作:杏
支える自分のより華奢で小さな手、細い指。その爪に色を塗る。未夢らしい、淡いピンク。
指を変えるたびに僅かに力が入り、細い筆を動かすたびに、わぁ〜っと感嘆のような息が漏れる。
…早く終わらせよう。
その視線も吐息も、俺の心のうちの何かを刺激する。
二度目には慣れてきて、ノってきた俺の方がこの小さな爪に何か描いてみたくなった。
サボテンマン。…とか描いたら怒るよな。って緑ないし。
ルゥも一緒になって真剣に見ている。小さな唇を尖らせて、ふーっと息をかける。一緒にやってる未夢の表情も、同じで。
俺は目の前の二人に気付かれないように笑いながら、絵を描きやすいように、未夢側に移った。
近い、とは思ったけど。未夢の手が少しだけ汗ばんだのもわかったけど。描くものを決めていた俺は細い楊枝の先を動かす。
これなら、未夢が満足してくれるのは確実。思ったとおりの笑顔を、俺に向けてくれた。
…ルゥのリクエストには困ったけど。
ルゥが浮かばせたネックレスは、ハート型。まぁ、未夢は気付かないだろうから。
左手の薬指に、赤いハートマーク。明日には消されてしまうけど、何度でも描いてやる。
今回だけとか言いながら、味をしめた未夢がまた頼みにくるのはわかっているから。
未夢。何回目のハートマークで、おまえはこの意味に気付く?
2013.09.16 20000突破記念号
述べ閲覧数20000突破記念です。書いた頃にはだーいぶ過ぎてたはず。
その間に「君さえ」、「遠カタ」第二章、「十五夜」、「あーてぃ…」書いてますからね(^^;
10万突破記念を載せるにあたり、ちょぴっと整理です。
あんまり多いと見つけて戴くの大変ですしね(>x<)
今どのくらいの方が見てらっしゃるのでしょう?
みなしゃんから拍手やコメントを戴く訳じゃないのでわかりませんが…閲覧数の伸び的には、少なくとも200〜500人くらいの方に読んで戴けている気がします。(幅広ですみませんw
有り難いことです。。
次はどんな話にしようか?どう書けば、みなしゃんに脳内再生して戴けるのか?
なんて考えながら創作しています(^^*
どーやったら拍手、コメントいただけるかな?とかw
褒められて伸びる(予定の)子ですからww
書棚から拍手までの道のりって、めんどくさいんですよね。そこからさらにコメント書くとか。なのに、それをやってくださるってホントに嬉しい。
拍手の更新がないと「この回微妙だったかな?」と落ち込むときもありましたが、最近その事実に気付き、ちょっとポジティブになりました(笑)
閲覧数見ながら謙虚に書きます。
…あ、でも密かに待ってますv
これからもよろしくお願いします。 杏