作:朴 ひとみ
深い闇へ落ちていく快楽に身を任せ気づいたときにはもう手遅れ。
私はそう言い残すと、ホテルへ戻った。
彷徨を見ないようにして・・・
ホテルに戻ると、すでに客がいた。
「ムーンちゃん、どうしたの?遅かったから心配しちゃったよ。」
「・・・ごめんね。何にもないから大丈夫だよ。それじゃ早く部屋へいこう!」
そのまま部屋に入った私達は、すぐにベッドインした。
ピーンポーン
インターホンが鳴った。
「・・・見てくるね。」
一段落ついた彼に言って、私は体がすっぽり入る大きめのワイシャツを着て出た。
「はい・・・」
・・・彷徨だった。
「何の用?」
未夢が見下す様に言った。
「未夢・・・俺が悪かった。」
すると彷徨は土下座をした。
---何をやっているのだろうか、こいつは。
土下座して許す?
そんな安っぽい恋愛モノをパクッた演技で、私が許すとでも思っているのだろうか。
そんな時、私はいい考えを思いついた。
土下座をする彷徨に、私は言い放つ。
「・・・分かった。まだ私を愛しているのなら、500万持ってきて。
それで私は貴方を許しましょう。」
どうせ、ここではYESと言っても本心はNOなのだろう。
私は心の中で冷たく笑うと、ポカンとしている彷徨を残して部屋に戻った。
--------あれから半年。
彷徨は、もうあれ以来見ていない。
それでいい。
きっと、他の人ができたのだろう。
そして私も--------
裏の世界では一番となり、お金を巻き上げ続けている。
月は、いつでも孤独だ。
お母さん達も、またあっちで功績が増えたらしい。
「皆・・・どうしてるのかな。」
最近覚えた煙草を吸いながら、私は呟いた。
ななみちゃんや綾ちゃん、三太君やクリスちゃんにリンネ----
「もう・・・二度と会えないんだろうなぁ・・・」
覚悟はあった。
もう、明るい世界には戻れない。
それでも
気を紛らわせたかった。
この商売なら、誰かに大切にしてもらえる・・・
そう、それが仮初めの愛だとしても。
「ハハハ・・・」
私がそう笑うと、インターホンがなった。
カメラを見ると
そこには---
「か・・・なた・・・?」
半年前とは・・・余りに違いすぎている。
青白い顔。
ガリガリな体。
手には鞄を持っている。
私は急いで外に出た。
「彷徨!?どうしたの!!?」
「未夢・・・これを・・・」
彷徨は私に鞄を渡した。
「・・・え?」
鞄を開ける。
そこには、札束が。
「ごめんな・・・半分の金額しか用意できなかったけど・・・」
彷徨は優しく微笑んだ。
「・・・馬鹿・・・」
私は感情をぶつけた。
「彷徨の馬鹿!!なんでこんなに真面目にやったの!!?
もっと怒ればいいじゃない!憎めばいいじゃない!!
こんなににるまで・・・ずっとやってきてさ・・・本当に馬鹿!!
大馬鹿者だよ!!!」
私は彷徨に鞄をつきだす。
「これは、貴方に返します。
・・・そして、半分だけ許しましょう。過去のことを。」
私がそう言い終わると、彷徨はただ微笑みながら私の頭を撫でた。
「---入る?」
彷徨はコックリと頷いた。
-------ように見えた。
彷徨がいきなり私にもたれかかってきた。
「ちょっ、彷徨!?」
返事はない。
嫌な予感がする。
私は脈を調べた。
死んでは、いない。
「・・・救急車!!」
私は救急車を呼んだ。
待っている間、私の頭の中は真っ白になり、体がガクガク震えていた。
いつも、壁紙で悩みます。
センスがないもので・・・!(汗)
ということで、「さようならを言う前に」の連載が終わったら新しいシリーズ物を作ります。
「wallpaper」 ということで、「壁紙シリーズ」!!
その壁紙に合わせて小説や詩をつくろうぜぇ☆・・・みたいな感じで(笑)
なお、「ハート」など、沢山あるものは一つにまとめさせてもらいます。
さぁ、今から考えなくては・・・!