I lost my heart

〜最終章〜

作:西光ゆな

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I lost my Heart 〜最終章〜




「え・・・うそ・・・?」


未夢は唖然とした。
自分の気持ちを伝えようと思ったのに、こんなんじゃ、伝えられない。
今の彷徨には迷惑だろうと思ってしまった。


「オレ、向こうに行って最先端の医学を勉強しようと思うんだ」
「へぇ・・・そうなんだ・・・。頑張ってね。西遠寺くんなら、大丈夫だよ、きっと」


声を震わせながら、言った。これしか、未夢には言うことができなかった。




「・・・言いたいことはそれだけだ」



彷徨は、勢いで告白してしまいそうだったが、
言ってしまったら決意が崩れてしまいそうで、言えなかった。
そして、未夢の部屋を後にした。
















「・・・なんで・・・、なんで私の大切な人みんないなくなるの?
おじいちゃんも、ルゥくんもワンニャーも・・・・西遠寺くんまで・・・。
まだ、彷徨に私の気持ち、伝えてないのにっ、なんで!」











その瞬間、ふっと抱きしめられたかと思ったら、目の前に彷徨の顔があった。
未夢は神経が麻痺したかのように思った。
その甘い感覚に、未夢の思考回路はストップしてしまった。

















顔が、離れた。
未夢は、うるんだ眼で彷徨を見上げた。




「好き・・・だ。未夢っ」
「・・・ありがと、彷徨・・・。私も同じだから。アメリカでも頑張ってね」





























☆おまけ☆




「えぇ!アメリカに来い?」
「そう。しばらく仕事が長引きそうだから、7年くらい?
それと、彷徨くんアメリカに留学するなら、ウチに住んだら?って言っておいて?」






結局、未夢もアメリカに行くことになり遠距離恋愛になることはなかった。
そして、彷徨の父親がいなくなった本当の理由も明かされた。







「じゃあ、お母さんも、変な夢見てたの!?」
「そうよ。だから彷徨くんのパパ、西遠寺からいなくなったのよ」
「じゃあ、私たち騙されてたんだ・・・」





でも、幸せになれた。大事な人が出来た。




彷徨、本当の自分取り戻せたよ!
もう、過去なんて引きずらない。
未来に向かって進むことが大切なんだね。
本当にありがとう!これからもずっと、ずっと一緒にいようね!

                                        
                               
                                             〔完〕






ハァ、なんとかなったぁ。
予定と違う方向に進んだ気がするけど・・・(汗
でも、告白シーンは予定通りデス。(ォィ
壁紙は、ラストだけ明るくしてみました。
未来に向かって進め!みたいな・・・?
およそ、4ヶ月?でしょうか。
ありがとうございました!
ゆなの初長編、完結です!


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