作:朴 ひとみ
これは、「鋼の錬金術師」のオリジナル小説です。
〜鋼の錬金術師について〜
小さい頃、母を亡くした兄・エドワード・エルリックと弟・アルフォンス・エルリックは、その寂しさから錬金術の最大の禁忌、人体練成を行ってしまう。
しかし、練成は失敗。そして兄弟は真理を見るが、その真理へと繋がる扉の通行料として、エドワードは左足を、アルフォンスは肉体を「持っていかれて」しまう。
エドワードは、自分の右手を代価としてアルフォンスの魂を鎧へ定着する。
そして、エドワードは機械鎧(オートメイル)(義手・足)を付け、国家錬金術師と、最年少でなる。
そして、全てを取り戻すため兄弟は幻の石、「賢者の石」を探すために旅へでる。
そんなエドワードを、人はこう呼ぶ。
「鋼の錬金術師」と。
ー主な人物紹介ー
エドワード・エルリック
・15歳の最年少国家錬金術師。金髪に、金色の目で、三つ編みにしている。男。小さくて、「チビ」などの単語を聞くと暴走する。「エド」
アルフォンス・エルリック
・14歳の少年だが、外見はごつい鎧だが心優しい性格。兄、エドワードのなだめ役でもある。「アル」
爽やかな風が吹く五月、エルリック兄弟はアイリストンという街についた。
どうやら、ここに賢者の石を著す文献があるらしい。
それを(本当にあるのならば)読むために、この街にきた。
「本当にあるのかなぁ?」
アルが聞いた。
「さぁな・・・。でも、賢者の石のヒントとなるものがあるのなら、どんなに信憑性が薄くても探す・・・・・だろ?」
そうだ。前に進まなきゃいけない。
アルはそう感じて、うん、と頷いた。
まるで、青い空が二人を後押ししているみたいだった。
旅をしていて、まず街について真っ先にしなければならないことは、「宿の確保」だった。
「ったく・・・・。どうしてこんなに混んでいるんだ・・・・。」
エドがため息をついた。
どこの宿屋も人でいっぱいだった。
「なにかお祭りでもあるのかなぁ・・・・?」
アルが言った。
今夜は野宿しかないのか、と思ったとき、小さな路地を見つけた。
「あれ?こんなところに・・・・?」
「あっちにあるかもしれない。行ってみようぜ、アル。」
アルのゴツい鎧で路地を抜けるのは大変だったが、なんとか行き着いた。
「あっ!宿屋がある!」
アルが言った。
確かにそこには、少しオンボロだが、ちゃんと宿屋があった。
「これは多分空いてるな・・・・。」
エドは、扉を開けた。
「いらっしゃいませ!」
14〜15歳ぐらいの少女がでてきた。
「お泊りですか?」
「あぁ・・・。空いてるかな?」
すると、少女は満開の笑顔でこくん、と頷いた。
「はい!空いていますよ!」
「良かった・・・。」
アルとエドはホッとした。これで野宿は免れるわけだ。
「今すぐ入れるかな?」
「ええ!どうぞ!」
少女は部屋へと案内した。
その部屋は、二人で過ごすにはちょうどいい大きさだった。
「ありがとうな!」
エドが言った。
すると少女は、
「いえいえ、こちらこそ、こんな宿を使ってもらってありがとうございます!」
と言い返した。
「ところで、何かお祭りがあるんですか?」
アルが気になっていたことを聞いた。
すると、少女はキョトンとした顔で言った。
「え?知らないんですか?」
少女はその行事について来たのかと思ってたらしい。
「いや・・。俺たちはちょっと探し物をしていてね・・・・。んで、そのお祭りって?」
エドがたずねた。
すると少女は、えーっと、と言いながら説明した。
「一年に一回、この街で「障害物レース」ってありましてね。一位になったら賞金が出るんですよ。そのために、違う町村からも、参加者が来ているんですよ。」
その説明に、エドとアルが納得した。
そうか。だからこんなに客が来ていたのか。
「そうか。わざわざ説明、ありがとう。」
「いえいえ!」
少女は部屋から出て行った。
元々、人ごみが苦手なエルリック兄弟は、外へでるのを渋っていたが、こうしていても何もならないと考え、外へ出ることになった。
「面倒くさいなー・・・・。」
階段を歩いているとき、伸ばしていたエドの手が思いっきりアルの鎧にぶつかった。
機械鎧の手が当たったため、アルはすごい衝撃を受けた。
「うわわわわっっっっ!!!」
アルが階段から転げ落ちた。
「アル!大丈夫か!?」
「うん・・・・。それより、この人・・・・・・。」
どうやら、アルの下敷きになった人がいるらしい。
「あてててててて・・・・・・・。」
「だ、大丈夫ですか!?」
若い男が下敷きになったらしい。
痛そうな顔をしている。
「あぁ、大丈夫だよ・・・。この足以外は・・・・。」
「あ・・・・。」
男の左足首は、紫色に腫れ上がっていた。
「ご、ごめんなさい!!」
アルが思いっきり謝った。
すると、男は苦笑いしながら言った。
「いや・・・。実は僕は障害物レースに出る予定でね・・・。」
そこまで言うと、男は何かひらめいた様に、こう言った。
「そうだ!君たち、僕の代わりにレースへ出てくれないか!?」
思いかけない言葉に、エドたちは驚いた。
「何っっっっ〜〜!!?」
や・・・やっと終わりました・・・・。第一話。
パソコンが壊れなかったので、なんとか今日に^^
ていうか、初の連載小説がこれでいいんでしょうかね・・・。
あっ!ヒカルの碁が始まるっっっ!(逃)