作:星原 流
「アイツ」は宇宙人。
「アイツ」はねぇちゃんの彼氏。
「アイツ」はいいやつ・・・。
でも・・・。
僕は、「西遠寺開夢」小学5年生。
家は、彷徨父さんと、未夢母さん、未宇ねえちゃん、そして僕の4人暮らし。
でも、先週から未宇姉ちゃんの彼氏がいそろうしている。
・・・何でも、彼は家にいたことがあるらしい。
「開夢、なんか機嫌悪そうね。」
母さんが僕に尋ねた。
「・・・あのさ。ルゥってどんな奴?」
僕は、単刀直入に聞いてみた。
「開夢・・・。ルゥ君にやきもちやいてるの?」
母さんの発言がそのとおりだったので、僕はそのままうなづいた。
「未宇が仲良くなって、開夢寂しいんだ。そういうところって彷・・・。お父さんにそっくりね。」
僕は、
「だってさ、ルゥっていきなりやってきて、未宇姉ちゃんとも、母さんとも父さんとも仲よさそう
で僕だけなんか、仲間はずれになった気がして・・・。」
母さんは、
「そうか。確かに、ルゥ君のこと知らないのは「開夢」だけだものね。1回、うちに来たことが
あったとき、開夢、林間学校にいってたもんね。」
「ルゥ君は、私たちが中学2年生のとき、宇宙からやってきて。そのときはまだ赤ちゃんだったん
だけど・・・。ママとパパが偶然同居という形になったときにやってきてね。パパとママの仲をとり
もってくれた・・・優しい子よ。2年前にもここにきて、そのときは未宇とすでに仲良くなっててね。
でも・・・。未宇が記憶をうしなっちゃって・・・。ついこの間、ルゥ君が来たときやっと思い出したっ
てわけ。」
僕は、
「ふーん。
なるほど。2年前から、ねぇちゃんのことが好きだったのか。
優しいっていうけど・・・。僕は全然そう感じない。かっこいいのは認めるけどさ。」
母さんは、
「開夢にもね。いつか、自分にとって一番好きな人ができるはずよ。そうなれば、未宇の気持ちも
わかるわ。」
☆☆☆
「開夢くん。」
ルゥが、僕に話しかけてきた。
「な、なんですか・・・。」
よそよそしく答える僕。その一言一言に棘があるのは自分でもわかった。
「あのさ、開夢君って彷徨パパそっくりだね。」
「そっそっくりですか・・・。たしかに、見た目は似ているってよく言われます。でも、性格も似て
いますか?」
僕はルゥに尋ねてみた、
「うん。彷徨パパと一緒でやきもち焼きの寂しがりやで、とっても責任感が強い。
守ろうと思ったものは一生懸命守ろうとする。開夢くんは、未宇を守ろうとして、僕に警戒してる
でしょ。」
僕は、「こくん。」とうなづいた。
「やっぱり。僕は、未宇のこと好きだけど・・・開夢君とも仲良くなりたいな。だって、地球で
初めての友達だし。」
「えっ、じゃ。未宇ねぇちゃんは・・・。」
僕は尋ねた。
「未宇は恋人。開夢君とは男友だちとして仲良くしたいんだ。男同士だからこそ、話せること
あるしね。開夢君って、未宇以外に気になる人っている?」
僕はちょっと赤くなり、
「・・・いる。最近気になってきた。昔は未宇ねぇちゃんと未夢母さんが大好きで・・・。
でも、その子のこと・・・最近気になってあう度に赤くなっちゃう。」
「どんな子か効いてもいいかな。開夢君はおねぇちゃんはいるかもしれないけど・・・兄ちゃんはいない
だろ。僕は開夢君の兄ちゃんになれたらいいなって思ってる。」
なんでだろ。そういう、ルゥの顔を見ているとなんだが・・・とても暖かな感覚になる。
未夢ねぇちゃんはこういうところに多分ほれたんだ・・・。そう思った。
☆☆☆
「ふふ、開夢とルゥ君仲良くなったみたいね。」
未夢は彷徨と未宇にいった。
「ちょっと、ほっとした。開夢のやつ、ルゥがきてから、すっかり私につっけんどんになって
なんか怖くてさ。」
未宇はそういう。
「まぁまぁ、そういうなって。男心は複雑なんだよ。」
彷徨がそういう。
「そうなの?」
未宇と未夢が一緒にたずねてきた。
「そう・・・。俺だって未夢や未宇のこと守るのに精一杯だしな。特に、未夢はふらふらっとして
るから、あぶなかっしいからな。」
彷徨がはにかみながらいうと、
「何ですって!!」
未夢が起こった。
「また、痴話喧嘩はいい加減やめてよね。パパ、ママ。」
未宇があきれたようにいう。
「痴話喧嘩じゃありません!!」
そういうところまで、意気投合。
未宇は「私もいつかパパとママみたいになりたいなぁ。」
そう思った。
後書き
えっと。これ一応「Next story」のシリーズです。
簡単にプロフィールを説明しておきますね。
未宇・・・中学2年生。
開夢・・・小学5年生。西遠寺家の長男。
趣味は読書とスポーツ全般
得意科目は、英語
かぼちゃ料理が大好き。
ルックスは彷徨似。
「新だぁ!」の続編ですので、未宇とルゥ君は恋人同士です。
「開夢」を主人公にしたストーリーを書いてみたいと思ってまして・・・。
少し時間もありましたので。書いてみました。
また、3月以降になると思いますが、続編を書いていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
ちなみに題名の「気になるアイツ」はCCさくらの「小狼」のキャラクターソング
からもじってます。私、この歌大好きで、この前、カラオケでもうたっちゃいました・・・。
友人たちはもちろん何の曲だかわかませんでしたけどね。
CLAMPの作品も好きなので、ぜひ小説投稿してみたいと思います。
では。