作:西光ゆな
「あれは、未夢が小2の時。ある事件があったの・・・」
I lost my Heart 〜未夢の過去〜
「わーい!遊園地だ!」
未夢は、両親と祖父母に連れられて遊園地に来ていた。
今日オープンの、ファンタジーワールド。
「未夢、コーヒーカップに乗りたい!ママ、パパ、早く!」
未夢は大はしゃぎ。
そんな未夢を4人は愛おしそうに眺めていた。
「未夢は元気だねぇ」
「ほんとだのぉ、ばあさん」
コーヒーカップに始まり、メリーゴーランドやコースター、観覧車、色々乗った。
そして、未夢が最後に選んだのは、ロケット型のアトラクション。
「ねぇ、おじーちゃん!これに乗ろう」
「おぉ、乗ってやろう。行こう、未夢」
「わーい!」
そして、アトラクションが始まった。
「ねぇ、見ておじーちゃん!きれー!」
未夢は左のほうに乗り出した。
しかし、シートベルトがスカスカだったのだ。
しかも、不運なことに未夢の乗ったロケットが、少し壊れていた。
「バキッ」っとなったかと思ったら、左に傾いてしまった。
「っ…、おじーちゃん!未夢、落ちそう…」
「未夢、落ち着きなさい。おじーちゃんが今助けるから」
そして、祖父が左側に行った。
そのために本当に傾いて、ロケットが落ちてしまった。
そして、1台が落ちたことによって他の乗客のものも傾いてしまった。
「あっ…」
バタン!
「おじーちゃん!」
この事故によって、祖父は死亡してしまった。
他の乗客も重傷4名、軽傷12名の惨事となってしまった。
これは遊園地側の確認ミスとなって終わった。
未夢は、自分を責め続けてショックを受けた上に少し、記憶を失ってしまった。
その記憶が・・・
未夢の性格だった。
「だから、あんなに明るかった未夢が激変してしまったの。本来、未夢は勉強が得意ではなかったわ。でも、自分の姿を失って急に今までとは真逆になってしまった…」
この話を聞いた彷徨は愕然とした。
自分のせいではなく終わった事故だったのに自分を責め続けた事が信じられなかった。
未夢の過去でした。
予定では未夢が道路にとびだして、それを追ったおじいさんが亡くなって
そのぶつけてしまった人たちから未夢が責められて、性格を失うはずだったのです。
しかし、それでは未来さんの言っていたトラウマにはならない!
ということで、遊園地事故に変更したのでした。
次回は、そのアフターストーリーのような感じなので短いです。(いつも短いじゃん)
それでは!