Next Stage

作:星原 流



ジリリ・・・。
けたたましく、西遠寺のめざましがなった。
西遠寺の家族い皆、朝にめっぽう弱い。

そんな中、まだまともなのが、私である。

「もう、パパ、ママおきてよ!!今日は私の授業参観でしょ!!」
耳元で思いっきり叫ぶと、ようやっと反応があった。

「ああ、未宇。おはよう!!」
パパとママは一緒にあくびをして、目をこすりながら、私に向かっていった。

「パパもママももう8時だよ。私、開夢を起こして学校にいくから!!
今日は9時から私の授業参観、10時からが開夢のだからね!!」

「ぅはーい!!未宇いってらっしゃい。」

私、西遠寺未夢。小学六年生。勉強もスポーツもあんまりできないんだけど、料理だけは
得意!!私の家は五人家族。
お父さんの彷徨さんと、お母さんの未夢さん。そして、お父さんのおじいちゃんと、弟開夢
(はるむ)の五人。開夢は私より1つ年下で、顔もいいし、勉強もスポーツもできて、もてる。
お母さんいわく、お父さん似らしい。ただ、寝起きが悪いのと、少し生意気なのが、玉に瑕かなぁ。

「開夢!!おきて、・・・。もう、8時。学校遅刻だよ!!」
肩をゆすぶり、なんとか起こすと、開夢は急いで支度して、私と一緒に学校へ向かった。

「今日の授業参観、パパとママ来るって?」
開夢が私に訊ねる。私は、
「うん。くるって。私のクラスをみてから、開夢のクラスにいくって。」
開夢は笑顔で、思いっきり
「やった!!」
と叫んだ。・・・まだまだ子供だ!なんといっても、去年のバレンタインには30個以上のチョコをもらうほどのモテぶり。でも、心の中はまだまだ子供で、
「ぼくの一番好きなのは、お父さんとお母さん!!
そして、ついでに未宇ねぇーちゃん。」
なんていっている。チョコも開夢のもらってきたものを家族みんなでたべた。
じゃ、私はと尋ねられると少し困るんだけど・・・。私も特に好きな人はいないし、まぁ、やっぱりパパとママが好きかな。

☆☆☆
一時間目、私が苦手な算数の授業だ。授業参観は午前中の一時間目と二時間目にあるんだけど、
私は二時間目も体育で苦手な科目。開夢は二時間目に得意な体育だったので、開夢の希望にそって授業参観にきてもらうことにした。

後ろのほうをみてみる・・・。パパとママが確かにいることがわかった。
ここは、ちょっと背伸びしてがんばってみるかなぁ。という気持ちで手を上げてみた。

「じゃ、この問題を西遠寺さんお願いしますね。」
「えっ!?」
まさか、指されるとは思わなかったので、かっこつけのため挙手したのだが、これが痛手だった。
・・・しかも、この問題って図形じゃん。私の一番嫌いな!!
とりあえず、黒板に向かって、考えてみる。
「・・・」
やっぱりわからない。けれど、ここまできてひくわけにもいかないので。あてずっぽうに式をたてみた!!

先生は、
「あたり!!よくとけたわね。この問題難しかったんだけど・・・。
ちゃんと予習してきたのね。」
とほめてくれた。

うぅ、なんか良心が痛むなぁ。実は「あてずっぽうです」なんていえるわけないし・・・。

そんなこんなでようやく授業参観が終わって、パパが一言・・・

「未宇、さっきのあてずっぽうだろ?」
と小声で訊ねてきた。ギクリ!と私は、
「そ、そんなことないよ。昨日ちゃんと予習したんだから・・・。」
私が、タジタジでいうと、パパは、
「まぁ、そういうことにしておくよ。」
パパの意地悪な態度に、
「なにもそんな意地悪することないでしょ。」
とフォローしてくれるが、
「お前そっくりだ。」
とパパに言われるといつもどおりママはパパのこと、かーなーた。っていって、プンプンと
怒り出す。

「・・・痴話喧嘩はそのくらいにしてさ、開夢のほうに授業見てきなよ!!」
あーあ。やんなちゃう。仲がいいのは私もうれしい。だけど、人目も考えてよね。

「痴話喧嘩じゃありません!!」
と二人一緒にいうあたりも、相当息があってるんだね。

☆☆☆
今日は授業参観のみだったので、午前中の授業。一応、開夢と待ち合わせしてあったので、
門のところで待っていた。

すると、
「未宇ねぇーちゃん。」
開夢が声をかけてきた。

「今日、パパとママどうだった!?」
その質問に私は、
「いつもどおりよ・・・。痴話喧嘩・・・。」
開夢は「?」と首をかしげたが、
「今日ね、ぼくのクラスの体育は授業参観っていうことで、パパとママも一緒に参加して
ドッチボールをしたんだけど・・・。ママ怪我しちゃってね。パパが・・・。その・・・。」
なかなか言葉を言い出さない開夢に私は、
「もう、はっきりいいなさいよ!!どうしたの。」
開夢は恥ずかしそうに、
「お姫様だっこした・・・。」
///。私も顔がまっかになっていると思う。
私は、コホンと咳払いをすると、
「だっだいたいね、パパは医者(住職兼務)と看護士でしょ。たいしたことないってわかると
思うのに・・・。」

開夢は、
「ねぇ、おねぇちゃんもそういうこと経験したことがある?」

///。また、なにをいいだすのかな。このコは。
私は開夢の頭をポカリとたたいて、

「んなことあるわけないでしょ。だいたい彼氏だっていない私に聞かない。
あんたこそ、クラスのだれかとしたことあんじゃないの。?」
逆に聞き返してやった。

「そんなことあるわけないじゃん。ぼくの好きなのは、未宇おねぇちゃんなんだから・・・。」
とケロリとした口調でいう。
一瞬顔が真っ赤になってしまったが、

「あのね。姉弟じゃけっこんできないし・・・。まだまだ開夢も子供ね。」
そういうと、開夢はプンプンになって私をポカポカたたく。

なんか、うちって本当に家族の仲がいいんだなぁって。
つくづく感じる今日この頃。
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な、なにかいているんでしょうか。
一応、設定としては、未宇(小六)、開夢(小五)として書きました。
アニメベースに考えたので、あのエンディングのあと、実は弟ができて・・・。
という設定にしたのですが・・・。

あっ、テーマはですね一応「家族でほんわか」ということで書かせていただきました。
題名のNext Stageはただ単に『次の世代へ』ということでした。

開夢の名前ですが、本当はもっとお寺の息子らしい名前にしたかったんですよ。!
だけどおもいつかなかったので、未夢のほうの夢をもらってこういう名をつけてみました!!

また気が向けば、この作品の続編みたいなものを書くかもしれません!!
それではまた。

2005.2.2






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