布団と寝巻き

(前)

作:あゆみ

 →(n)














「どうしよう・・・」

「まいったな・・・////」









寝巻きと布団










ここは山奥・・・
未夢の父親の所有しているロッジのなかだった。
ルウとワンニャーもオット星に帰り、未夢と彷徨は別々の生活と戻った。
別々といっても西園寺の境内に未夢の家を建てたのだが・・・

お互いの気持ちが通じあい、晴れて両思いとなったふたり。
両思いとなってからの二人はというと、

相変わらずの口げんか、
学校の遅刻、
その他もろもろ、ルウとワンニャーがいたときと
なんら変わるところはなかった。

いや・・・なんら変わっていないというわけでもない
未夢は少しずつ素直に気持ちを表せるようになり
彷徨は未夢に対して見えるやさしさが出てくるようになった。

そんな二人の変化に、クラスのみんなも知ってか知らずか
彷徨に声をかける女子は遠巻きに
未夢の彷徨に対する雰囲気に男子は自分に重ねてあこがれるようになった。











話は戻すが、ここは未夢の父親の所有するロッジの中である。
外は夜。
なぜかそこに二人っきりの未夢と彷徨。

どうしてここに来たかというと







「未夢〜!!行くわよ!!」
「・・・・えぇ?なに?」

早朝ベットに寝ていた未夢は母、未来の第一声で起きた。

「なに?って出発よ!未夢!」
「出発ってどこに〜?」

まだ眠い未夢は目をこすりながらベットから起き上がる。

「どこ、って○○県のパパのロッジよ!久しぶりよね〜」
「そんな急になに言ってるのよママ・・・。」
「急じゃ・・・・ないわよ。。。。あれ?」
「覚えてないでしょ?私始めて聞いたよ!」
「言ったつもりでいたわ!」
「急すぎよ〜無理に決まってるじゃない。」
「ごめ〜ん!未夢!でももう行かなきゃ!」
「だから急には無理だって!用意してないし!!」
「だって、待ってるわよ!」
「パパでしょ〜」
「うん。パパもだけど・・・彷徨君も車に乗って待ってるの・・・・」
「えぇ〜!!彷徨も誘ったの〜!!?」
「パパがね!!」

















というわけで、急いで着替えて用意をし、車に向かった未夢。
後部座席のドアを開けて中をのぞくとそこには
未だ寝ぼけまなこの彷徨が座ってた。


「おはよう・・・。彷徨。」
「おはよ・・・。」


「「それじゃ〜!!しゅっぱ〜つ!!」」


未来と望むの掛け声で車は走り出した・・・・・・・・・・・














ボソボソボソ・・・・・
「彷徨・・・・ごめんね・・・」
「なにが?」
「無理やりだったんじゃない?今日の・・・」
「あぁ・・・親父さんにかなり強引に引っ張られたよ。」
「うぅぅ・・・ごめんねぇ。なに考えてるんだろううちの親って。」
「まぁ。いいじゃないか、親父さんのロッジだろ?結構楽しみだな〜」

そんな会話が後部座席で交わされていた。


「二人とも〜、今日なんで突然ロッジに行こうって言い出したか不思議に思ってるでしょ?」
と未来が助手席から言った。

「えっ?・・うん。」
「ハイ・・・・」


「未夢と彷徨君には私たちのせいで迷惑かけちゃったからねそのお詫び旅行なのよ。」
「ママ・・・・」
「楽しんでね!」
「ママ。お詫びはいいけどこれからはもっと前もって言ってよね!」
「ごめんごめん!」


アハハハハ・・・・・・
と明るい雰囲気を載せた車はロッジに向かっていった。

















ロッジに着いた4人はまず掃除し、夕飯の準備に取り掛かった。
「わぁ―――おいし――!!」

未夢の喚起の声。
夕食はバーベキューだった。
肉と野菜の焼ける音の中、4人は楽しんだ。

とそこに、携帯の着信音。
「はい・・・はい・。えぇ!分かりましたすぐ行きます!」

携帯の持ち主は未来だった。

「ごめん!急な仕事が入っちゃった!どうしても私じゃないとだめなのよ〜!!帰らないと!」
「えっ!!」
「なに言ってるのよママ!ここ何処だと思ってるの?」
「しょうがないのよ!いかなきゃ!パパ車出して!!」
「分かったよ!ちょっとまって」
「パパもなに言ってるの!せっかく来たのに!」


「えっ!?勿論未夢たちは残ってこのまま楽しんでくれればいいんだよ?!」
「そうよ〜!!楽しんでいって!迎えは明日の夜にでも来るようにするから!」

「な///なに言ってるのよパパ!ママ!」
「え・・・?何か都合悪いかい?」
「都合悪いか?ってパパ////)」
「なんでだい?だって、二人はずっと西遠寺で暮らしてきたじゃないか!」
「そうよ〜!いまさら照れないで頂戴!二人っきりで過ごすのは今日が始めてって訳じゃないんだから!」
「そ・・・・・・////////」
「それじゃ!ママ急ぐから行くわ!パパよろしくね!」
「あぁ!じゃあね二人とも!明日には迎えに来るよ!」
「パ!・・・・・・・・・・マ!・・・・・・・・」








「彷徨君!信じてるからね〜!」
と優は彷徨にウインクした
「//////////////!!!!」
















行ってしまった・・・・・・

肉の焼ける音の中ぽかんと口を開けている未夢と
その後ろに立ち、口に手を当て顔を赤くしている彷徨。










状況が違う!//////////
あの時はワンニャーとルウ君もいた生活だったから2人で過ごしたことは無いに等しい!
彷徨を信じていないわけじゃない!
だけど///////だけど/////////////!













今、俺はどういう状況にいるんだ//////
未夢と二人っきりで夜を過ごす?!
オジサン・・・・・・・・
裏切ってしまうかもしれません///////














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