作:星原 流
こんにちは。
今回の作品は「だぁ!」ではありません(すみません。企画に参加しようとも思っていたのですが・・・。なかなか思いつかなくて・・・)。
この作品は集英社刊・香村陽子著「空のまんなか」の外伝(創作)です。
作品としては、特にネタバレ的な要素もなく、知っていなくても読めると思います。
作品自身は、「だぁ!」と似ているところがあり、「兄弟」を中心とした暖かいストーリーです。
私の駄作では、兄弟も殆どでてきませんが。
作品自身、コミックスでしかしらないので、変なところもあるかもしれませんが、ご容赦の上お読み下さい。
3月14日はホワイトデー前日。
チョコをもらった人に男の子がお返しをする日だ。
あんまり、深く考えたことはなかったけど、今年はチョコ見るために、つい考えこんでしまう。
☆☆☆
「私、青嗣の恋を応援する!」
「私の好きな人は目の前にいる!あんただ。」
いつでも、一生懸命だった彼女。
いっつも自分のことは蔑ろで、兄弟のことばかり考えている。
そして、ひときわ冴える兄弟の真ん中で人一倍の劣等感を感じている。
「・・・俺は聖さんのことが、本気で好きだった。でも、聖さんには好きな人がいた。
聖さんは優しくて、ピアノの上手。でも、聖さんのいったあのセリフ・・・」
「青嗣君の中にも、サンタクロースはいるわ。」
・・・
ずっと、考えていた。
俺の中にいるサンタクロース。
とびきりの願いをかなえてくれる人。
それは、「聖さん」なのか??
違うとはいいけれない、けれど、願いをかなえてくれるというよりは、「眩しい」といった存在のような気がする。
一人っ子で、両親がほとんどいない俺。
そして、元気いっぱいな京の家。
いつも、夢だった。いつか、自分もあの中の一員に入りたい。
京は、いつも、俺を応援してくれた。
自分の気持ちを強引におすことがない、おれが彼女のお姉さんの聖さんが好きだということがわかっていても妨害をするようなことがなかった。
・・・
そうか、
チョコの方を見て考える。
「俺が願ったもの・・かぞく・・・それに出会えさせてくれた京が、俺のサンタクロースで、本当に俺は京が好きになっていったんだ。」
いままで、ともだちとしてしか見れなかった京。
でも、チョコの方を向いて、顔が真っ赤になる。
「やさしくて、一緒にわらって、ないて共感しあえる京が大好きだ!!」
声にならない言葉、
チョコに託してみるか・・・
☆☆☆
ホワイトデー当日。
青嗣は、京にお返しのチョコをあげた。
「えっ、くれるの??ありがとう。・・・この手紙は、、」
京が手紙の方に目を向けると青嗣は真っ赤になって、
「うわ、あとで見ろ、あとで・・・」
と必死に諭す。
そして、帰り道やっと、手紙の内容をみると、
「俺のサンタはこれからも、京」
と記されていた。
つまり、
それは、
「これって、告白って解釈していいのかなぁ?」
なきがら青嗣に京は尋ねる。
「そ、そうに決まってるだろ。おまえ、ずっと、おれのそばにいてほしい・・・。
ずっと、願いをかなえてほしい。」
手を開いて都を支えると、思いっきり抱きしめた。
「このぬくもり、どうか消えませんように・・・。」
そう思うのは、二人とも一緒。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
「だぁ!」以外の作品は初めてです。
なお、「だぁ!」の執筆をやめたわけではありません。今回はどうしても、この作品がなかなかハッピーエンドで終わってくれないので、自分でストーリーを作ってしまっただけです。
それでは。