作:ちょび
これは、一応、童話、シンデレラのつもりです。
よろしかったら、読んでみてください。
ここは、ライト・ヒル王国。
強い信念を持った国王と、優しい王妃、そして(たぶん)強く優しい王子がこの国を治めておりました。
城のすぐそばには、たくさんの家々がひしめいていて、そこは国名から、ライト・シティと呼ばれておりました。
そして、そこから南に3キロほどいったところに、とあるお金持ちの家がありました。
その家には、三人の娘がおりましたが、上の二人は、後妻の連れ子。
末娘だけが、先妻の娘で、姿も上の二人よりも飛びぬけて美しく、それゆえ、後妻である継母や、義姉たちにつらくあたられていたのです。
2年ほど前までは、末娘も、常にきれいなドレスを身に着けて、お嬢様らしい姿でしたが、継母たちおがきてからというものの、着ているものは、ぼろぼろの薄汚れている古着。
さらには、名前さえも変えられてしまったのです。
本来の名は、クリスティーヌ・フォン・フラワーだったのですが、継母の、
『おまえなどにそんな名は似合わない。今日からお前はシンデレラ(灰かぶり)だよ。』
の一言で、誰も彼女のことを『クリスティーヌ』ではなく、『シンデレラ』と呼ぶようになってしまいました。
ただ、彼女の幼馴染たちだけは、前と少しも変わらず、『クリスちゃん』
と呼んで、以前と同じく接しておりました。
「シンデレラ!シンデレラ!何をしてるんだい!さっさと洗濯をしなさい。」
「はい、お継母さま。」
「シンデレラ!わたしの靴をみがきなさい!」
「はい、お姉さま。」
「シンデレラ、わたしの・・・・。」
しかし、彼女は母ゆずりの妄想壁があり、キレてしまうと・・・・。
「わたくし、わたくし・・・・・・。」
「きゃああ、シンデレラ、やあめてええ〜〜〜!!!」
火事場の馬鹿力とでもいうのか、ものすごい怪力で周囲のものを破壊しまくり、突撃していくので、継母たちはある程度気を使いつつ、意地悪をしていました。
そんなフラワー家の日常を見ている町の人々は・・・・・・。
「いい加減、意地悪なんか止めればいいのに・・・・。」
「だよな〜〜、結局痛い目に合ってるのは自分たちなのにさ。」
「クリスちゃんも、普段はすごくおとなしい子なんだけどね。」
そんな、悲しく(?)も明るい日常が繰り広げられていたある日、彼女の運命を変える出来事が起こるのです。
それは、王子の花嫁選びのダンス・パーティーの招待状でした。
ちょびです。短編ですませるつもりだったんですが、間に合わず・・・・連載にしてしまいました。
こんな駄文を読んでくださっているみなさん、申し訳ありません。