作:朴 ひとみ
この2人は敵?それとも-----味方?
第七章 -戦いの幕開け-
「で?」
ななみが言った。
「彷徨はリンネの何?」
「え・・・?」
いきなりの質問に彷徨は戸惑った。
「な、何って・・・・」
「答えにくかったら質問を変えるわ。
彷徨はどうしてリンネと一緒にいるの?」
彷徨は答えた。
「・・・未夢を助けるため・・・だ。」
すると綾が聞いてきた。
「本当に?」
「--------え?」
「今の彷徨の質問だと、未夢のことしか頭にない。
未夢のため、未夢のため----リンネは?」
綾が彷徨を覗き込みながら聞いた。
彷徨がうろたえたその時。
「・・・もう良い。」
踏み潰されているリンネが声を出した。
「・・・そしてお前らはいつまで私の上に乗っている!!!」
リンネがキレた。
「あぁ、ごめんごめん。」
綾とななみが降り、リンネは椅子に座ってため息をしながら言った。
「・・・で、何のようだ?」
彷徨は綾とななみに椅子を出してあげて、自分も別の椅子に座った。
「帝様のお達しでねー。
・・・マーイネズシティが怪しいから見て来いってさ。」
ななみが喋り終わった後、綾が喋り始めた。
「んで行ったらリンネのオーラがするじゃない?びっくりしちゃった!」
「ハッ」
リンネが鼻で笑った。
「私が転生したと、うっすらでも分かっていたんじゃないか?」
「まぁね。」
ななみが言った。
「確かにオーラは天界には無かった。でも、それだけじゃ・・・」
ななみは口ごもった。
「まぁ良い。昔のことは・・・。
それより、ここに流れている独自の雰囲気・・・誰のか分かるか。」
綾とななみは首を振った。
「雰囲気は感じとれるけど、誰かは・・・」
リンネは頷いた。
「私もだ。わたし達は近々・・・」
リンネがそれぞれの顔を見た。
「戦わなければいけないのかもしれんな。」
皆は頷いた。
「さぁ・・・今何時かしら?」
綾が言い、彷徨が答えた。
「もう・・・夜の11時半ぐらいだな。」
「そう・・・じゃあ私達はそろそろ部屋に帰るわ。」
ななみが欠伸をしながら言った。
「お前らの部屋は?」
リンネが聞いた。
「ここから左に数えて三番目の部屋よ。・・・じゃあ、また明日。」
ななみと綾は部屋を出て行った。
「なぁ・・・お前ら本当に友達なのか?」
彷徨が聞いた。
しかし、リンネは質問を無視して水を飲み始めた。
「なぁ、聞いてるのか!?」
彷徨がもう一度言ったその時。
「あ゛あ゛っっっっっっっっっ!!!!!?」
リンネがどす黒いオーラを出した。
後ろには、これまたどす黒いオーラが出ている。
「友達!!?友達じゃないに決まってるだろ!!
転生前にあいつらが私に何をしたと思う!?」
「な・・・何をしたんだ?」
彷徨が恐る恐る聞いた。
「あいつら・・・嘘の噂を流したり・・・知らない男とくっ付けさせようとしたり・・・!!
あー!!思い出しただけでも腹が立つ!!」
「まっ、待て!少し落ち着け!」
彷徨がリンネを抑えた。
「もしかしたら悪魔と戦うかもしれないだろ!
そうなった時に応援を求めて・・・」
「あいつらにか!?」
リンネは怒りまくった。
「いくら人間に転生し、天使の力を殆んど失くしたといっても、帝様に貰ったネックレスで増幅させれば良い!そこまで落ちぶれてはおらん!!」
リンネはそういい終わると、もう寝ると言って二つあるベットの片方に寝た。
彷徨も、ため息をついて寝にベットの中に入った。
朝。
彷徨はいつもより少し早く起きた。
顔を洗おうとしたとき、インターホンが鳴った。
「はい・・・・・?」
彷徨が出ると、三太が立っていた。
三太は急いで言い始めた。
「彷徨、すぐ逃げろ!!早くこの街を出るんだ!!」
あまりの唐突さに彷徨は驚いた。
「な、なんでだ?」
すると三太は首を振った。
「そんなことはどうでもいい!早く逃げろよ!」
そこまで言うと、三太は走り去った。
意味が分からない彷徨は突っ立っていた。
「・・・どうかしたのか?」
「あ、未夢・・・じゃなくてリンネ!?」
おかしい。
朝はいつも危険じゃなかったのに・・・・・
未夢だったのに。
その時。
彷徨はまだ気づかなかった。
この日が悲しみに染められた1日となるのを------
「・・・未夢じゃないのか?」
彷徨は問うた。
「ああ・・・・何かあるな・・・」
「・・・・・俺、ちょっとななみと綾の部屋へ行ってくる!!」
止めろ、というリンネの声も彷徨には届かず、一目散に走っていった。
「綾!ななみ!」
彷徨はおもいっきりノックした。
しかしまだ寝ているらしい。何の反応もなかった。
「くそっ!貰った武器は部屋に・・・」
武器でドアを破ろうと思ったが、部屋に戻らなければならない
と気づいた彷徨はもう一度激しくノックした。
それでも反応がなかったので、もう一度した。
三度目の正直か、やっとななみが出てきた。
「煩いなぁ・・・何?」
ななみは寝巻きのまま、不機嫌で出てきた。
しかし、彷徨は気にしなかった。
「なにか・・・なにか危ないんだ!一緒に来てくれ!」
「・・・なにか危険?」
ななみが馬鹿にしたようにハッと笑った。
「何が危険なの?」
「そ、それは・・・」
彷徨がうろたえた。
すると、後ろから声がした。
「私が言おう。」
「!?」
リンネが後ろに立っていた。
走っていたのか、額が少し汗ばんでいる。
「リンネ・・・何が危険なの?」
リンネが話し始めた。
「危険というよりは、危険の前兆だ。
まず、このホテルの何処にも私達以外人がいない。」
「でも、それだけじゃ---」
ななみが口をはさんだ。
「前兆だとは言えないんじゃない?」
「最後まで話を聞け、馬鹿者。」
リンネは怒ったが、気を取り直してまた話始めた。
「あと、もう一つ大事なことだが・・・」
リンネはズカズカと部屋の中へ入り、綾の驚いた声に耳も貸さずにカーテンを開けた。
彷徨は窓の外を見た。
そこには、ありえない光景が広がっていた。
「・・・・・!?」
「な、凄いだろう?」
ホテルの出入り口の周辺には、何百人のも悪魔がいた。
「こ、これは・・・・」
「それだけじゃない。真ん中を見ろ。」
彷徨は言われたまま、真ん中を見た。
そこには--------
「花・・・・小ま・・・・・ち?」
真ん中にある、高い台の上にはクリスがいた。
真っ直ぐとホテルの方を向いている。
「まさか・・・・・」
「そのまさかだ。」
リンネはため息をついた。
ななみは考えながら言った。
「・・・どうするの?このままという訳にはいかないでしょ?」
リンネは頷き、少し目をつぶってから言った。
「皆、よく聞いてくれ。
今から悪魔達と戦う。全責任は私がとろう!!」
そこまで言うと、リンネはそれぞれに指示をだした。
「ななみと綾はまず着替えろ!
ななみは槍の名手だったな。すぐ用意しろ。
綾は弓矢か。ななみと同じく用意しろ。
彷徨は帝様から貰った剣を使え。・・・・5分後に綾とななみの部屋に集合だ!!」
皆は一斉に走っていった。
第七章 END
信じていたのに 信じていたのに
---裏切られた?
朴----「こんにちは、朴です!5月15日の19時にweb拍手のコメント欄から質問がきました。
名前は書いていなかったのですが、
『リンネというオリキャラは何かを元にして作られたのですか?』というものです。」
彷徨--「で、なにか元はいるのか?」
朴----「あるよー、勿論。
ブリーチのルキアとか、ひぐらしの鳴く頃にの魅音とか、鋼の錬金術師のオリヴィエ
少将とか・・・」
未夢--「わぁ、いっぱい・・・」
朴----「漫画は好きだからねー、いっぱい読んでるし。」
リンネ-「この『ひぐらしの鳴く頃に』って、お前がキャーキャー言いながら読んでたやつだよな
?」
彷徨--「あ、俺も見た。夜に、ベットの上で読んでたよな。」
未夢--「どんなのなの?」
朴----「サスペンス推理ホラー・・・かな。
あれは本当にすっごく怖かった!!」
未夢--「じゃあ、私は無理かも・・・」
朴----「そうだねー。グロテスクなシーンも出てくるし・・・。
でも、すっごく面白いよ!あれは中学生以上からかなー。」
彷徨--「ところで、朴は何歳なんだ?」
朴----「へ?」
リンネ-「へ、じゃない。何歳なんだ?十代?二十代?」
未夢--「実は三十代とか・・・」
朴----「ないない!それはない!!」
リンネ-「じゃあ、何歳なんだ?」
朴----「んー、じゃあ永遠の15歳ということで・・・」
彷徨--「ごまかすなよ!何歳なんだ?」
リンネ-「ぶちのめされたいのか?」
朴----「(汗)・・・・・今回はこれで終わりにします!
また質問があったらweb拍手のコメント欄などに書いてください!
それでは〜!!」
リンネ-「あっ、また逃げた!!追いかけるぞ!」
彷徨--「ああ!ほら、未夢も!!」
未夢--「あっ、ちょっ、待ってよー!!」