作:五月芽衣
いま、
あなたがどこでなにをしようが
わたしはまったく わかりません。
べつにしりたいともおもいません。
そんなことをしったとしても
いったいわたしとあなたのなかで
なにがかわるというのでしょう。
あなたとわたしは、まったくべつのいきものなのに・・・・・
なのに、
”にんげん”というものは、たえずなにかをしりたがる。
りかいできるわけでもないのに、とにかくなにかをしりたがる。
しりたいからきいてくる。しりたいからはなしだす。
しりたい、しりたい、しりたい、と
わきまえもせずにしりたがる。
あなたになんか、おしえるか。
なんでわざわざわたしのことを、あなたにしらせにゃならないの。
しらない、しらない、なんにもしらない
あなたのことも、どなたのことも、わたしはなんにもしりません。
しりたくないのよ、あなたのことを。
しりたくないのよ、じぶんのことも。
しらない、しらない、しらないと、かおをそむけてきょぜつして
”しる”は”知る”とかきますね。
でも”知る”ことは”知識”じゃない。
”知る”というのは”見つける”こと。
”知識”というのは”理解”したもの。
つまり、”知る”と”知識”とは、”イコール”にはなりません。
わたしをしりたきゃ”理解”して。
あなたをしるには”理解”して。
あなたにできる?”理解”のどうさ。
わたしにできる?”理解”すること。
”ふかのう” ”不可能” ふかのうです。
あなたを知るのはできるけど、
あなたを理解するのは、できません。
そう、それは、できないものよ。
そうよそれは、できてはいけない。
できてはならない、できたとおもいこんでもならない。
あなたを理解するのは不可能よ。
じぶんのことでせいいっぱいよ。
あなたはしらない、わたしのことを。
わたしもしらない、あなたのことを。
しりたい、しりたい、しりたいよ。
見つけることは、できたかな。
しりたい、しりたい、しりたいの。
手探りしながらさがしてみれば?
こたえのほんは、ありません。
しりたい、しりたい、しりたい、と
わかっているのに、さがしてる。
あなたのことを
わたしのことを
わかるわけがないじゃない、と
おしえるゆうきも、しりません
しりたい、しりたい、しりたい、は
じんるいすべての さいごのよっきゅう
ま、がんばってみましょうか