作:瑞穂
(眠れな〜い!)
夜も更けた西遠寺。
もうみんな眠ってしまった。
ついさきほど。
みんなで揃って夕食を食べた時。
「もし、またなんか危ない目に会ったらどうしよ〜。」
などと未夢が騒いでいると、彷徨が。
「大丈夫だろ?第一まだ絵本に入るって決まったわけじゃないだろ。」
そんなこと言われても不安は消えず。
未夢が彷徨を不安そうに見ていると。
「まあ、入らないと決まったわけじゃないけど、入るって決まったわけでもないだろ?」
「うぅ・・・確かに。でも!」
「あとは入ってから考えようぜ?・・・俺もう風呂入って寝るから。未夢たちも早く寝ろよ。」
そういって彷徨は居間から出て行った。
未夢も、今は寝る準備も整って布団の中に入っているのだが、眠れない。
未夢は起き上がってため息をついた。
立ち上がり、台所へ向かう。
(牛乳でも飲も〜)
廊下に出てしばらく歩いた未夢は首をかしげた。
台所の電気がついていたのだ。
(電気消し忘れてたのかな?)
そう思い足早に台所へ向かう。
「あ。彷徨。」
ドアの向こうに彷徨がいた。
湯気の立つ鍋の前に立っている。
何かを温めていたみたいだ。
「眠れないのか?」
「ん・・まぁね。彷徨も眠れないの?」
「あぁ。昼寝しちまったからな。」
「そっか。」
「ミルク。温めたんだけど、飲むか?」
「あ、うん。ありがと。」
向かい合って座り、彷徨は未夢にミルクを手渡した。
「ふぅ〜。美味しいね〜」
そういって微笑みながらミルクを飲む未夢。
そんな未夢を見ながら彷徨が。
「やっぱり心配か?」
彷徨が聞いてくる。
未夢はえ?と彷徨を見た。
彷徨のその真剣な表情に、ドキドキと心拍数が上がる気がする。
「う、うん。」
「そうか。」
少しの沈黙。
彷徨が立ち上がった。
ポンと、未夢の頭に手をのせて。
「大丈夫だよ。お前は一人じゃないんだから。」
未夢と彷徨の目が合う。
彷徨の悪戯っぽい微笑みに、未夢はなんだかほっとして。
「ありがと。」
素直にお礼を言うことが出来た。
「へぇ。今日は素直じゃん。」
そう言って彷徨が悪戯っぽくべっと舌を出す仕草さえも未夢の心拍数を上げる。
「じゃあ、俺もう寝るから。未夢も早く寝ろよ?」
「う、うん。これ飲んだらもう寝るよ。おやすみ、彷徨。」
「ああ、おやすみ。」
そういって台所を後にする彷徨の背中を未夢は見つめていた。
その後ミルクを飲み終えて部屋に戻った未夢。
布団に入るとすぐに眠ることが出来た。
゜+.゜☆*。
゜+;* 眠り姫 *・.+゜
魔女の呪いにかけられて眠ってしまう美しいお姫様。
100年後。
助けに来た王子様にキスによって目を覚ます。
続く
私、この続き書くのに何件も本屋さん回って、絵本探してきたんです((笑
〜ディズニーの眠りの森の美女〜の絵本はいくつかあったんです。
でもディズニーではなくて違うものが良かったんですよね。(何故か)
でも、大きい本屋さんには人魚姫とかしかなくて・・・(涙)
5件ぐらいまわったんですよ;;
それでやっと見つけました(*>∀<嬉)
これで続き書けますーww