千甘〜せんかん〜 4

作:瑠璃宮 恋


頑張った、頑張った、頑張った。

ちゃんと、渡せたよ。

自分なりに、想いを伝えたよ。

ただし。

それが、正しく伝わったかどうかは、別問題です・・・




千甘〜せんかん〜 4

ちゃんと渡せたチョコは、学校から帰ったら、ちゃんと彷徨が食べてくれるって。

嬉しい、嬉しい、嬉しい、嬉しい!

恋がこんなに素敵なモノだったなんて。

彷徨に会うまで知らなかった。

「「ぉはよっ未夢☆」」

「おはようっ♪」

あぁ・・・私、幸せだ。

渡せただけでも幸せだ。

ぁぁぁ・・・どうしよう、顔がニヤけっぱなしだよぅ・・・。。

「どうしたのよ〜未夢、いつもよりすっごくご機嫌じゃない!」

「・・・やっぱりそう見える〜?」

ななみちゃんのツッコミを、ぇへへと笑って返す未夢は、それはそれはさまになっていて。

周りに居た男子全員、見惚れるほどだった。

「何があったの〜?未夢ちゃんっw今度の劇の題材として使わせてもらうから、教えて〜w」

「ん〜・・・。どうしよっかな〜っw」

・・・可愛い。。

同姓の綾やななみさえも「可愛い」と思わせてしまうこのあどけなさ。

誰も未夢には叶わないな・・・とひっそり思う綾とななみだった。

「どうしても知りたい??」

「ぅんっ」

「・・・じゃぁ・・・内緒っww」

がくっ

にっこり笑って言う未夢を、憎らしそうな目で綾は睨みつけるのだった。

・・・と、そのとき。

「光月さんっ馬場崎君が呼んでるよ」

・・・馬場崎 翼。

明るく、学級委員長もよく務める、クラスの人気者。

・・・もちろん、未夢達のクラスの人気者は彷徨だが。

そんな翼が未夢に、何の用だろう?

「あ、あと西園寺君も」

「・・・は?」

彷徨は一瞬硬直した。

なんでまた俺が?

別に凄く親しいワケでもないのに。

少々疑問を抱きながら、彷徨は未夢と翼の元へ向かった。

「あ・・・、ごめん、ちょっとここは人が多いから・・・」

そう言って、翼は美術室へ向かった。

美術の時間以外はあんまり人が出入りする事もないからだろう。

「・・・ごめん・・・突然2人を呼び出して。」

うつむき加減に謝る翼。

「ううん、大丈夫、別に大した用事が合った訳でもないからっ。ねっ、彷徨?」

「ん・・・」

曖昧な返事を返す彷徨。

時間を無駄にするのが嫌いな人だから、「さっさと用件を言え」ってとこだろう。

「・・・で、用件はなんなんだ」

・・・ほらね。

「単刀直入に聞くけど・・・」

「・・・さっさと言え」

「・・・まぁまぁ。。」

そんな睨んで言わなくてもいいじゃない、彷徨。

「お前ら・・・光月と西園寺は・・・付き合ってんのか?」

「「・・・・・へ?」」

硬直。

唖然、呆然。

そんな言葉がぴったりの、この雰囲気。

・・・しばらくの沈黙のうち。

意外にも、先に我に返ったのは未夢だった。

「そっ・・・そんなワケないじゃないっ!私と彷徨はただのいとこよっいとこっ!」

・・・「付き合ってる」って何で言えないんだろう・・・?

「でも・・・いつも一緒に帰ったり・・・ハタから見ると、付き合ってるよーにしか見えないぞ、お前ら」

「違うのっそれはきっと馬場崎君の勘違いってゆぅか、思い違いってゆぅか・・・んもぅっアンタもなんとか言ったらどうなの!?彷徨っ!」

ずっと私達のやりとりを見てた彷徨・・・っていうか、私の様子を伺ってたように見えたんだけど・・・気のせいよ・・・ね?

「あー、もう、そんなわけないだろっ!第一、俺がこんなお子様と付き合うかよっ。俺と未夢は――――」

待って

これ以上・・・

「ただのいとこ同士だよ」

「っー・・・・。。」

そうなんだけど。

自分でもそう言ったんだけど。

表面上は、まだ「恋人」じゃなくて、「いとこ」でいなくちゃいけないんだけど。。

・・・彷徨の口から・・・聞きたくなかった。

思った以上に、私の心は傷ついていて。

下を向いたら、泣き出しそうで、でも、正面を向いているわけにもいかなくて。

少しうつむいて、じっと涙をこらえてた。

「そっか・・・ごめんな、こんな下らない事で呼び出したりして。」

「馬場崎、用は済んだんだろ?なら、俺はもう行くからな」

「ああ。光月も・・ごめ・・・」

馬場崎は、眼を見開いて、固まった。

目の前の少女に、釘付けになった。

黄金の髪を片手で抑えながら。

透き通るような白い肌を紅く染めて。

大きな緑色の瞳は涙で潤んでいて。

ピンク色の柔らかそうな唇で。

小鳥のような綺麗な声を紡ぎだし。

それを「音」として「言葉」に変える。

「私も・・・もう行くね」

一言。

そういって彼女は、廊下を走り去ってしまった。

美術室には男子が一人。

少女が走った廊下には・・・

水が一滴、こぼれおちていた。

その水は、誰にも気づかれることなく・・・

空気へと変わっていってしまうのだった。






はぃw

何も言ゎなぃで下さぃョ☆

もぅ皆さんが言ぃたぃ事はゎかってるんで!

「ぃぃ加減にしろ」とw

「長すぎんだょ」とw

ええ、深く承知しております。。m(−−)m

ぇぇと、説明を付け足します(ぁぅ

未夢の、「(彷徨が)私の様子を伺っているように感じたのは気のせい・・・?」というシーンがありましたよね?

バッチリ伺ってましたよ!(ヴィw

アレは、未夢に合わせようと思って、伺ってたんでしょうねw

未夢が困ってたら、あの人はもう、「俺たちは本当は付き合ってるから」とかなんとか言っちゃったんじゃないでしょうか。

今回は、未夢が否定しちゃったので、無理やり「いや、俺たちは実は付き合ってるんだ」とも言えず(笑)自分も未夢に流されて否定しちゃった・・・ってとこでしょうねw

・・・全く、弱いんだからw(ふふっ

あ、最後に一言だけ。

ごめんなさい。。(ふぇぇん

それでゎでゎ、また書きます。。(中途半端はイヤなのでw

瑠璃宮恋





[戻る(r)]