作:ハッチャン
「彷徨ぁ〜遅刻しちゃうよっ!!!」
「はいはい、お前こういう行事のときだけ早起きだな」
今日は体育祭
「だってっ...まぁ、いいから早く行こうよ!」
「はいはい」
「今日は応援団頑張ってねっ」
「あぁ。お前こそクラス対抗リレーでこけるなよ」
「失礼なっ、こけませんよぉ〜だ」
彷徨は応援団の副団長
学ランを来て応援団するのが伝統である
(彷徨の学ラン姿カッコイイだろうなぁ...って何言ってるのよ私っ///)
「おい、未夢」
「な、なに?」
「鈍感」
「だから、なによっ!?」
「かばんでスカートめくれてるぞっ」
「えっ!?」
彷徨はスタスタと石段をおりていく
「か〜な〜た〜の〜えっちぃぃぃっ///」
(ほんっとデリカシーがないんだからっ)
次はクラス対抗リレーです。選手のみなさんはA門に集合してください。
アナウンスが流れている
(次は未夢がでるのか...)
「彷徨っ!次はクラス対抗リレーだぜ!オレたちのクラス応援しようぜ」
三太が彷徨に声をかけた
「そうだな」
「あぁ〜ななみちゃん、綾ちゃん緊張するよぉ。なんでじゃんけんで選手決めちゃうかなぁ。私足超おそいのに...」
「未夢はそんなに遅くないよ?」
「ななみちゃん、それ遅いってことだよね」
綾がつっこむ
「...ま、そんなことは気にしないで頑張るよ、未夢っ」
「はぁ〜い」
(うっわぁ〜なんでクラス対抗リレーのときにだけお客さん集まってくるかなぁ。あっ!彷徨と三太くんがあそこにいるよぉ。私あその前走るじゃん...最悪だぁ...)
「おっ、光月さんもクラス対抗リレーだったんだな、彷徨」
「あ、あぁ」
(あいつ...大丈夫か...?あの様子だと緊張しまくってるな、きっと)
バーンッ――
次々にバトンが回っていき未夢の番がくる
未夢が走り始め、彷徨の前を通る
「未夢頑張れっ」
彷徨の前を通ったときに聞こえた声...
(彷徨!?...ありがと///)
「未夢っ!パスパスっ」
「はい、ななみちゃんっ!」
たった、たった100m走った自分に満足感があった
(彷徨が応援してくれたから。彷徨が声を出して私を呼んでくれたから。ありがとう...彷徨)
最後の走者にバトンが回り、2年1組は白いテープをきることができた
―午後の部―
次は応援団総演。応援団のみなさんは各団の壇席の前に集まってください。
アナウンスが流れた
未夢たち生徒は団席に座っている
「次は応援団だねっ!ほら、未夢あそこ見なよっ!西遠寺くんがいるよ」
「ほんとだ!彷徨だぁ。学ラン...かっこいい〜///」
学ランに手袋、他の団員よりも長いハチマキ...
「西遠寺くんって学ランも似合うねぇ〜」
「ホントホント、未夢、西遠寺くんにみとれてるねぇ〜」
「って...ななみちゃんと綾ちゃんっ///」
「未夢、呼んであげよっか!?西遠寺くぅ〜ん!!!」
「ん?」
彷徨ふりむく
――パチッ――
(や、やだ...目があっちゃったじゃないっ)
「ほら、未夢!西遠寺くんこっち見てるよ。何か言ってあげないと」
(私が走ってるときに応援してくれた彷徨。私も応援しなくちゃ)
「か、彷徨っ!頑張ってねっ///」
「おぅ」
未夢には聞こえないくらいの声で彷徨は返事をした
(彷徨、わかりやすっ)
未夢は小さく笑った
返事と同時に彷徨は未夢に背を向け、手をあげていたのだ
(...聞こえたよ、彷徨の返事///)
今日(5月8日)、友達の高校の体育祭に行きました。
応援団、フォークダンスなどを見てこの話を思いつきました。
本当はフォークダンスを書きたかったけど((笑))また今度にします。
彷徨の応援団姿...想像しただけで顔がほてってきます((笑))