輪廻

第八章 -信じてたモノ-

作:朴 ひとみ

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裏切られ、前世の世界でも裏切られ・・・・

僕はなにを信じればいいの?


















第八章 -信じていたモノ-


















徨が部屋で武器の用意をしていると、リンネが来た。

「もうすぐ終わるか?」
彷徨はあぁ、と頷き下を向いた。

「なぁ・・・リンネ」
彷徨は小さな声で言った。
「花小町は・・・良い奴だと思っていたのに・・・」

するとリンネはハッと笑った。
「なんだ?怖気付いたか?」

すると彷徨はリンネの襟の部分をグッと掴んだ。











「ふざけるな!!!」











彷徨は怒鳴った。



「お前は・・・花小町のことをなんだと思っているんだ!!
この街に着いたとき・・・初めに親切に親切にしてくれた人は誰だと・・・!!」





「ハッ、恋煩いか?」






気が付けば、彷徨はおもいっきりリンネを殴っていた。



彷徨はすまない、と言い剣を持って部屋を出て行った。



リンネは、一人残された部屋で決意をしたような目をした。














綾とななみの部屋に着くと、もう既に二人がいた。
「リンネは?まだ?」
ななみが聞いた。
「あ、ああ・・・・もうすぐ来ると思うぜ。」
彷徨は無理して笑った。


「敵は、大体四百人ぐらいよ。」

ななみが苦しそうに歯軋りした。

「せめて半分なら・・・。」





「大丈夫だ。」

いつの間にか、リンネが来ていた。

「私には、帝様からもらったネックレスのお陰で力が取り戻しつつある。
私が大体二百人をやろう。」

「でも・・・!!」
綾が声を出した。
「いくらリンネでも・・・」
するとリンネが微笑んだ。
「大丈夫だ。それより、自分のことを考えていろ。」


リンネはそう言うと、入り口のほうへ歩いていった。














四人は出入り口前に着いた。
「覚悟は出来ているか?」
リンネが聞いた。
「もちろん。」
ななみと綾が行ったが、彷徨はまだリンネについて整理が出来ていなかった。






















---どうしてリンネはあんなことを言ったのだろう---





















「・・・彷徨?」

彷徨はその声でフッと我に返った。

「大丈夫?もしかしてビビッてるの?」
「バ、バカ!そんな訳ないだろ!!」

「・・・行くぞ。」
リンネが言った。

リンネは最後まで彷徨のことを見なかった。




















リンネを先頭に扉を潜ると、大勢の悪魔と共にクリスが先頭に立っていた。



「・・・どういうつもりだ。」

クリスはニコッと笑った。

「どうもこうも・・・貴方達があの未来の狗っていう情報が回ってきたの。
・・・あの方が教えてくれたわ。」

「・・・あの方?」

彷徨が呟いた。

クリスは彷徨へニコッと笑った。
「あの方はあの方よ・・・。それに、教えたって意味がないでしょう?
だって------」


クリスの顔つきが殺る顔になった。















「貴方達はここで死ぬのだから!!」










クリスは叫び、持っていた杖を彷徨達に向けた。


「行け!悪魔ども!!」


悪魔が一斉に襲ってきた。


「あっ、リンネ危なっ・・・・!」

彷徨がリンネを守ろうとした時、綾が止めた。


「なんで止める!?」

「シッ!いいから、リンネが動くまで見ていなさい。」


彷徨は意味が分からなかったが、とりあえずリンネを見た。

















彷徨は驚いた。



















リンネが笑っている。



















「ハハハ・・・ハハハハハ・・・あんた達で私を殺せるとでも・・・?」



















次の瞬間、彷徨はビックリした。























「ざけんじゃねえよ この下級悪魔共がーーーーーっ!!!!」









リンネは手を空の方へ上げた。

「隔雷礼神!!」

リンネがそう叫ぶと、いい天気なのに雷が落ちてきた。












「リンネは・・・一体・・・?」

彷徨が呆然として聞いた。

「リンネはね・・・真剣な戦いやケンカになると少し性格が変わるのよ・・・」

綾が説明した。


そうしている間にも、悪魔はバッサバッサとやられていく。







「ハハハハハ!!どうした!?やりがいが無いぞ!!」








そんなリンネを見て、彷徨はリンネのほうが悪魔なんじゃないかと思った。




やがて、ななみが口を開いた。

「さぁ、私達も行きましょう!出来ればリンネの援護をして!!」


残り三人は駆け出して行った。


ななみも綾も慣れているのか、すぐに倒していく。








「風神脚来!!」







遠くでそんな声が聞こえた。
と思ったら竜巻が出来ていて、悪魔だけを呑み込んでいた。








彷徨も必死に剣で戦っていた。


一人の悪魔が飛び出してきた。

彷徨は悪魔の腹の部分を突こうとする。




しかし、スルッとかわされ腰につけていた短剣で突きつけてきた。





「・・・・・!!」




殺られる、と思った瞬間 矢が悪魔の頭に刺さっていた。




「大丈夫!?」





綾が討ったらしい、声をかけてきた。

悪魔は金色の粉となり、天のほうへ流されていった。



「これは・・・・?」



彷徨が見ていると、綾が戦いながら答えた。


「天使や悪魔は死んだら一回天の方へ魂が昇るのよ。今のがそれね。
・・・・・っとにもう、埒があかない!!」



















悪魔の人数は、リンネの力もあって半分ぐらいになってきた。

その間クリスは楽しそうにニコニコ笑って避けているだけだった。




















何時間経っただろうか。
悪魔はクリスしかいなくなった。

「残るはお前だけだ・・・クリス。」
「そのようね。」

クリスは髪をファサっと風になびかせ、手を腰にあてた。

「どうやって私を倒すつもりなの?」

リンネが手を前へ突き出しながら口を開いた。
「どうもこうも・・・適当にやっていくまでだ!!」


リンネは駆け出して行った。















第八章   END











本能が、危ないと知らせた。

でも、僕はそれは嘘だと思い込んでしまったんだ。


こんにちわ、朴です。
今回はキャラとの質問コーナーを書く時間がなく、このような形式にさせていただきました。
本っ当にごめんなさい!!
でも、第九章では付くと思うので・・・。

web拍手をくださった方、そして今これを読んでくださっているそこの皆様、いつもありがとうございます!
お陰様で、3200hitいきました^^
これからも、頑張っていくのでお願いします!

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