作:西光ゆな
中3といえば・・・?
I lost my Heart〜13〜
中学校3年生・7月・・・・といえば修学旅行!
市立第四中学校にも修学旅行の時期がやってきた。
みんなはわくわくしながら参加していた。
「班長!みんながそろったら報告に来て!」
「1〜3組は私に、4〜7組は西遠寺くんに報告!」
総リーダーとなった2人は点呼で忙しかった。
「み〜ゆ〜!」
「ななみちゃん!私たちの自由行動ってどこ行くの?」
未夢の班は、ビーチに行って泳ぐ予定だったがあいにくの雨。
予定を変更して美術館に行くことにした。
ここからは徒歩で20分。みんなが一生懸命上り道を歩いていたら声が聞こえてきた。
「光月?」
声の主は彷徨。
未夢の班には彷徨ファンが多数。
みんなが黄色い声をあげた。
「きゃぁ、西遠寺くん!」
「どしたの?西遠寺くん?」
「いや、オマエの班も美術館なのか?」
「そーだけど・・・?」
「じゃあ、オレらも一緒にいいか?」
彷徨の班もどうやら同じところに行くようだ。
自分の班にはファンがいるから喜ぶだろうと思った未夢はOKした。
でも、彷徨は未夢にばかり話かける。逆にファンたちの反感を買ってしまう羽目になった。
「ねぇ、光月さんって西遠寺くんと親しすぎない?」
「そうよねぇ・・・」
「そうだ!4組の子が今日、西遠寺くんに告るらしいよ?」
「彼女に負けず劣らず、ちょー美人」
「その場に呼ぼうかしら」
その4組の子とは、1週間前に転入してきた。
階段から落ちそうになったところを彷徨に助けられたらしい。
そして、一目ぼれしてしまったそうな。
自由行動が終わって部屋に戻った彷徨。
すると、ドアがノックされた。
現在夜の9時。少し不機嫌になりながらドアを開けた。
「なんだ、こんな時間に?」
「あ、あの・・・ちょっと海岸に来てもらえませんか?」
「え・・・?」
その頃未夢の部屋では、彷徨が
「海岸に来てほしい」
と言っていたと言い未夢をおびき出していた。
未夢が海岸に行ってみると、彷徨の隣には女の子がいた。
そして、その子が彷徨に話していた。
「・・・・好き・・・・」
「あぁ、そうだよ・・・・・」
そして、2人は抱き合っていた。
未夢は呆然とした。
(なんで・・・、なんで私はショックなの?アイツがどうなろうと私には関係ないじゃない・・・。まさか、もしかして、私は西遠寺くんのことが???)
未夢は泣きそうなのをこらえながら歩いていると、光ヶ丘くんがいた。
「どうしたんだい、みゆっち?」
「あ、光ヶ丘・・・くん。私・・・失恋しちゃった・・・」
しゃくりあげながらなく未夢をほおっておけず、光ヶ丘くんは、
「でも、直接聞いたわけじゃないだろう?」
「大丈夫だよ・・・、西遠寺くんはきっと違うよ・・・」
と抱きしめながら慰めていた。でも、そんな場所を彷徨は茂みの中から見ていた。
「光月、やっぱり光ヶ丘のことが・・・」
誤解しまくりお2人さん。
あと、2話で完結します。
あ、でもおまけがつくかも?
次は久しぶりに急展開です。
彷徨が、重大(?)発言を・・・。