作:聖 叶都
連載・第6話
『彷徨 瞑想(迷走?)』
ここ…どこだ…?
暗い、暗い、ねっとりと空気が自分にまとわりついて来るような気がする。
彷徨は、その気持ちの悪さに目を開けた。
まるで時空のひずみの中にいるような変な空間。
彷徨はここ数日のすっきりしない、変な感じが全てこの空間に繋がるのではないかと感じた。
こういうときの彷徨の勘は外れたことがない。
何か、何かが変だ。
いつも通りの日常のように思えてたけど。
一つ、崩れれば全部が崩れてしまう。
何だ?何が変なんだ?
俺は、西園寺彷徨…あぁ、それは間違いない。
親、住んでいる場所、その他何か思い当たることは…。
友達…恋人…。
…恋人?
俺の恋人は…花小町クリスティーヌ。…だよな?
クリスの笑顔…声…香り…。
何かが…違う気がする。
何時からだ。
何時から、こんな違和感を覚えた?
…あ、あの天体観測のとき。
雷が落ちて…。
その時…俺が庇ったのは…。
独白・彷徨編。
困らせてごめんよー。彷徨ぁー。