しのフルーツ。


メジャーなおかず+カボチャ。


「カボチャの煮物多いね。」

「いーだろ。うまいんだから。あ、他のやつらに言うなよ?」

「わかってるよー」

少し顔を赤らめる彷徨を見て未夢はくすくすと笑った。


「すこし置いたらしまうから、未夢行く準備して来いよ。俺ほぼできてるから」

「わかったぁ!」

未夢は元気に走って行った。

彷徨はおっきな水筒にお茶を入れる。

同じ水筒だと、クリスが怖いけど

生憎いい水筒がなく、このおっきい水筒だけだった。






☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★







未夢は自分が使っていた部屋に入る。

持ってきておいた服を買ったときの袋に荷物をつめる。

―タオル、帽子。日焼け止めでしょ。

あと・・・バンソーコーも持っていこうかな。

あとはー・・・―


荷物が多くなりすぎないように荷物をつめて、キッチンに向かった。


そこには布に包まれた重箱と、大きな水筒。

彷徨は荷物を取りに行ったのか、いなかった。

自分の荷物をテーブルに乗せ、イスに座って彷徨を待つ。









2、3分して彷徨が来た。

「よし、行くか」

「うん」

未夢は元気に立ち上がる。

「重箱は持つから、水筒持ってもらってもいいか?」

「おっけー!あー。皆に会えるー。楽しみだな」

自分が本当にここにいて良いのかとか考えていたのに、

そんなこと未夢の頭から消え去っていた。


「「行ってきます」」

2人で西遠寺に向かって言う。

『いってらっしゃいですー』

『あーきゃぁ』

遠い星にいる2人の声が聞こえた気がした。




















本当は、もう体育祭にするつもりだったんですけど・・・
ひとつひとつを何故か細かくしすぎてしまって・・・・
当日の朝です・・(涙)
私のシリーズって長い理由細かすぎるからですよね・・・
もっとうまく文章まとめられるように努力します!!(><;)

昨日の私の問いかけに答えてくださった方、ありがとうございます。
答えはまだ言えません・・・
他にも、自分の中で『これじゃないかな?』て思っている方もいるかと思うんですが
答えは次回で!!(もしかしたら、次々回かも・・・(汗))
次回か次々回。コレがヒントかもしれません(笑)

                             (6/17・真理)

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