10years

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作:水上うらら

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君は おれの 何なんだろう?




ただの 同居人?




ケンカ友達?






違う。






今 この気持ちで わかったんだ・・・・・・





おれは、教室の扉を勢いよく開けた。


「未夢っっ!!・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・れ・・・・・・?」


誰も・・・いない・・・。




・・・・・・・・・・・・・・・いない・・・っ!!?




ばっ、と未夢の机に近付く。



・・・・・・鞄もない。



ふと横を向いてみると、おれの机に何か置いてあった。






・・・・・・未夢の・・・・・・シャーペン・・・?






この柄に、見覚えがある。・・・確かに・・・・・・未夢のだ・・・。



なんでだろう。



何で、ここに未夢のシャーペンが・・・?


でも、おれにそんなことを考えてる余裕は なかった。



そのシャーペンを握り締め



走り出す。




学校中を・・・・・・・・・







どこだよっ







どこに いるんだよ・・・っ







もしかして・・・・・・誰かに連れ去られてたりして・・・



脳裏によぎった言葉を、急いで振り払う。



大丈夫だよな?  ・・・っ・・・ちゃんと、家に帰ってるよな・・・?





ばんっ!!






未夢の靴箱を開ける。



置いてあるのは・・・



上履き、だけ。







帰ってる・・・? もう 家に帰ってる?



・・・・・・そうだといい




そうに、決まってる・・・っ








西遠寺まで 全速力で走る。



息が切れてるのも 気付かなかった。




みゆっ




みゆ・・・っ





み  ゆ  っ  !!












バン!!!    ガラッ!!












「あっ、あっ、彷徨さぁんっ!!?どうなさったんですかぁ?」


ワンニャーのこえも、聞こえない。


置いてある靴を見れば、未夢が帰ったかどうか・・・だなんて一目同然なのに。




おれは、気付かなかった。




焦っていて。






・・・未夢の部屋の扉に手をかける。







ガラッ!!








「きゃぁ〜〜〜〜っっ!!!!」


突如の叫び声。


「うわっっ!!!・・・って、みゆっ!!!!」


「ひゃいっ!!!!」


「・・・どこ行ったかと思った・・・ちゃんと家にいたんだな・・・はぁ〜・・・」


「か、かなた・・・?」





どくんっ





おれの心臓が大きく鳴る。



熱くなってゆく顔。


その顔、反則だぞ・・・っ


「まったく・・・・・・一言ぐらい書いとけよなっ・・・・・・って・・・わっ・・・み、未夢・・・?」



未夢の 瞳に 大粒の涙。


「ぇ・・・?」


おれが なにか 言ってしまった?



おれの 言葉で 泣いてしまった・・・?




不安の波。




思わず 揺れる 部屋の空気。



「うっわ・・・ちょ、みゆっ・・・ごめ・・・ごめんっ・・」



出てくるのは ”ごめん” の言葉。



「かなた・・・?・・・なにが・・・?」


「何が・・・って・・・おまえ・・・泣いてんじゃん・・・・・・・ごめん・・・」


「ぅゎ・・・ほ、ほんとだ・・・・・・か、彷徨は全然悪くないよッ・・・し、心配しないでっ!

・・・じゃ・・・着替えるから・・・ほんと、心配しないでっ・・・なんでもない・・・から。

じゃ、じゃぁねぇ〜〜」


返す言葉を 考える前に 未夢の部屋の扉は 閉まってしまった。



残るのは、おれだけ。





未夢が泣いたのが、おれのせいではないのなら







・・・・・・あいつは 何に悩んでいるんだ・・・?







わからない自分が 情けない。







おれに相談してくれないのか?







おれは家族以上の存在にはなれないの・・・かな・・・








----------------。









―ぷるるるるっ♪   ぷるるるるっ♪   ぷるるるるっ♪





「うっわ!!で、電話か・・・」



―ぷるるるるっ♪   ぷるる  ガチャっ・・・ 



受話器をとる。



「はい・・・西遠寺です」


『未夢ちゃぁ〜んっ♪ ・・・じゃなくて、西遠寺くんっ!!

・・・・・・えっとぉ・・・・・・そぅ!未夢ちゃんいますか?あ、わたし!小西綾ですっ』



「小西か・・・未夢っ!未夢ーっ!!ダメだ・・・聞こえてない。ちょっと待ってて。」


おれは子機を持ち、未夢の部屋へ急ぐ。







  ガラッ







「うひゃぁぁぁ〜〜〜〜っ!!!!」


びくっ!


叫ぶとは思ってたけど、・・・驚いた。


「未夢・・・・・・あの・・・天地と小西・・・。で、電話だってさ」


「か、かなたか・・・びっくりしたぁ・・・・・・・・・」


子機を渡す。


「はい。」


「あ・・ありがと・・・」




未夢が話始める。




そっと扉を閉める。









水上うららです。。

相変わらず、改行だらけの文はどうでしたか?・笑

また英語の授業中に、原稿(?)かいてしまいました。。あは。

なんかこのお話にシャーペンよく出てきますね。。

気のせいかな・・・


焦ってますね。彷徨くん。・笑

>誰かに連れ去られてたりして・・・

よくそんなことが思いついたなぁ〜・・・

・・・・・・・・・話が長くなりそうなので・・・終わろうと思います。

でゎ☆☆ 第8話で会いましょうっ♪

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