作:久保真理
ずっと
ずっとつながっていた手
いつまでもつないでいられたらいいのに・・・
いっそ手がくっついちゃえば。
そうしたら、帰れないのにな。
真っ赤な顔をしながら
ぼーっと、そんなことを考えていたんだ。
「未夢ちゃん、ご飯食べれないよ。」
三太の声で、ドキンと2人の胸が一瞬高鳴った。
口から心臓が飛び出そう。
その表現は漫画みたいだけど、一番あった表現だった。
「うっせー」
彷徨はそっぽ向いてぱっと手を離した。
その頬はかすかに赤い。
未夢も下を向いてて真っ赤だ。
「そっくり」
ななみがポツリとつぶやいた。
「うん。さすが家族。」
「家族っていうか、夫婦だよ。」
ななみとあやの会話の『夫婦』に反応して、
ばっと2人があやの方を向いた。
「「夫婦じゃない!!」」
みごとにシンクロ
それが、さらに2人をあおる
「ほーら、息もピッタリ」
「うんうん。まさに夫婦」
2人はさらに顔を赤くして、お互いそっぽを向いた。
「ふふふ〜」
にやにやと二人は笑ってた。
「でも、本当にお似合いですわ」
「あぁ、そうだね」
傍観していたクリスと望までからかいの輪に入ってきた。
「「なっ!」」
まさか二人も加わるなんて思わなくって、
驚きの声を上げたら、またもやぴったり。
「やっぱり息もぴったりだよね」
「本当ですわ」
「『恋人』とかじゃなくて『夫婦』だよね」
「めおと。だ。」
四人にからかわれて、未夢が恥ずかしさの限界を超えた。
「あ、あたし忘れ物したから取ってくるー!!」
未夢はそう言って逃げるようにお堂から出て行った。
「あ!」
彷徨は逃げる理由がなくて、お堂に残るしかなかった。
未夢は部屋まで戻って、お土産をバックから出す。
頬に手を当てると、熱い。
「まだ戻れないなぁ〜もう」
ふうとため息をついて、
畳にぺたんと座った。
さっきのことがどんどん鮮明に思い出されてくる
おさめるはずだったのに、もっともっと
これ以上ないんじゃない?てくらい顔が真っ赤になった。
だってだって、あれ(手)は彷徨が勝手に(つかんできたから)〜
あ、あたしってばここにいたいとか。帰りたくないとか
凄いこと言っちゃったし、
でも、彷徨の『イヤだ』ってなんだったんだろ?
ここにいちゃダメてこと??
うぅ〜
と、色々思い出して百面相していた。
あたし、口から心臓が出るかと思うくらい
びっくりしたことが今まで生きた中で一回ありました。
っていっても、まだ17年ですけど(苦笑)
好きな人にいきなり手を握られました(笑)
本当にそんなことあるんだって、思っちゃいましたよ〜
この小説
少しずつストック作って、毎日更新しようと思います。
あと5以内で終わる・・・かなぁ
5以内で終われるように努力します!!笑(5/14)