酔娘〜ョィコ〜

作:瑠璃宮 恋


だって最近おかしいの

誰かに何を言われても

頭の中を、右の耳から左の耳へ

すぅっと通り抜けちゃうの

これは

春だから?

ううん、違う

私・・・考え事をしているの


酔娘〜ョィコ〜

「ふぁゎ〜・・・・」

「・・・間抜け面」

「なっ!うるっさいなぁっっ」

ぽかぽかした春特有の陽気。

すっきりした青空。

・・・ではなくて。

今は夜なのです。

「なぁ・・・もう遅いぞ?寝た方が・・・」

「ゃだっ!寝ないもん!一番星見つけるんだもん!」

「・・・・はぁ」

今日は3年に一度の、世界が闇に包まれる日。

その日には、一つだけ、キラキラ輝く星が見えるそうなのです。

その星はとても小さくて・・・見つけにくいけれど。

その星を見つけたら願い事が叶う、というお話があるのです。

「・・・ジンクスだろ」

「そんなんじゃないもんっ!このお話は本当だもんっ!」

「・・・なら早く見つけてくれよ〜・・・。大体なんで俺まで・・」

「いいの!彷徨も一緒に見つけるの!この前の罰よ!」(眠姫参照

「・・・この前って?」(にこにこ

「だっ・・・・・から・・・・」

「ん?」

「し、知らないっ」(ぷいっ

「ちぇ」

「・・・ね、喉渇かない?」

「・・・少し」

「今日ね、今日ね!ジンジャーエール、買ってきたの!」

「それがどうし・・・」

「わたし、初めて飲むの!!楽しみなんだ〜vv」

そういって、とたとたと台所へ走っていく未夢。

「ほんっとう・・・ガキだよな」

でも。

そのガキに惚れてる俺がここにいるものまた真実。

「あ〜あ・・・。なんだかなぁ・・・」

「もってきた〜!!」

「へぃ」

「ほら、人から物をもらうときは?」

「・・・・・・ときは〜・・・」

「・・・・っ!?」

さりげに、すっと未夢の手からコップを取って。

未夢の腕を掴んで、無理矢理こっちに引き寄せる。

そして―――

『ちゅっ』

「強引に奪うvv」

「なっ・・・ななっ!なにやってんのよ〜っ!違うでしょ〜!?」

「いーじゃん」

ふわりと。

腕の中にすっぽり納まってくれる未夢。

「ぅぅ・・・・」

「さ、飲むんだろ?」

「・・・・・・・」(こくん

冷たい氷の入ったコップを手にとって。

カラン、と氷が音を立てた。

2人同時に、こくん、と。

「・・・・・あ!未夢、未夢!ほら、一番星!」

彷徨が指さすさきには、キラリと光る、光の雫。

しかし、腕の中の少女からの返事はない。

「・・・・未夢?」

「・・・・・・・・・・へへっ」

「え?」

「ぇへへへへへへへっvvvv」

「え、な、未夢?」

「かぁ〜なたぁっvv」

「わ」

ぎゅっ。と。

未夢が抱きついてきた。

未夢が。

未夢が。

「え?え?ちょっ・・・お前どうし・・・!」

顔が。

顔が。


「んへへへへぇ〜vv」


すげぇにやけてるよ、コイツ。

「ま・・・・・さか・・・・・」

奇想天外。

摩訶不思議。

「・・・・・・・ジンジャーエールで酔っ払ったのか?」

「よっぱらってなんからいよぉ〜!あたしじぇんじぇんへーきなんだからぁv」

「・・・・・・・・・・・」(酔っ払ってるじゃん

「ね〜ぇ?かなたぁ・・・・あのね・・・・」

うわ。

うーわ。

そんな目で見んなよ・・・・・・(汗

なんか潤んでるし・・・。

顔はちょっと蒸気してるし・・・。

口元ちょっと開いてるし・・・・・。

わー・・・・・やばい。

この前のようになりかねない(眠姫参照

「あたしのこと〜・・・・好き?」

「え?」

「す〜き?」

「う、あ、す、好き・・・・・です」

「ゃんっ嬉しいよぅっv」

ぁぁぁあぁあぁああ・・・・・・なに、その声。

語尾にハートマークが・・・・。

落ち着け、自分。

まだ、まだ。

まだ大丈夫。

「な、未夢」

「ん〜?」

「あの」

「んんん〜〜〜????」

「ちょ、近づくなって・・・・・」

「ゃぁよv」

『ちゅっ』

本日二度目。

「きゃははっ、ちゅ〜しちゃった、ちゅ〜vvv」

「・・・・・あのねぇ・・・・」

「あぅ?」

「一番星はどうなったんだよ」

「もう・・・・いいの」

「・・・・・え?」

なんで?

泣きそうなの?

え?

なんで?

「だっ・・・・・・・て・・・・・」

ひくっ、としゃくりあげる未夢。

え?

「やっぱりダメ、なの」

「・・・は?」

「あたしのお願いは、わがままだから」

「・・・?」

「・・・・・叶えちゃ、いけないんだよ」

「未夢・・・?」

ふっ、と目を伏せて。

うつむく仕草。

その全てがなにより愛しいと、君に伝えるためにはどうしたらいい?

「・・・・・・・・・言えないよ」

           彷徨の傍に、ずっといたい、なんて。

    彷徨の隣はきっと・・・・・もっと素敵な人のもの。

あたしなんかが、いられるわけがない。

この幸せも、一時的なもの。

・・・・・・偽り?

ううん、違う。

真実だよ。

長く続かないのは・・・・・確かだけど・・・・。

「みっ・・・・・!」

「んぇ?」

ボタボタと、大粒の涙を零した未夢。

翡翠の瞳が紅く濁る。

白い頬を蒸気させて。

たまらなくなって、未夢をぎゅっ、と。

彷徨は、力強く抱きしめた。

「・・・・・泣くなよ」

「・・・・・・・・・・・・かなた」

「どうしたらいいか・・・・・・わからなくなる」

本当に。

困るんだ。

でも、それでも。

他の男の前で泣くなんてことは、もっとするな。

俺の前だけで泣いて。

俺を困らせて。

「・・・・・・・・・・」

すげー・・・独占欲だよな・・・・。

ふっと、苦笑い。






聞きたい。






貴方の口から。





「彷徨・・・・・・あたしね・・・・・」

「ん?」

「ずっと・・・・・・ずっと・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「と・・・・・隣に・・・・・」

「・・・・・・・・未夢」

「・・・・・・・いたいの・・・。ずっ・・・・・・・と・・・・隣・・・・・に・・・・っく」

怖い。

泣かせて。

思いのままにいさせて。

「・・・当たり前だろ」

「・・・・・・・・っえ??」

「お前以外・・・・・誰が隣にいるんだよ」

「・・・・・・・・・っっっ」




              ありがとう、ずっと欲しかった言葉を言ってくれて。

             両親でさえも、あたしの隣にはずっといてくれなかった。

                    すごく・・・・寂しかったの。

                      でもね、これからは。

                 あなたと2人だから・・・平気だね・・・・・・・。







なんか放置してました(ぁっははははは

なんかよくゎからん文面ですが気にしないでやってくださいvv

10000越しました!(きゃぁきゃぁ

ほんっっっとうにどうもありがとうございますっ!

これからも頑張ります!

あ、頑張らんでいい?

いや、頑張らせてください!!   

恋でした!


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