彼らが求める物・・・・・・・・

第X話   演劇中

作:

←(b)


前回までのあらすじ

彷徨たちを信頼する事ができ、西遠寺に居候させてもらうことになった紅と白。
みかんさんに連れられ学校へと行くと、なんと演劇にでてほしいと綾に言われてしまった。
どんどん勝手に話しは進み、2人は止む終えず出ることとなったのだった。



西遠寺 夕食中にて・・・・・


白「それにしても2人ともすげぇ人気なんだな」

未・彷「「 は? 」」

突然白はそう言った。

ちなみに紅は頷いて白に同意をしている。 

ワ「白さん、いきなりどうしたんですか?」

ル「るぅ?」

紅「学校に行ったときにそう思ったんだろ?」

白「さすが紅、分かってるな。だって未夢さんたちのクラスの人たちすごかったぜ?」

未・彷・ワ・ル「「「「 ?? 」」」」

紅「白、それ説明不足。俺たちも西遠寺に住んでるって言ったらクラスの人から2人についての質問攻めにあったんだ」

彷「そういう意味か」

未「ん?ねぇ、彷徨が聞かれるのは分かるけどなんであたしも?」

白・紅「「・・・・・・・・・」」

彷「はぁ〜・・・・・・・」

未夢の発言により、白と紅は固まり、彷徨はため息をついた。
紅は彷徨に近づき小声であることを聞いた。

紅「彷徨さん、未夢さんって自分がモテること気づいてないのか?」

彷「あぁ、分かってない。ホントに困ったもんだよ」

紅「うわぁ。(彷徨さんも大変なわけだ」

紅は自分の席へと戻った。

紅「未夢さんは鈍感らしい」

紅は白に向けてそう言った。

白「ありゃー。彷徨さんも大変だな」

紅「おっ、俺と同じこと考えてた」

白「たぶん誰もが思うさ」

未「?なんでいきなり鈍感とかそういう話に変わってるのかなぁ。それに彷徨が大変ってあたし何かした?」

彷「いつもしてるだろ。学校に遅刻したり、お茶こぼしてみたり、料理焦がしてみたり」

未「遅刻しちゃうのは、朝が弱いんだよー。お茶こぼしちゃうのは・・・しかたない。料理はそんなに得意じゃないのよぉー。」

彷「そんなにじゃなくて、全然できないんだろ?」(舌を出しながら

未「そこまで言わなくてもいいでしょ!!」

未夢と彷徨はいつものケンカを始めてしまった。

ワ「お二人とも止めてくださいよ」

ル「だぁー」

紅「(いや、彷徨さんが大変なのはそこじゃないんだけど・・・・・)」

白「(彷徨さん、完璧に未夢さんで遊んでる・・・・・・・)」

紅と白は心の中でため息をついた。
すると、紅は、口に手をあて叫ぶようなポーズをとると

紅「彷徨さーん、未夢さーん。俺ら明日学校行くのかー?」

と大声で叫んだ。
こうしないとケンカ中の2人には聞こえないのだ。

彷「そうだな。明日から、本格的な演劇の準備だし」

未「そういえば、綾ちゃん、双子の男の子って言ってたけど、白くんの事男の子だって思ってるのかなー?」

白「そうかもな。まぁ女でも演劇に問題はないだろ」

紅「だよな。男で通しても何の問題もないし」

ワ「今回は、ルゥちゃまではなく、紅さん達が演劇に出られるんですね。大変そうですー」

ル「はー、こー。きゃぁーい」

こうして西遠寺の夕食はやっと終わった。


翌日 学校にて

綾「台本ができたよ!みんな受け取ってねー!」

そう言うと綾は竜巻のように回転しながら、台本を配り(飛ばし)始めた。
しかし、クラスの人は慣れているのか、なんなくキャッチしている。

未「おはよーって きゃ!!」

未夢が教室に入るとちょうど台本が飛んできたのだ、もちろん未夢は台本を顔面キャッチしている。

未「うぅ〜」

彷「あれくらい避けろよな」

紅「何故に教室中を台本が飛んでんだ!?」

白「未夢さん大丈夫かー?」

ちなみに、未夢以外の3人はなんなくキャッチした。紅と白は初めてのはずなのだが・・・。
すると、綾は4人に気がついたらしく、近づいてきた。

綾「おはよー、未夢ちゃん、西遠寺くん。あっ紅くんたちも来てくれてるー。ありがとー」

紅・白「「いえいえ」」

綾「みんな台本は読んだ?質問とかあったら言って!」

彷徨たちは、台本を開いて読み始めた。

         
      双子の男の子たち    霜羅 紅 ・ 霜羅 白
      お嬢様           花小町  クリスティーヌ
      カップル執事・メイド    西遠寺 彷徨 ・ 光月 未夢
      見守り執事・メイド     光ヶ丘 望 ・ 天地 ななみ
      お嬢様の飼ってる不思議なペット
                      黒須 三太          etc.....


未・彷「「 えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! 」」

綾「どうしたの?何かあった?」

未「何かって綾ちゃん!何で彷徨とあたしが、カップルなのよー!?」

彷「これ花小町が知ったらどうなると思ってんだよ!!」

綾「大丈夫、大丈夫。クリスちゃんへの説明は考えてるから。それに2人ならお似合いじゃない」

未・彷「「 なっ //////// 」」

紅「おい白、お前やっぱり男だって思われてるみたいだぞ」

白「あぁやっぱ?まぁいいか」

そんな事を各自話していると、問題のクリスが教室に入ってきた。

綾「クリスちゃんおはよー。はい、台本」

ク「おはよう、綾ちゃん。どれどれ・・・・・・・・・ななな何ですってえぇぇぇぇぇ!!」

クラスの生徒たちは、次に何が起こるかを察知したため、避難を開始した。
彷徨と未夢は青ざめ、紅と白は気づいていないのかまだ台本を読んでいた。

ク「やっぱり2人はそういう関係だったのね・・・・・・・・・『小西、俺達もうカップルだから、この役最適だと思うんだ』『そんな事、彷徨みんなの前で・・・・恥ずかしい』『劇でもラブラブな演技をしてみせるさ』なーんて言って、2人はクラスのみんなに恋人宣言、演劇の中でも離れたくないくらいにラブラブ・・・・・・・・そんな、そんなの嫌ですわぁっぁあぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!」

クリスは机を持ち上げようとしている。

彷「おい、小西どうすんだよ」

綾「任して!クリスちゃーん、お嬢様役がクリスちゃんって事は、西遠寺くんはクリスちゃんの執事なんだよー」

ク「私の執事・・・・・・・・・」(ピクッ

綾「そう、クリスちゃんだけの執事!!」

ク「そうですわ。演劇の中だけでも西遠寺くんは私のための執事。演劇の後西遠寺くんが本当に私の家で執事をやってくれたりして・・・きゃ私ったら何を考えてるのかしらww///////」

クリスは暴走を止めたものの、今度は妄想を始めてしまった。
生徒たちは安心したのか、友達と話し始めたり、席に戻り始めた。

白「ってか、この不思議なペットって何?」

三「白くんもそう思うよな〜」

白・紅「「 おうっ!? 」」

白が1人ごとで言ったつもりの言葉がその不思議なペット役三太に聞こえたらしくいきなり後ろから現れた。

紅「あっ、三太さんおはよー」

白「はよー」

三「あっおはよ。ってか何で俺にまわってくる役って不思議だったり変だったりすんだよぉ〜」

紅・白「「(ノリノリでやってくれそうだからじゃ・・・・・・・・)」」

綾「他にはないー?」

未「だから、何で彷徨とやらなくちゃいけないのよぉ〜」

彷「天地と光ヶ丘にやってもらえばいいじゃねぇか」

綾「光ヶ丘くんは『僕は全ての女性に平等でなくてはいけないんだよ。たとえそれが演劇でもね』って言っててダメだったの、ななみちゃんは『あたしは見守るほうがしっくりくるから、それに西遠寺くんとはねぇ・・・・ちょっと』ってことだったから、ということで西遠寺くんと未夢ちゃんが決定だからね。よろしくー」

未・彷「「(この(綾ちゃん/小西)はもう止められない(よ〜/な))」」

紅「綾さーん」

綾「何かな?紅くん」

紅「俺達演劇とか始めてなんだけどー」

綾「大丈夫大丈夫ー。そんな難しくないし、分からないとこはちゃんと教えるからー」

紅「それじゃ、よろしくお願いしまーす」

綾「まっかしといてぇ〜」(バックに炎が・・・・・・

こうして役も振り分けられ、やっと練習や小道具・衣装などの制作が始まったのでした。



クリスは紅と白を見つめ、俯いた。

ク「どうして神様は人間に平等を与えてはくれなかったのでしょう?」

彷・望「「お嬢様・・・・・・・」」

ク「・・・・・・この子たちを屋敷へと連れて行きましょう」

未「しかし、お嬢様!!」

ク「今屋敷には、母上も父上もいないのですから大丈夫」

な「ですが・・・・・・」

ク「一緒に行きましょう」

紅「それは、俺達を哀れむからか?」

白「そんなの・・・・・・・いらない」

ク「違うわ、私は貴方たちに幸せを与えたい。・・・・・これが本当に貴方たちへの幸せになるのなら」

綾「はい!ストップ!!!」

綾の大声を合図に役者たちは一気に肩の力を抜いた。
そう、今のは、演技の練習中の会話だったのだ。

綾「いいよ〜みんなサイコーっ!!紅くんと白くんもすごくいいよ!!」

紅「綾さんの教え方が上手かったからからだって」

白「そうそう、かなり熱心に教えてくれたもんな」

未「ほんと上手だよー。一回やってるあたしよりもすごい上手!」

彷「お前より下手にやる方が難しいだろ」

未「悪かったわねぇー。どうせ始めてじゃなくても下手ですよぉーだ」

な「それにしても、紅くんと白くんホントすごいね。感情が作り出した物って感じがしないよ」

紅・白「「 !! 」」(ピクッ

ななみの言ったさりげない言葉に紅と白は、思わず反応してしまった。
彷徨と未夢はそれに気づいたらしく心配そうに2人を見つめている。

紅「そ、そうですか?」

白「一応、主役で出させてもらってるし頑張らないとって思ったんですよ」

2人はさっきの行動をごまかすように話し始めた。
もちろん、さっきの異変に気づいたのは彷徨と未夢だけのため、クラスの生徒は何も不自然には感じていなかった。


その後、練習は1週間ほど続きついに本番の日がきてしまった。








第W話出来ました!

っていってもかなりおかしいですね・・・・
まず綾のキャラが壊れてしまった!書いてるうちに綾の性格が分からなくなってきてしまいました。(泣
あと、未夢と彷徨の反応も変な気が・・・・2人の甘を作るのは難しい・・・・・・・・・・・・・
かなり今回もドタバタになってますね。アハハ〜・・・・・(壊れ中
アドバイスやツッコミがありましたら、どうぞこの灰に叩きこんでk(グフォ

あ、ちなみにキャラ達は本名で役を演じます。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回もよろしくお願いします。


←(b)


[戻る(r)]