作:五月芽衣
手紙だなんて、意味が無いと思ってた
同じ学校 同じ教室
いつもいつでも そばにいるのに
なぜわざわざ 手紙を渡す必要があるのか
ずっと、疑問だった
あとから思えば それは もらえない自分へのなぐさめ
やり取りしている友達への 嫉妬
仲の良い友達が 他の子と手紙交換をしているのを知って
なぜか無性に寂しかった 自分
思えばいつも そうだった
親友と呼べる子は いつもいつも 誰かと一緒
一人で座って 本を読んでた
授業の合間の休み時間
遠足の班
自由に決めるのが 一番イヤだった
誰も相手がいなかった
・・・あんなに一緒にしゃべるのに
友達なんて その程度
自分が外れたときだけ 人のところに寄ってくる
なんてやつらなんだろう
そんな姿を見るたびに 軽蔑していた
同い年の女の子たち
私はいつも ひとりだった
望んだことだった