彼らが求める物・・・・・・・・

第W話   関わり

作:

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前回までのあらすじ

西遠寺に居候させてもらうことになった、紅と白。
突然の訪問者、みかんに驚かされたものの、納得させることに成功。
そして、紅と白は、彷徨と未夢の気持ちに気づきだし、決まり事を決めたのであった。




彷徨(以下彷「おはよう、ワンニャー」

ワンニャー(以下ワ「おはようございます。彷徨さん」

ルゥ(以下ル「きゃーい。ぱんぱっ!だぁ!」

彷「おはよう、ルゥ。」

彷徨が起きてくると、すでにワンニャーとルゥがキッチンにいた。
彷徨がちょうど席に座ると、紅と白が起きてきた。

紅・白「「おはよー」」

ワ「おはようございます。紅さん、白さん」

彷「おはよう」

ルゥ「こー、はー。だぁ!」

紅「ルゥくんは朝から元気だな」

白「ってかよくこんな早くに起きれるよな」

2人はそんなことを言いながら席に座った。
ルゥは、彷徨達が紅・白と呼ぶのをちゃんと聞いていたらしく、こー・はーと2人のことをよぶようになった。

彷「いただきまーす」

紅・白「「・・・・・・・・・」」

彷徨はワンニャーが持ってきた朝食を食べ始めたのに紅と白は眺めたまま、止まっていた。

ワ「どうしたんですか?具合でも悪いんですか?」

白「いや、全然元気なんだけどさ」

紅「なんかやっぱり今までと違ってるから、ホントに食べていいのかな?って思っちゃってさ」

2人は苦笑しながらそう言った。
今日は、紅と白が西遠寺に来てから始めての朝食のため2人は少しとまどっていた。

彷「いいんだよ。もうお前達は俺らの家族なんだから」

ワ「そうですよ。ささっ、冷めないうちにどうぞ」

紅・白「「・・・・・それじゃぁ、いただきまーす」」

2人は安心でもしたのか、目を合わせたあと少し笑ってそう言った。

紅「美味っ!!」

白「まじだ。美味ぇー。さすが有能なシッターペット!」

ワ「それほどでも〜」

彷「ごちそうさま。ったく未夢はまだ起きてないのかよ」

ワ「たぶん、そうだと思います」

白「未夢さん、今日学校だよな?」

紅「大丈夫なのかよ?」

彷「これがいつもの事なんだよ。おかげでいつも遅刻ギリギリ」

紅・白「「うわぁ・・・」」

そんな事を言っていると、キッチンの扉が開かれ、未夢が入ってきた。

未夢(以下未「おはようー」

ワ「おはようございます。未夢さん」

ル「まんまっ。だぁー!」

紅「おはよ、未夢さん」

白「おっはよー」

彷「はやく飯喰えよな。遅刻するぞ」

未「分かってるわよー。いただきまーす」

そう言うと、未夢は急いで朝食を食べ始めた。
3分経過・・・・・・・・

未「ごちそうさまっ」

紅「早ぇー」

白「俺達の何倍?」

彷「ほら、未夢行くぞ」

未「あぁ。ちょっと待ってよ」

2人は鞄を手にして、玄関へと向かった。
ワンニャー達も見送るために玄関へとついていった。

未・彷「「いってきまーす」」

ワ「いってらっしゃいませ。」

ル「きゃーい。いちゃー」

紅・白「「いってらっしゃーい」」

2人はぎゃーぎゃー何か言いながら、学校へと向かっていった。


紅「ワンニャー」

ワ「はい。何ですか?」

白「俺達なんか手伝うことあるか?」

ワ「では、どちらかは洗い物、もう1人は洗濯物を干してください」

紅「白、どっちやる?」

白「んじゃ、洗い物で。そっちは任せた」

紅「おう。ワンニャー洗濯物はどこだー?」

ワ「洗面所のわきにあります。それが終わりましたら、他のも手伝ってもらってもよろしいでしょうか?」

紅「あぁ、別に構わないぜ?」

白「俺ら居候の身だしなー」

ワ「終わったら声をかけてください。お願いします」

紅・白「「ラジャー!!」」

ワンニャー達はそれぞれ自分の仕事の場所へと向かった。


洗面所にて 
紅「えっと、たしかわきに・・・・あった。これか」

 
キッチンにて
白「フーンフフーン♪(鼻歌中」


部屋にて
ワ「今日は何がお得なんでしょう?あっ、卵が1パック10円!?これは絶対に買わなくてはー」
ル「ワンニャー。」
ワ「ルゥちゃま。お部屋で遊んでいていですよ?」
ル「きゃーい」


庭にて、洗濯物干し中・・・・・・

紅「ほっ、ほっと・・・・ふぅ〜・・こんなもんか?」

そんな事を言いながら洗濯物を眺めていると・・・・
  
    (     コツン      )

紅「 !? 」

何かが紅の頭に軽くぶつかった。
紅が後ろを振り向くとそこには、おもちゃで遊びながら浮いているルゥがいた。

紅「なんだ。ルゥくんか」

ル「きゃーい。」

紅「なんか知らないけど楽しそうだな」

1人で楽しそうにはしゃいでいるルゥを見て、紅はそう言った。
すると今度は・・・・・・・・・

ももか(以下も「まいだーりん。ルゥ。遊びましょう!」

ももかが後ろに現れていた。

ル「もも〜」

紅 「(誰だろう、この子・・・・)」

も「?あなたはだぁれ?」

紅「あっ。俺?」

も「そうよ。あたちは、ももか。ルゥの恋人なの」

紅「ルゥくんもう恋人いるのかよ・・・・・・」

ル「だぁー!」

も「だ・か・ら、あなたはだれなの?」

紅「えっと俺は・「紅ー?」白!?」

紅が説明しようとした時白が縁側から顔を出し紅を呼んだ。

白「ルゥくん知らない?・・・・・ってそこにいんじゃん」

紅「え?うん。いるぞ?」

ももかは紅と白の顔を交互にキョロキョロと見ていた。
その視線に気づいたのか、白が

白「あれ?その子は?」

紅「ももかちゃんって言うらしい」

も「なんで?なんでお兄ちゃん達2人いるの?」

ももかは双子を始めてみたらしく、目を丸くしている。

紅「あぁ、俺ら双子だから」

も「双子?」

白「そう、双子」

も「へぇー、あたち双子始めて見たわ。ほんとにそっくりなのね」

白「まぁ似てない双子っていうのもいるけどな」

も「そうなの。あっそだ。お兄ちゃん達名前は?」

紅「ちょっとまったー。今頃だけどももかちゃん」

も「何?」

白「ルゥくん飛んでることに驚かないの?」

そうなのだ、本当に今頃だが、ももかが庭に現れた時、ルゥは浮いていたのだ。

も「驚かないわよ。ルゥが飛べること知ってるもの。それにワンニャーも知ってるわ」

紅「マジ!?」

白「ちょ、ワンニャー!!こっち来てくれ」

白は家の中に向かってさけんだ。

ワ「何ですか?ってあれ?ももかさんいらっしゃい」

も「おじゃましてるわワンニャー」

紅「ワンニャー、この秘密って彷徨さん達以外にも知ってる人いるのか?」

ワ「はい。ももかさんだけですが」

白「へぇー。あっそだ、初めまして霜羅 白です」

紅「霜羅 紅です。よろしく」

も「よろしく。紅お兄ちゃん、白お兄ちゃん」

紅と白は目を合わせ、やっぱりかーと言う表情をした。

紅「あのな、ももかちゃん、実は白はお兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんなんだ」

も「!?そうなの?へぇーでもおばたんぽくないし、それにかっこいいからお兄ちゃんって呼ばせてもらうわ。いいわよね?」

白「別に構わないけど」

も「それじゃ決定ね。ワンニャーあたちルゥと遊びたいんだけどいい?」

ワ「いいですよ」

も「いきましょ。ルゥ」

ル「あーい」

2人はルゥの部屋へと向かっていった。

紅「ワンニャー次の仕事は?」

白「俺も終わったー」

ワ「それじゃですね・・・・・」

?「ごめんくださーい」

ワンニャーが次は何を頼もうかと悩んでいると玄関から声が聞こえた。

紅「この声はみかんさん?」

白「ほら、ワンニャー早く変身。俺達出てくるから」

ワ「わかりました。ワンニャー!!」 ( ボワッン )

紅と白が玄関につくといつもの格好のみかんが立っていた。

み「あっ。紅くん、白くん。」

白「どもっ。どしたんですか?」

み「いやね。ネタがおもいつかなくてさー。彷徨くんと未夢ちゃんは?」

紅「2人とも学校ですよ」

み「あぁ。そっかー。そうねそういえば今日平日だったわ」

紅「そうですよ」

み「そうか学校かー・・・ん?学校?あぁ!!ネタを収穫出来る場所あるじゃない!!」

白「えっ。そうなんですか?」

紅「ってか学校からどうすればネタ収穫地が思いつくんですか?」

み「今ちょうど、学校の演劇の時期なのよー」

紅・白「「演劇?」」

み「そう、だからいろんな事をみんな考えてるじゃない?だから収穫できることがあるのよ」

白「へぇー」

するとそこに近所の奥さんに変身したワンニャーが現れた。

ワ「あっみかんさんいらっしゃい」

み「あぁどうも奥さん。・・・・・・・・・・・・・・って事で」

    (     ガシッ      )

紅・白「「  !?  」」

み「奥さん、この2人借りていきまーす」

みかんはそう言うと紅と白を捕まえてものすごい速度で学校へと向かった。


移動中の出来事はかなり危険だったため、控えさせてもらいます。(えぇぇぇ
っていっても車にひかれそうになったり、電柱にぶつかりそうになったりなどなんですが・・・・・
一応無事学校到着はできました。


白「へぇー、ここが未夢さん達が通ってる学校・・・・・・」

紅「ってか勝手に入ってるけどいいのか?これ」

み「いいの、いいのー。気にしない、気にしない。2人ともはやくこっちにきなさい」

みかんは茂み(?)の中から2人を手招きした。

紅「なんでそんな所にいんですか?」

み「みんなの自然な動きを見たいからね。気づかれたらやっぱりいつもと変わっちゃうでしょ?」

白「まあ。そう言われればそうですね」

ということで、3人は茂みに隠れるような状態で学校をみはじめた。



綾「んー」

な「綾、良い案が思いつかないの?」

綾「そうなのよぉ〜。何か良い案ない?」

未「良い案ねー。あたしそう言うの考えたこと無いからなー」

未夢達がそんな事を話していると、ドアから水野先生が入ってきた。

水「小西さん、なかなか良いのが思いつかないみたいね。みんなも何か考えてみてー」

「「「「「「はーい」」」」」」

すると水野はじっと外の茂みを見つめ始めた。
そして、チョークを3本かなりの速度で投げ入れた。

水「そこにいるのは分かってるわ。出てきなさい」

クラスの生徒たちも何事かと、窓のほうに注目した。
そこの茂みにいたのは・・・・・・・

み「さすがだねー。水野。まぁわたしには当たってはいないけど」

紅「いや、みかんさん。当たってますよ」

白「みかんさんの蜜柑にだったら命中してます」

茂みからは、頭の蜜柑が何故か腫れているみかんと、おでこにチョークが命中したらしく、おでこを痛そうに押さえている、紅と白がでてきた。
未夢と彷徨は、みかんだけならありえるものの、紅と白まで学校に来ていたため、目を丸くしている。

水「みかん、またネタを探しに来たの?」

み「そうよー。全然思いつかなくてさー」

水「あら?そっちの双子君たちは?」

み「この子達はね・・・」

みかんが説明しようとすると、未夢と彷徨が、紅と白に駆け寄ってきた。

彷「みかんさんはともかく、何で2人もいんだよ?」

白「いやーそれが」

紅・白「「拉致られました」」

未「あぁ、なるほどね」

紅「納得しちゃった」

未「あたし達もそういう事あったからねー」

白・紅「「(よくあるのかよ・・・・・・)」」

水「西遠寺くん、光月さん。その子達と知り合いなの?」

彷「いや知り合いっというか、今うちで居候してるんです」

クラス一同「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」」」」」」」

三「こないだまで、その子達彷徨の家にいなかったよな?」

彷「つい最近からなんだ」

望「西遠寺くんの家には人が集まりやすいのかもね」

な「それは言えてるかも」

西遠寺で2人が居候させてもらっていることを知るとクラスの生徒達は、騒ぎ出した。
ある1人を除いて・・・・・・・・

綾「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

未「どうしたの?綾ちゃん」

な「綾ー?」

綾「・・・・・・・・・・・・だわ・・・」

未・な「「 え? 」」

綾「これだわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

未「何々?良い案でも思いついた?」

綾「うん。もう1日で台本作れるくらい一気に思いついたわ!」

そう言うと綾は、紅と白の前に行き、2人の手を取った。

綾「あなた達にぜひ、でてもらいたいの!!」

紅・白「「はい?」」

綾「シナリオはこう、あるお嬢様の女の子が、捨てられていた双子の男の子たちを見つける。そして、家にすませてあげるの、そこでいろいろな騒動が起きていって、2人はちゃんとしたそこの執事になっていくって話!!」

未「なんでそこで、この2人なの?」

綾「だって、ここの学校って双子いないじゃない?だからきっといるだけで審査員からの注目もあつまるわ。大丈夫よ。前だってルゥくん出しても何も言われなかったんだから2人がでても何も言われないわ」

三「そうなんだよなー。ここの学校って双子が一組もいないんだよなー」

望「でもなんで執事なんだい?」

綾「そこは、とっさの思いつきよ。とにかく笑いあり涙ありにしたいの」

な「でも綾にしては珍しいよ。いつもだったらどこかに恋愛系が入ってるのに」

綾「それもばっちり入ってるよ。そっち系はお嬢様のとこの執事とメイドにやってもらうから。ちなみにこの執事は最初からいる執事の事ね」

ク「役はもう決めましたの?」

綾「うん。まずお嬢様は、クリスちゃん!捨てられていた双子は、この双子くん。執事は西遠寺くん、光が丘くん、メイドは未夢ちゃんとななみちゃん!」

な「あれ?執事とメイドが2人ずついるけど2組つくるの?」

綾「1組よ。あとの2人は、見守ってくれたりしてくれる存在の人」

紅「おい、白(小さい声で」

白「ん?どした?紅(これも小さい声で」

紅「あの綾さんって人俺らのこと知らないはずだよな?」

白「あぁ、たぶん。捨て子って出た時に驚いたぜ」

三「そういえば、まだ2人の名前聞いてなかったよな?」

綾「そういえば、そうね。」

な「じゃぁ、自己紹介お願いしまーす!」

紅「えっ。あ、はい。霜羅 紅です」

白「霜羅 白です。」

紅・白「「よろしくお願いします」」

彷「んにしてもよく名前しらないであそこまで話進んだよな」

未「ほんとだよー。さすが綾ちゃんっていうか」

彷徨と未夢が話し始めるとあの人物が動き出した。

ク「彷徨くんと未夢ちゃんが楽しいそうに話してる・・・・・・・『なぁ未夢、執事とメイドのカップル俺達でやらないか?』『えっ?なんだか恥ずかしいわ彷徨。』なーんて言っちゃったりして、2人は演劇でも、現実でも仲良しさ〜ん、誰も2人の愛は止っめられな〜い・・・・・・そんなの、そんなの・・・・・・嫌ですわぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!」

クリスは、掃除用具入れを持ち上げた。

未「うわわわわ、どどどどうしよー」

彷「お、落ち着け花小町!!」

ク「えっ?あら私ったら」

クリスは、彷徨に呼ばれたことに反応し暴走を止めた。

紅「・・・・・・・・・・・・・・・・」

白「・・・・・・・・・・・えっと、今のは?」

な「いやー、クリスちゃんたまにああいう風になっちゃうんだよね」

紅・白「「へ、へぇー・・・・・・・」」

2人は、かなり驚いたらしく、しばらくの間動けないでいた。

水「みんな、話は決まったらしいわね」

み「執事設定か・・・それいいかも。さっそくやるわよー」

水「がんばってねー。みかん」

み「ありがと水野。それじゃ」

みかんは帰っていった。

紅・白「「 あっ 」」

水「どうかしたの?」

紅「いやそれが、来るときはみかんさんに連れさr・・・・連れてきてもらったから良かったんですけど」

白「帰り道がわからないんですよね。・・・・・来るときは周りを見る暇がなくて・・・・・・・・」

水「そうなの。でも西遠寺くんたちと帰れば大丈夫なんじゃない?」

彷「先生。まだあと一時間授業残ってるんですけど」

水「それじゃ、次の授業私だから、授業見学してるといいわ」

紅・白「「じゃぁ、そうさせてもらいます」」

こうして、紅と白は水野先生の授業を見学させてもらうことになった。
休み時間にはクラスの生徒たちが、声をかけたりもしてくれたため、2人にはあっというまの時間に感じた。


彷・未・紅・白「「「「ただいまー」」」」

ワ「おかえりなさいませ。あっ紅さん達も一緒だったんですね」

紅「いや、みかんさんに連れ去られたとこが学校だったからさ」

ワ「そうですか。晩ご飯の準備できてますので」

彷「あぁ、分かったよ」

未「それじゃ、あたし達は着替えてくるねー」

彷徨と未夢は、自分たちの部屋へと行った。

ワ「2人とも今日は良いことでもあったんですか?」

白「えっ、何で?」

ワ「表情が朝よりもとてもいいですー」

紅「あぁ、たぶんそれは」

紅・白「「関わりが増えたからだな」」

ワ「関わりですか?」

紅「未夢さん達のクラスの人たちとも仲良くなれたからさ」

白「今まで、そんな人たちいなかったからな」

ワ「そうですか、それは良かったですね」

紅・白「「 あぁ! 」」

2人は満面の笑みでワンニャーに答えた。









今回は人がいっぱい出てきました。
説明はしておきたいなーという作者の要望の結果です 笑

それにしても演劇の内容変ですねー。
自分で考えたもののなんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!って感じです。
綾がいってる通り、執事になるっていうのは思いつきです。 笑
どうしてそうなんだよー!!と言うツッコミが聞こえる気がしますが・・・・・・・・・うん、しょうがないさ!!

ここまでよんでくださってありがとうございます。

次回もよろしくおねがいします。




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