作:水上うらら
淡く・・・・・・美しい 月の光。
捕まえようとしてもすり抜けていってしまう。
まるで・・・・・・君のようで・・・。
朝。
ふっ・・・と目を開けたら、なんか、いつもより20分ぐらい早く起きてしまったようで・・・
二度寝、しようかなぁ〜とは思ったけど・・・やめた。
絶対起きらんなくなるからな・・・
しょうがない。
ゆっくり体を起こし、居間へと向かう。
いつもどおり、居間に入ろうとする。
と、
流れるような金色の髪。
み・・・ゆ・・・?
どくんっ
赤くなった顔を隠しながら。
「あれ・・・・・・?未夢・・・もう起きてんの・・・?めっずらし・・・ふぁ〜あ」
・・・やっぱり口から出てくるのは、素直になれない言葉。
「かなたっっ!!!??」
「あ、彷徨さん〜おはようございます〜〜」
「はよ・・・」
う〜ん。
なんか、かなり未夢に驚かれた。
そんなにおれが早く起きたのって驚くような事かよ・・・?
理由を聞こうとしたのに・・・ ワンニャ〜〜っ!!
ま、いいか。
未夢と向かい合わせの席に座る。
未夢がおれの顔を覗きこんでいた。
なんだよって言ったら、
なっ、なんでもないもんっ!!・・・・・そっぽを向かれてしまった。
けっこー・・・ショック・・・・・・なんてなっ・・・
「「いってきま〜す」」
「あ、いってらっしゃ〜い♪」
「パンパ、マンマ〜・・・だぁっ!!」
変だ。
いつもは・・・『あ、ルゥく〜んっ いってきま〜す』とか言うはずなのに。
未夢の顔をそっと見る。
・・・ぼーっとしてる。
なんかあったのか・・・?
なんでおれには話してくれないんだろう・・・
「未夢ッッ!!!」
「はぃぃぃぃっ!!!!」
「またぼーっとしてたぞ・・・
おまえ、昨日から変だよなぁ・・・なんかあったのか・・・?」
「え・・・」
未夢の目が泳ぐ。
「な・・・なんでもない・・・」
「ほんとかよ・・・ま、話したくなったらいつでも話せよなっ」
「・・・・・・かなた・・・」
・・・なんでもない・・・か・・・。
やっぱり、おれには話してくれないのか・・・な。
休み時間。
授業中。
お昼。
どれも未夢はぼーっとしていた。
天地や小西と話していても・・・
本当の笑顔は、全然 見当たらなかった。
今日、おれは委員会。
なんだけど・・・
聞いてみたほうがいいよな。
未夢に。
「ゅっ・・・みゆ・・・・・・未夢っ!!」
「かっ・・・彷徨っ!?」
やっぱり、またぼーっとしていた。
「あのさ・・・おれ、今日委員会なんだけど・・・どうする?もう帰る?」
「ま・・・待ってても・・・いぃ・・・?」
「わかった・・・ちゃ〜んと待ってろよなっ」
「わ、わかってるわよっ!!!」
いつか 話して くれるよな・・・?
いってらっしゃいと手を振る未夢に返しながら
おれはそう思っていた。
〔2−1〕の札のある席に座る。
「・・・では、これから 第6回学年委員会をはじめます。・・・今回の議題内容は・・・」
司会の声、全然聞こえなかった。
未夢のことしか 頭になかった。
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はっと我にかえる。
・・・・・・終わっていた。
なにがって・・・・・・委員会がっ!!
やばい。
委員会ノートに何も写していない。
一人で真っ青になっていると、ちょんちょん・・・と肩をつつかれた。
「なんだよっ!!」
「なんだよ・・・とはひどいわね。 せっかく委員会ノート、写させてあげようと思ったのに。」
2年3組 委員長
神村 侑子
「--・・・なんだ・・・神村か・・・びっくりした・・・」
「で?写させてほしいの?ほしくないの?・・・早くしないと私もう帰るわよ?」
「・・・・・・お願いします」
あぁ〜・・・こいつは苦手だ・・・
でも。
写してないし。
しょうがね〜よなぁ〜・・・
2年3組の教室へ移動する。
書き始めた。
「でも・・・珍しいわよねぇ〜・・・西遠寺くんがぼーっとするなんて。何かあったの?
も・し・か・し・て・・・・・・」
にやにや笑う神村。
「・・・んだよっ」
「好きな女の子のことでも考えてたんでしょ〜? うっわー♪」
図星。
だから苦手なんだよッ!!
「否定しないってことはやっぱりそうなんでしょっ?あの〜・・・光月さんって人?」
「ちっ・・・ちがうよっ!!」
「あっそ〜・・・ま、いいけど。」
相変わらずにやにや笑う神村。
あーっもー!!・・・・・・
なんでも見透かされてる気がして・・・。
ふと、神村がおれのシャーペンの柄に気付く。
「あら、これって・・・・・サボテンマン!?なつかしいわねぇ〜・・・
そういえば・・・昔私の兄も・・・・・・好きだったの」
「えっ・・・・・・お・・・れも・・・///。」
「ほっ・・・ほんと?」
「・・・・・・・・・うん」
「・・・・・・一緒ねっ・・・うちの兄と・・・・・・ぜんっぜん人気なかったわよねぇ〜、サボテンマン」
「サボテンマン・・・昔好きだったんだ・・・そういうのってどうしても捨てらんないんだよな。
・・・よし、書き終わった。」
「・・・ねぇ、今気付いたんだけど。」
神村が、いきなり真剣な顔をした。
「はい?」
「あんた、えっと・・・・・・光月さん!・・・待たせてるんじゃないの?」
「あぁーーーっ!!!・・・これ、さんきゅっ!!じゃあなっ!」
おれは急いで神村に委員会ノートを返し、2年1組の教室へと向かう。
「はぁ〜・・・まったく・・・光月さんの事になると普通の男の子に戻るんだから!」
ばかねぇ、と神村が呆れた声で言った言葉は、おれの耳には届かなかった。
がらっと2年1組の扉を開ける。
水上うららですよ〜
6 1/2っ!?わけわかんねーよっ!・・・と思ったみなさんっ。。
・・・第6話の彷徨視点だと思ってやってください。。
・・・・・・みゆちーの誤解の原因はサボテンマンっ・笑
神村さん、彷徨のことは何とも思っていないようです。
そいえば、神村侑子・・・ってのはですね・・・
いろんな人の名前を、合体させちゃいました・汗
かなたんが珍しく・・・女の子に負けてますねぇ・笑
今・・・閲覧回数を見てみたら。
よ・・・4000人の方が・・・??
ぴったり、4000人でした。。
か、感動。。。。
ありがとうございましたぁっ!!!!
言葉も出ません・・
でてるじゃんってツッコミはなしで・笑
感動しつつ・・・ここらへんで。
でゎ!!
2007.6/18
文の中に間違えを発見したので直しました。
でも、[UP]になってるけどそれも間違えです!
間違えて[隠す]ボタンを押してしまいまして・・・紛らわしくてすいません・・・