10years

∞ after that -2-

作:水上うらら

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いつまでも・・・・・・













はぁ、もう・・・・・・やっと終わった。







やっと・・・って言ったって、今日はまだいい方なんだけど。


おれだって、『用事』ってもんがあるんだよっっ!


あの生徒会長は・・・・・・・・・はぁ・・・。




2年1組のドアの前。


何やら中では楽しそうな声。



よかった・・・・・・神村、ちゃんと来てる。





ドアを開ける。





「未夢?」


「っ!?か・・・かなた?」


「よかった・・・今日はちゃんと教室にいたか。この前は手紙も置かず先帰ってたしな・・・

・・・・・・何もなかったか?」


「ぅ・・・ぁ・・・な、何もなかったよ〜・・・・・・か・・・侑子ちゃんとずっと喋ってたもん〜」


「そっか。・・・よかった・・・」


えへへ〜いいでしょ〜と、未夢が満面の笑顔で言う。

おれが言った『よかった』の意味は


・・・・・・多分解ってないんだろうな・・・







◇◆◇







う〜ん。・・・・・・ラブラブねぇ・・・


さっきから笑い会っている二人。なんてゆーか・・・・・・ほんわかムード。


いいわね〜ぇ・・・恋人たちって言うより新婚さんだわ。



・・・それにしても・・・・・・さっきからこの二人・・・



ちょんちょん と西遠寺くんの肩を突く。



「・・・・・・あ、神村。なんだ?」


「ちょっとぉー!仲が良いのはとっても嬉しいですけどね、

・・・二人とも私の存在忘れてなぁいっ!?」


ぼんっと未夢ちゃんの顔が赤くなる。


「えっ、あ、う、いや・・・・・・」

「かみむらっ・・・・・・な、・・・何言って・・・・・・」


「いいなぁ・・・羨ましいなぁ・・・ねっ、光月さん、こんな男やめて私の彼女にならない〜?」

「かみむらっっ!!」


西遠寺くんの予想通りの反応。

だけど。

西遠寺くんったら、私が女の子だってこと 絶対忘れてるわよねぇ・・・



ひど〜い!!!!!!!!



未夢は渡さねーよ そんな表情。

からかうと面白いわ♪


「冗談よぉ、じょ・う・だ・んっ♪本気にしちゃってぇ、西遠寺くんったらもう!!

・・・・・・私、これでも女の子なんですけどっっ!!

やっぱり西遠寺くんも普通だったのねぇ・・・

・・・・・・それにしても酷いわね、いくら未夢ちゃんが大好きだからといって

私が女の子だってこと忘れるなんてぇ〜」


はっと西遠寺くんの表情が戻る。


そして 次の瞬間真っ赤になった。


「かみむらっ!!!・・・・・・なん・・・」



「ねぇ未夢ちゃん。酷いわよねぇ・・・・・・あら。」



未夢ちゃん硬直。


あららら・・・



西遠寺くんは真っ赤になってそっぽを向いちゃってるし。


未夢ちゃんは固まっちゃった・・・




もう!いいなぁっ この二人可愛すぎ〜〜♪




♪ちゃ〜んちゃ〜んちゃ〜んちゃら〜らら〜ららぁ〜...

下校10分前になりました。校内に残っている生徒は早く下校してください。

本日 下校延長のクラブは、.............
 



「あ、あっ、下校時刻になったよっ、かなたっ、か、帰ろっ!」


「お、おぉ、帰るぞっ」


二人で一生懸命話をあわせてる。

そこがも〜〜可愛いっていうか初々しいっていうかぁ♪




「侑子ちゃんも、一緒に帰ろ♪」



西遠寺くんがびくっと体を強張らせる。

西遠寺くんは、やっぱり二人きりで帰りたいのかしら・・・




「・・・あら西遠寺くん・・・私、もしかして二人の下校に邪魔かしら?」

「やっだなぁ〜〜、そんなわけないよぉっ ねっ、彷徨♪」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ。」


未夢ちゃんの満面の笑顔に思わず同意。


「じゃ、帰りましょ♪」


ちょっと強引過ぎたかも、ねっ















「ねぇ、侑子ちゃんは好きな人とか彼氏とかいないの?」

「うわぉ!大胆な質問ねっ♪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・いるわけないじゃないのぉ〜〜〜!!!」

「えっ、ごめん〜〜」

「いいのいいの♪私〜本当に好きな人とかいないから♪

強いて言えば・・・・・・・・・」

「えっ?だあれ?」

「未夢ちゃん!かなぁっっ」

「ぇっ・・・・・・・・・・・・え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」


西遠寺くんがまた怒りかけてる。


・・・・・・・・・・・・だから私は女の子なんだってばぁ〜〜〜〜〜









◇◆◇









後日談。


確か・・・・・・あの日、私はいつもどおり下校準備をしていたの。

委員会は長引いちゃったし、今日 塾あるしで結構急いでたのよね・・・




まぁ、それは置いといて。




教室を出ようとしたらね、西遠寺くんと未夢ちゃんに会ったの。

会ったっていうか・・・あっちは私のこと気付いてなかったみたいなんだけど・・・あはは・・・

じゃれあいながら歩いてたわ♪もうあれはじゃれあってるとしか言いようがないわね♪

・・・・・・でね、いつもどおり声を掛けようとしたら・・・






ふっ て西遠寺くんの顔と未夢ちゃんの顔が!!!!!///////







うわぉっ!


ひゃ〜〜〜〜!!!!


きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜//////


きゃぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜///////


キス!?キスよねっ・・・!




見ちゃったの〜〜〜

・・・これは・・・・・・謝るべきなのかしら・・・

おそらく西遠寺くんは誰もいないと思ってしたんだろうし・・・///

未夢ちゃんは『誰か見てたらどうするのよぉ〜///』って。




・・・・・・私、見てました・・・・・・




どうしようかしら・・・


謝らなきゃやっぱだめかしらぁ・・・・・・


うぅ〜ん・・・・・・・・・・





あわわ。なんか変かも。

変だぁぁ!!!!

す〜い〜ま〜せ〜〜んっっ


あっ、な、なんとっ!!閲覧回数が9000人を超えておりましたぁっ!!?

ど、どどどうもありがとうございます。。。

び、びっくりしちゃったぁ・・・汗


でゎ♪




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