珍しい!?トリのレコードとミルク

作:ハッチャン


――それは夏休み直前のできごと――









「なぁ彷徨行かないかぁ〜?」
「ん〜?」
「だってよぉ〜珍しいんだぜ!あの、トリのレコードに川の流れるバージョンが・・・超お宝なんだぜ?なぁ〜一緒に来てくれよぉ〜」
「・・・そんなの一人で行けよ」
「つめたいなぁ〜彷徨ぁ。しょうがない・・・天地さんたちでも誘おう・・・」


天地・・・?ってことは未夢もか・・・


「天地さんたちぃ〜」


いつもの3人は未夢の机でしゃべっていた


「天地さんたち、俺たちと一緒に明日レコードショップに行かない?」
「え、明日?まぁ、あたしは暇だけど。未夢と綾は?」
「私もオッケーだけど?未夢ちゃんは?」
「え・・・私もいいよ?」
「やった〜!明日の10時に西遠寺前に集合!時間厳守!じゃないとトリの川の流れるバージョンが手に入らなくなってしまうからさ〜」
「あぁ〜はいはい。わかったから、黒須くん。明日たくさん話聞いてあげるから」
「ぅう・・・優しいなぁ、天地さんはっ!涙が出てくるぜ」
「ねぇ、黒須くん、さっき「俺たち」って言ってたけど他には誰?西遠寺くん?」
「ピーンポーンッ」
「彷徨も行くの?」
「さっき俺が誘ったらパスって言ってたけど、光月さん誘えば来ると思って。だから明日彷徨も連れてきてくれ〜頼んだよぉ〜」
「はぁ///?・・・うん・・・わかった」



――食卓――



えぇ〜っっ!
もう!なんで私が彷徨なんかっ!


「ねぇ、彷徨?」
「ん?」
「明日・・・暇?」
「は?なんで?」
「実はさ・・・」
「あぁ〜なんとなく分かってきた気がする。三太だろ?」
「う、うん」
「ったく・・・」
「ねぇ、行こうよ。明日」
「しょーがねーなぁ・・・」
「ほんと!?やったー」
「だぁっ!」
「だぁ!って・・・ルゥくんは行けないんだよ?ごめんねっ」
「ぶぅ・・・」
「もぉ〜怒らないで、ルゥくんっ。くまちゃん買ってきてあげるからっ」
「くまちゃ?あ〜きゃぁっ!」
「よしよし、おりこうさんだねールゥくんは」
「お二人ともどこに行かれるんですか?」
「三太くんやななみちゃん、綾ちゃんと一緒にトリのレコード見にいくの。なんか三太くんが言うには、お宝のトリのレコードもあるらしい」
「へ〜そうなんですかぁ」
「で、明日何時に集合なんだ?」
「え〜っと・・・10時に西遠寺前だって!」
「わかった。寝坊すんなよ」
「10時だよ?いくらなんでも私そんな遅くに起きませんよぉ〜だっ!彷徨のバカ!」



――朝――



「未夢〜まだかぁ?置いてくぞ」
「まってよぉ〜彷徨ぁ〜」
「起きれるって言ったのはどこのどいつだよ?」
「だって遅くまでテレビ見てたんだもんっ!」
「あのなぁ、逆ギレすんなよ」
「あはは」


「未夢〜西遠寺く〜ん」
「あ、ななみちゃんたちおはよー!」
「おはよ」
「やっぱり彷徨きた!さっすが光月さんっ」
「え///何言ってるの三太くんっ!」
「ね、黒須くん遅れちゃうよ、早く行かないと」
「ぁあっ!やばい、待ってろよ〜俺のレコ〜ド〜」



☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆



「あぁ〜よかった〜みんなありがとな〜」
「いいえ、どういたしまして。黒須くん、そのレコード私に今度貸してくれない?」
「え?もっちろんいいぜ〜そうかぁ〜天地さんもトリのレコードにはまったのかぁ。」
「い、いや・・・そうじゃないけど、その川の流れるバージョンいいなぁ〜って思って」
「これいいよなぁ〜心が落ち着くよなぁ〜あの川の水の流れる音!それをリズムにのせて表現するなんてさすがだよなぁ。光月さんと小西さんと彷徨も借りる?」
「う〜ん、そうねぇ、演劇の台本しだいで貸してもらうかも!そのときはよろしくね」
「あ、私も聞いてみたいなぁ〜そのレコードっ!」
「俺もちょっと聞いてみたいかも」
「うんうん、いいぜいいぜ。じゃあとりあえず今日は彷徨たちに貸してやるよ〜」
「ありがと〜三太くん」



☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆



「どぉ?ルゥくん」
「あ、きゃぁ〜っ」
「気にいってるみたいだねぇ、ルゥくん」
「これがトリの川の流れるバージョンですかぁ〜なんか落ち着く曲ですねぇ。ルゥちゃまも気にいってるみたいです」
「へー、意外だな」
「何で?」
「だってあいつがいつも給食の時にかけてるトリのレコードは割と明るくておもしろい曲ばっかじゃん」
「そういえば・・・そうかも!」


「たまには・・・こういう曲部屋に流すのもいいかもな。夏にぴったりだし」


「そうですなぁ〜」
「オヤジくさいぞ、未夢」
「あはは・・・って・・・なんですってぇ彷徨!」
「ほんとのことだろ〜」
「もぉ〜っ!」


「マンマッ、パンパッ・・・」


「あぁ〜ルゥくん泣かないでっ」


「そうだ、未夢さん、戸棚の中にあるものをもってきていただけませんか?」


「これ?」
「そうです。これは今日通販で届きまして、ミルクに味がついたものなんです」
「へ〜そんなのあるんだ。私たちが飲むジュースみたいなものなんだねっ」
「オット星では、どこにでもあるんですけどね。どうして地球では売ってないんでしょうか」
「ワンニャー、そんな味がついてるミルクなんか地球では聞いたことないぞ」
「そうですか・・・」
「それはどんな味なの?」
「これはルゥちゃまの大好きなイチゴ味ですぅ〜」



ごっきゅごっきゅ・・・



「ルゥくんおいしい?」

「ぁ〜いっ」

「よかったな、ルゥ」

「きゃぁ〜っ」

「ルゥちゃま久しぶりにこのミルクが飲めたのでごきげんです〜」

「ワンニャーお腹すいたなぁっ」

「俺も」

「そうですね、じゃあみなさんご飯にいたしましょう!」

「「は〜い」」












☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆2005年、夏企画参加作品☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
みなさま、こんにちは。
ハッチャンでございますっ!
夏企画にはたくさん小説を出す予定でしたが・・・
結局は学校の宿題&テスト勉強におわれてしまって(;^□^)
ギリギリになって書いちゃいました((笑))
今年のテーマは「水」。
この小説でいうと・・・トリのレコード〜水の流れるバージョン〜とルゥくんのイチゴ味のミルクですかね・・・
無理やりこじつけちゃったかもっっ!!!すみませんっ((泣))


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