作:朴 ひとみ
Ladies and gentleman!
この物語は、語り手にもどうなるか分からない全く不思議な物語です。
ハッピーエンドになるかもしれない。
又はアンハッピーエンド・・・地獄へ落ちるかもしれない。
あなたの期待が裏切られるかもしれない。
あなたの思い通りにいくかもしれない。
大事を言うかもしれませんが、全ては私が決めること。
どうぞ、ごゆっくりとご覧ください。
・・・私の役目はここまで。幕が開きます。
あとは、皆さんの目でお確かめください。
愛なんて、所詮自己満足。
ドラマや漫画でやっているのは、安っぽくてよくありがちな恋愛。
そんなので、満たされる事なんて無いと思ってたのに----------
『さようならを言う前に』
「・・・別れよう。」
そう言われたのはいつだっけ。
確か、ルゥ君たちと別れた後のはず。
「・・・・・・え?」
私はそう聞き返すのだけで精一杯で。
彷徨の目も見れずにそう言った。
「別れよう。」
「・・・なんで?」
「他に・・・好きな人が出来たんだ。」
彷徨はそう言って立ち去った。
・・・嘘なくせに。分かってる?自分のこと。
彷徨って嘘つくときは頬っぺたを指で掻くよね。
「・・・ハハハ」
私は笑った。
だって、泣いたらこのまま永遠に立ち直れそうにないから。
「ハハハハハハ・・・・」
そっか、いい人がいたんだ。
それってどんな人なのかな?
私にも、紹介してほしいな♪
「ハハハ・・・・
キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッハハハハハハハハハッハハハハハハハハハハハハハハッハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッッ!!!!!!!!!!!」
----------あれから7年後----------
「かーなたっ!」
「あ・・・三太。」
大学生になった彷徨と三太は同じ大学に通っていた。
「次の講義、なんだ?」
「えーと・・・犯罪心理学かな。」
彷徨が手帳を開きながら言う。
「そーいえば、今度俺のアパートに遊びにいくって言ってたよな。いつ来る?」
彷徨が聞いた。
彷徨と三太は親元を離れてそれぞれ違うアパートで暮らしている。
一時期、一緒に住もうかという話になったが、男二人がすむのに丁度いいのがなくて諦めてしまった。
「それがなぁ・・・」
三太はニヤニヤしながら小指を突き出した。
「今、これがいるから暫くは無理っ!」
いつの間に・・・彷徨はそう思った。
「お前もそろそろつくれよなー・・・どうして光月さんと別れたんだよ?」
すると、彷徨が叫んだ。
「あいつの話はするなっ!!」
周りがこっちを見る。
「わ、悪かったよ・・・さぁさぁ、もう行こうぜ?」
「・・・・・先に行っておいてくれ。」
「は?」
彷徨はそんな三太を無視して違う方向へと歩いていった。
彷徨は、自分のアパートに戻ってきていた。
もう、講義を聞く気にはなれない。
「未夢・・・」
彷徨は微かに呟いた。
あの太陽みたいな女の名を。
あの頃を思うと、まだまだ若かったな・・・と思う。
ルゥ達がいなくなって、未夢の親父やお袋が帰ってくるって聞いて焦って・・・。
どうせ離されるなら早いうちに・・・そう、思い出なんて増やさずに。
もう、最後に。
最初で最後のキスを。
結局、近くに未夢たちが住むことになって。
なんとなく、謝れなくて、そのまま過ぎてしまった。
そんなことを思っていると、電話がなった。
「親父からかな・・・」
そう思って電話をとると、懐かしいあの声。
「彷徨か。元気でなければ嬉しいが。」
女なのに、男っぽい・・・というか少し固い口調。
・・・間違いない、イトコのリンネだ。
一瞬、電話を切ろうかと思った。
でも、そんなことをしたら間違いなく半殺しだ。
「・・・何の用だよ。」
「ふん、お前に少し話したいことがあってな。4時にハチ公前だ。分かったな。」
そう言って、一方的に電話が切れた。
「4時って・・・あと一時間しかねぇじゃねぇか。」
あのリンネのことだ。来なかったら祟り殺されるだろう。
俺はお気に入りのジャンパーを着てアパートをでた。
こんにちわ、神風こと朴 ひとみです。
実は最初、リンネの代わりにうららしゃんのオリキャラ、神村さんを使う予定だったのですが・・・
書いているときに連絡がとれなく(汗)リンネをひっぱってきました。
「輪廻」のリンネと基本的には性格は一緒です。
むしろ乙女っぽくしろうと思いましたが、キモくなり・・・(吐)