再会

作:星原 流


二度目の投稿です。
このお話は、未夢が彷徨の家をさって1ヶ月たったころのお話となっています。
アニメ番の最終回をひきづっていますので、まだ告白はしていません。
それでは本文の方へ。




  「再開」
 
ルゥ君たちが帰って一ヶ月がたちました。そして、私も西遠寺を出て、家に戻り、新しい学校生活にも徐々になればはじめたところです。パパとままは仕事が忙しくあいかわらず、帰りが遅いです。
台所で私は、夕食の準備を始めることにしました。でも…。なんだか、やる気がでません。思わず独り言で、
「しっかし、毎晩レンジでチン!の食事というのは、何だなぁ。寂しい感じがするよ。西遠寺にいたころは、ルゥ君やワンニャー、そして彷徨もいて、いっつも四人で食事をして…。暖かくて…。」
っと嘆いてしまいます。
 すると、玄関の呼び鈴がなりました。私は、玄関にいき、扉を開けました。そうすると、
 そこには、1ヶ月前まで一緒に暮らしていた彷徨の姿がありました。思わず、
「どうしたの!!。」
 といいました。私は目を疑いました。今日は平日だし、学校もちゃんとあって、もう時計も5時をまわっています。
 もし、彷徨がくるとしても、休日ならありえるとしても、でも、1ヶ月音沙汰なしだったので、それもなんか変だなぁ。と頭によぎりました。
「晩飯、まだだろ?一緒に食べようと思ってさ、材料、買ってきたんだ!!。作るから、おじゃまします。」
 ドタドタと玄関に上がり、キッチンの方に向かっていく彷徨の姿に私はポカンとしていましたが、
「うん・・・。???って何で彷徨ここに来たの。何か用事でもあったの?」
 ちょっと、心配な気持ちもありました。そんな気持ちを込めていってみたのですが…。彷徨は、
「別に・・・。〈親父が修行にいっちゃってさ、また、一人ぼっちになっちゃったから、未夢どうしてるかなぁ?て気になっただけ。…。それとも、俺がくると迷惑?」
 私は咄嗟に、
「そういうわけじゃ・・・。ただ、いきなり、だからびっくりしちゃったんだよ。さぁ、あがって。」
 本当はうれしくてしょうがないのですが…。そんなこと彷徨に知られちゃまた、揚げ足を取られます。ここは平静を装うことにします。
「おまえの両親って、帰り遅いの?。」
 彷徨は台所にあったレンジの方に視線を向け、そう、私にいいかけました。
「うん…。まぁ、忙しいのはわかってるんだけどね・・・。ここんところ、毎日これで、さっきも西遠寺で四人で食事をしていたときのことを思い出しちゃった。」
 本当…。大勢いるのが、当たり前。と、いうより彷徨がいるのがあたり前という生活になれしまったからなのですが…。
「うちもさ、何か一人の食事って、こんなに寂しいのかなぁって思ってたんだ。ルゥたちが来る前まではそれが当然だったのにやっぱり、なれちゃったんだろうな。…さて、晩飯作ろうぜ。」

 ☆☆☆
  台所、
 彷徨の料理の腕は健在です!!思わず、
「あいかわらず、うまいねぇ!。」
 と彷徨の方にむかって正直な気持ちをいいます。彷徨は、にっこり微笑んで、
「南瓜料理だけな。未夢は少しは料理、上達したか?かぼちゃにドリルとかで、穴あけたりしてない?」
 また、この口調です。わたしを完全にからかっています。いくらなんでも、あれはもうしていません。でも、していた時期もあるわけで弁明は出来ません。
「い、いつの話してんのよ!!あのときはかぼちゃ料理わからなかったから・・・。いまじゃしっか・・り・・と・・・。」
 そういおうとしたのですが、毎日つかっているレトルト食品の山に私は冷や汗をかきました。いくらなんでも、バレバレです。(笑)
「しっかりと・・・。じゃ、このレトルト食品は?」
 彷徨はまたつっこんできます。もう、しかたがありません。私の方からおれましょう。
「うっ、あいかわらずいたいとこ、つきますなぁ。」

 ☆☆☆

食卓には、南瓜料理のフルコースが並んでいます。かぼちゃのグラタンやら、デザートやら、全部彷徨作です。
「ずーごいね。あいかわらず、上手」
拍手をしながら、私は彷徨の方を向いて、
「何か、ほっとしちゃった。彷徨ぜんぜんかわってなくて、あっ、彷徨顔にご飯粒がついてるよ。」
あんまりにも、からかわれたので、仕返し…。ということで、いたずらしてあげました…。すると、
「うっ、どこどこ!!。」
彷徨の焦る口調がおかしくして私は、
「彷徨くん。あわてないでゆっ・・・くりとたべなさい。」
とはにかむ口調でいいました。
「うっ、子供が子供扱いすんじゃねぇよ。」
彷徨は真っ赤になってぶっきらぼうにいいます。
「まぁ、まぁ。おこりなさんな。彷徨くん。・・・なんか久しぶりの二人での食事っていいもんだね。」
本当…。この感覚が懐かしいです。彷徨も同感のようで、
「だろ。だから、俺ここにきたんだぜ。何か一人きりの食事ってさみしいもんな。・・・理由はもうひとつあるんだけどなぁ。」
本当に小さな声でしたが、私は聞きました、「理由」という言葉を。そこで、
「もうひとつの理由って。」
っと私は彷徨に詰め寄りました。そうすると、彷徨は真っ赤になって後ろずさりしています。
刹那、私のの体が彷徨の方に倒れてしまって・・・。そう、あのウェディングドレスを着たとき、教会で閉じ込められたときと同じ体制です。
そうすると、玄関の扉が開き、
「ただいま、未夢・・・。なんか、お邪魔だったかしら。。」
ママの言葉に私は、
「ちょっと!!これは、ちょっとしたトラブルで・・・。違うって。。」
上手くいえません。彷徨の方も相当、同様しているようで、
「そうなんです。僕が、今日親父が修行に出ちゃって、一人になったんで、遊びがてら、食事をつくりにきたんです。」
なんとか、理由をいってくれました。けれど、ママは「にやっ」として、
「まぁ、そういうことだったの。宝唱さんも大変ね。よかったら、毎日でも遊びにきてね。未夢ったら、ちっとも料理の腕が上がらなくて・・・。」
 ママがいわないでよ…。私はそう思いました。
「もう、いらないこといわないで…。ちょっと私、彷徨を送ってくるから、・・・。」
そうして、家を出て、彷徨を駅まで送ることにしました。

 ☆☆☆

「彷徨、今日、家にきたもう一つの理由って何?? 。」
頭からずっと、忘れられなかった「理由」という言葉、私は再度彷徨に聴きました。
彷徨は、
「これが本堂にあるのに気づいて…。」
彷徨が私にに差出したのは小さな通信機(玩具)だった。そう、これは…
「これって。あの「あてにならない通信機」だよね!!たしか、一つはルゥ君たちがもってかえっちゃったんじゃ??。」
彷徨は、
「俺もそう思ってた。一つは俺が預かってたんだけど。…この通信機にメモが描いてあってさ、「この通信機でお互いの様子をききあってください。彷徨さんと未夢さんはルゥちゃまの大切な地球でのパパとママですから。決して離れることのないように!!」って。」
ルゥ君とワンニャーのことを思い出して、私は涙がでてきました。
「もう、逢えないだよね。…ルゥ君たちと…。でも、この通信機とワンニャーのメッセージうれしかった。・・・大切に大切に使うよ・・・ルゥ君。」
彷徨はまだ顔が赤いようです。どうしてかな。
「この通信機でさ、毎日連絡取り合おうぜ。・・・と、ところで、未夢は新しい学校で友達できたか??。」
なぜか恥ずかしそうにいう彷徨。私は、
「ともだちはたくさんできたよ。・・・でもね。何かものたりないんだ。あやちゃんやななみちゃんみたいになんでも気兼ねなく話せる友達もいないし、望君みたいにバラをくれる男の子もいない。やっぱり、まだまだなじんでないよね。」
 そういって、彷徨の方みると彷徨がなんだか不機嫌そうです。
彷徨は、
「俺が抜けているですけど…。俺は、いつも未夢のこと気になってしかたがないんだけど…。あれから電話もないし、この前の連休もこないからさ。」
私はつい、
「彷徨は甘えんぼさんだね。」
またからかってしまいました。でも、「あいたい」といってくれる彷徨に私も顔を赤らめます。
「悪かったな。俺はさ。未夢のこと母さんだと思ってるから。いや違うか、もっと大切な人かな。」
テレながらいいます。
・・・「大切な人!」って・・・どういう意味??やっぱり、彷徨は私のことが好きなのかなぁ。自惚れじゃないんだよね。じゃ、私の気持ちも素直にいおう。
そうおもって、
「私、一つわかったことがあるの。西遠寺で一年間過ごして、彷徨と一緒にいて、西遠寺にいるときも、彷徨がビスケット食べて小さくなっちゃったことあったじゃない??あのときから気づき初めてたんだ。私、彷徨のこと・・・。」
私の口をそっと押さえて彷徨は、
「俺が、先にいうよ。俺、未夢のこと…大好きだ!!結婚してほしいと思ってる。そして、ルゥの代わりじゃないけれど、いつかは未夢と間にの子供もほしいと思ってる。」
大胆な告白に私はただ、おどおどするだけ。
でも、私も素直な気持ちを言いました。
「な、なんか。いきなり、大きくなってない!?でもね。私もずっとそう思ってたよ。私も彷徨の奥さんになって、ルゥ君みたいなかわいいあかちゃがほしいな。」
本当の気持ちを伝えました。
1年間西遠寺で過ごして、
すこしづつ積み重なられた大切な気持ち。
そう、私たちは「ルゥ」君でつながっているからこそ、ただの好きじゃ終われないんです。
だから・・・。
こんな大胆な告白もありかな?と思います…。


なんて文章でしょう・・・。
恥ずかしいです。
いろいろな気持ちの表し方があるとおもうのですが、彷徨や未夢の場合、ルゥ君という赤ちゃんを通じて気持ちを育んでいったわけですから、やっぱりこういうストレートな告白もありかな。って思いまして投稿させていただきました。

今回未夢の一人称に初挑戦しました!!やっぱり難しい。

また、修行してもっとましな作品がかけるよう努力します。
それでは。

2005.1.10 星原 流 拝




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