氷菓

作:ちーこ



 
 

彼女はいつもそうだ。
涼しげな見た目どおり、冷たくて甘い。
そのさわやかさがキモチイイ。

ソーダバー



「……………」

彼女はまた今日もなんの連絡もなしに突然うちに来た。
特に急いでやらなければいけない課題なんかも今はないのに。

「あ〜つ〜い。」

手でばたばたと顔を仰ぎながら彼女が言う。
そんな事言われたっておれにはどうしようもないではないか。

「なんでこんなに暑いのよ」

まぁ夏だから。
…そんなこと言ったらきっと彼女は冷たい目でおれを見るんだろう。

「ねぇ…クーラーは?」
「ただいま省エネのため活動停止中」
「はっ?」

ほら…やっぱりそうだ。
少し目を細めて形のいい眉をきゅっとよせるのは彼女の癖。

「うそうそ。猛暑で酷使されすぎて調子悪いみたいでさ。」
「まじで!?信じらんない!」

彼女はぱたりとフローリングに寝転がった。
水色のキャミソールがよく似合う。

「んじゃぁ…気分転換にトリでも…」
「暑苦しいからいい。」

冷たいところを探しているのか、彼女はごろんと寝返りを打つ。
そういうところがとても無防備だ。

「なに?」
「いや別に。」

この彼女の無防備さを信用ととるべきか、男として見られていないというべきか。
…きっと後者なんだろうな。

「…………」
「…………」

彼女はおれのベッドの上のクッションを手に取った。
そのままそれを抱きしめる。

「……ひま。」

そう呟く彼女のちょっと拗ねたような顔とかクッションに顔をうずめるしぐさだとか。
そんなささいな行動を可愛いなぁと思う。

「……あつい。」

がばっと起き上がるとおれにびしっと指を突きつけた。
彼女はきっとおれの考えてることになんか気づいてない。

「ちょっとナントカ言いなさいよ!」
「なんとか?」

この答えは彼女のお気に召さなかったらしい。
また眉を寄せるのかと思ったら今度はふっと目を伏せた。

「もういいや。あたし帰る。」

こんな顔は見たことがない。
いつも彼女は元気で笑っていて。



彼はいつもそう。
外は軽そうに見えるのに中はしっかりしてる。
両方含めて好きかもしんない。

アイスモナカ



部屋を出る瞬間、彼は目を見開いていた。
きっとあたしの考えてることが分からないんだろうな。

あたしだって、自分のしてることにびっくりしてる。
だって…まるでオンナノコみたいじゃん。

未夢みたいなオンナノコって感じの子なら可愛いなぁ思うけど。
あたしはそういうタイプじゃない…なかったはずだったのに。

夏休みになって彼の家に押しかけたのは3回目。
彼は少しびっくりしながらいつもあたしを迎え入れてくれた。

彼の部屋に行ったところで別に何をするわけでもなく。
あたしが思いついたことを話したり、彼のレコードを聞いたり。

仲のいいでよかった、十分だった。
あたしは他の人よりちょっとだけ彼の近くにいたいだけ。

それだけだったはずなのに、あたしはどんどん贅沢になっていった。
ちょっと近くにいるだけじゃ物足りない。

彼に見て欲しい、あたしだけを見てて欲しい。
彼の特別になりたいと思った。

でも、今の関係を壊すのも嫌だった。
あたしが口に出したら壊れてしまうと思った。

彼の優しさに甘えてた。
いつかあたしの気持ちに気づいてくれるんじゃないか、そう思ってた。

あたしが勝手にひとりでばたばたして勝手に怒って。
もう…馬鹿みたいじゃん。

出てきた涙を指で拭って、両頬をパンと挟むように叩く。
こんなのはあたしじゃない、もうやーめた。



急いで食べてはいけない。
ゆっくりしてるととけてしまう。
ちょうどいい早さが大切。

氷菓



突然鳴り出したケータイ。
あたしは表示されている名前に一度つばを飲み込んでから通話ボタンを押した。

「もしもし?」
「あ、あのさ、おれ、あの三太だけど。」
「うん。」
「…今どこにいる?」

おれは柄にもなく緊張してるらしい。
ケータイを握った右手には汗をかいている。

「え?」
「いや…さっきさ…」
「あ…いいよ、気にしなくて。」
「気にしなくていいって言われたって」
「いいの。いいの。」

やっぱりさっきの態度はまずかったかもしれない。
ケータイから聞こえてくる声が二重に聞こえる気がする…そう、後ろから。

「天地!」
「…うそぉ」
「追いついてよかったぁ…」
「なんでぇ」
「なんでってだから…その…」

なんて言ったらいいのかおれ自身分かっていない。
ただ…ただ部屋を出て行ったときのことが気になって追いかけてきてしまったんだから。

「なんつーか…だから…その…さっきはごめん。」
「あたしの方がごめんだよ。勝手に押しかけて怒って帰っちゃって…ホント。」
「いや、それは全然構わないんだけど…最近なんかあった?」
「…なんで?」
「なんかいつもと違うっつーか…なんかたまに思いつめた感じの顔してたりするし。」
「…そうかな?」
「ただおれがそう思っただけなんだけど…その…おれでよければ話聞くし。あんまり思いつめんなよ?」

三太くんがあたしのこと見ててくれたと思うと嬉しい。
そういう対象としてじゃないんだろうけど…ホントいいひと。

「ありがと。」
「なんかさ、おれん中で天地って明るいっつーか…そんなイメージがあってさ…だからさっきはちょっとびっくりした。」
「うん」
「でもやっぱ天地だって沈んだりすることもあるんだろうなぁとか思ったりして。」
「…まぁね。」
「お節介かもしれないんだけど、なんか気になっちゃったりして。」
「ども。」
「それに天地が笑ってるのってなんか元気になる感じがして好きだし。」
「うん……え!?」

ちょっと待て、俺、今なんて言った?
天地が目を見開いてこっちを見ている。

「えっ、いや…あの…だから…その…。」
「あー…ども。」
「いや…だから…笑ってる天地が好きなんじゃなくて…つまり、まぁ好きなんだけどなんかちょっとちがうっつーか。」
「うん。」
「付き合って欲しいとかそういうわけじゃなくて、なんか気になるってか…」

あたしの頭の中はもう真っ白で。
口だけが勝手に動き出した。

「あたし…好き。」
「へ?」
「好きデス。」

おれ達は黙ったまま、熱いアスファルトの上に立っていた。
しばらくしてどちらからともなく歩き出した。

 
 





キミはいつもそうだね。
まぁるく周りを包むやわらかい皮。
でも中身の方がおいしいと思うよ。

ゆきみだいふく



「…何を怒っているんだい?」
「別に怒ってません。」

今日家を訪れてからキミはずっと機嫌が悪い。
きっと原因はボクにあるんだろうけど。

「怒ってるじゃないか。」
「怒ってませんわ。」

そうは言いながらもキミは決して目をあわせようとしない。
ボクが来たときに出されたグラスは汗をかいてコースターに水滴が落ちていく。

「じゃぁ…なんで」
「別にお忙しい時間を割いてわたくしのところに来ていただかなくても構いませんのよ。」

キミが長い睫を伏せてすこし口を尖らせる。
そういう子供っぽい表情は最近まで見たことがなかった。

「どうしたんだい?」
「だって…昨日…街で女の方と…」

それはもしかしてやきもち?
そうだったらうれしいなんて言ったらキミは怒るかな?

「ちょっと待って、それは誤解だよ!」
「楽しそうにお話してらっしゃったわ!」

ボクのことを見ているんだと実感できるから。
キミの中にボクの存在があることがわかるから。

「だからそれが誤解なんだよ。」
「知りませんわ!」

落ち込んでいるキミに、弱みに付け入るかのようにして近づいたボクだから。
いつも不安なんだよ。

「あれはたまたま道に迷ってた人を駅まで送ってただなんて言い訳聞きたくありませんわ。」
「…そのとおりだったらボクはなんて言えばいいんだい?」

キミは今どこを見ているのかな?
誰を想っているのかな?

「知りません。」

キミはまだ西遠寺くんの事が好き?
こんなこと口に出したりは出来ない。

「…どうしたらいいのかな…。」

答えを聞くのは辛すぎる。
キミがまだ彼の写真を大事に持っているのをボクは知っているから。

「知りませんわ」

キミはボクのことどう思ってる?
とても知りたいけれど、とても聞きたくない。

「…今日はもう帰るよ。キミを不愉快にさせちゃうみたいだし。じゃぁ。」

ソファから立ち上がるとキミは一度顔を上げてまた下を向いた。
ボクの心に余裕がないんだ、ごめんね。



あなたはいつもそう。
上品な甘さと口当たりの良さ。
だから人気があるのよね。

ジェラード



あなたがドアを閉める音が聞こえた。
いつもそう、こんな風にあなたを怒らせてしまう。

本当はあなたと楽しくお話ししていたいのに。
すべてはわたくしのわがままの所為。

あなたは優しいから、誰にでも優しすぎるから。
わたくしがひとりで舞い上がってるだけなんじゃないかって考えてしまう。

失恋したわたくしをかわいそうだと思ってかまってくれているんじゃないかしら。
だからまるであなたを確かめるかのようにわがままを言ってしまう。

ついこの間まで西遠寺くんのことばかり追いかけていたのに。
今はあなたのことばかり考えている。

きっとあなたにとってわたくしはお友達。
だから心配してくれる。

わたくしの中でのあなたはこんなに大きくなってしまったのに。
あなたが好き。

あなたの優しさにわたくしは溺れてしまっているのかもしれない。
勘違いしてはいけないと頭ではわかっているのに。

止められない、あなたが好き。
どうしようもなく好き。

本棚の三段目の一番右端、本の間から取り出したのは少し前までは毎日見ていた写真。
これを見るのは今日で終わり。

だから彷徨くん、わたくしに少しだけ勇気を貸してください。
想いを伝えるための勇気を貸してください。



その冷たさは熱くなった体を冷やす。
口の中でイライラまで一緒にとかしてしまう。
暑い夏には欠かせない。

氷菓



きっとまだそんなには遠くに行っていないはず。
窓から見えた後姿をわたくしは大きな声で呼び止めた。

「光ヶ丘くん、待ってください!」

後ろから聞こえた声。
振り向くとクリスが出窓からこちらへ走ってくるのが見えた。

「待ってください。あの…」

伝えたいことはたくさんあるのに言葉がでてこない。
違う…伝えたいことはホントは1つだけなのかもしれない。

「あの…さっきはごめんなさい。わたくし…あなたを…」
「気にすることはないよ。もともとは誤解されるようなことをしたボクが悪いんだから。」
「そうじゃないんです!」

ボクの言葉を遮るように言ったクリスの顔に胃がきゅっと強張った。
その綺麗な唇でなんと続けるつもりなのだろうか。

「わたくし…光ヶ丘くんのことが好きなんです。」
「え?」

全身が心臓になってしまったみたいにドクンドクンと脈打っている。
体が熱い。

「優しくして頂いて嬉しかった。でもあなたが優しいのはわたくしにだけじゃなかったから…嫉妬していました。」

その言葉の意味をボクはなかなか理解できなかった。
だってそんなことクリスの口から聞けるなんて思ってもいなかったから。

「わがままを言えばきっとわたくしに愛想をつかしてしまう、それならそれで諦められるって思っていました。」
「そんな…」
「でもだめでした。」

だんだん滲んできた視界にあともう少しと言い聞かせる。
もう光ヶ丘くんがどんな顔をしているのかわからない。

「わたくし、今まで受身でした。自分の気持ちを一言も言いませんでした。だから最後に、最後にちゃんと伝えておきたかったんです。」
「…最後?最後なんかじゃないよ。だってボクはずっとキミのこと好きだったんだから。」

涙でいっぱいの目をパチパチと瞬かせてからクリスは恥ずかしそうに微笑んだ。
照りつける夏の日差しも加わってその笑顔はとてもまぶしかった。

 
 


 


こいつっていつもそうだよな。
甘くてやわらかくてすぐに溶けてしまう。
でもとろけさせられてんのは俺の方かもな。

ソフトクリーム



「ねぇ海行こ。」
「は?」

こいつはいつも突然だ。
晩飯も食い終えて茶を啜っているときに言う言葉ではないと思う。

「あ、違うの。今じゃなくて明日。」

そういえば新しい水着を買ったとこいつが言っていたのを思い出した。
でも明日は日曜日、夏休み中のしかも休日の海なんて行けたもんじゃない。

「無理。」
「なんで?彷徨予定ないって言ってたじゃん!」

海に行きたくないわけではない。
ただ、行くなら行くでもっとこいつに自覚を持って欲しいのだ。

「海はだめ。」
「なんで?いいじゃん。せっかく水着買ったのに夏休み終っちゃうよ?」

すこし頬を膨らましてじっとこっちを見つめている。
惚れた欲目と言われればそれまでだが、それはそれでかわいいと思う。

「ねぇ行こうよ。」
「やだ」

こうなってしまうとこいつは頑固だ。
てこでも動かないとばかりな態度に苦労したことも数知れない。

「ねぇ、行こうよ。いいでしょ?」
「行かねーつってんじゃん。」

動きが止まった。
俺をにらんだままがばっと立ち上がる。

「行きたい!」
「ガキじゃねーんだから何回も言わせんなよ。」

地雷を踏んでしまったらしい。
きっと「ガキ」が今日のそれだったんだろう。

「どーせガキよ。ガキで悪かったですね!」
「んなこと言ってねーだろ。」

決してこいつのことをガキだと思ってるわけじゃない。
ガキだと思ってるなら心配なんか必要ない。

「言ってるじゃん!」
「話聞けよ。」

こいつが最近やけにおんならしいもんだから。
焦って口に出てしまうのは憎まれ口ばかり。

「だって話なんかしてないじゃん、ただダメっていうばっかで」

ぶわっとでっかい目に涙が浮かんでくる。
俺にそれを止める術は無い。

「だから…」

その後に続ける言葉が見つからなかった。
こんなとき光ヶ丘とかみずきさんとかなら上手い言葉をかけてやれたり出来るのかもしれない。



あいつはいつもそう。
ちょっと渋くておとなの味。
でも最近その美味しさもわかってきたの。

宇治金時



「ガキ」今のわたしにとって結構キツイ言葉。
一番気にしてることだから。

部屋に戻る途中、窓に映ったわたしの顔は最悪だった。
涙でべたべたで、まるでおもちゃを買ってもらい損ねたこどもみたい。

あいつは見た目も中身もおとなっぽいと思う。
わたしは見た目も中身もこどものまま。

その差を何とか縮めたくていろいろ頑張ってはみるけど。
おとなになろうって頑張ってること自体がこどもの証拠かもしれない。

メイクをしたり、おとなっぽい格好をしてみたり。
新しく買った水着も今までとはちょっと違う感じのにしてみた。

こんなことしたって中身はかわらないのに。
どうしたらあいつにつりあうようになるのかな。

実際さっきの態度は幼かったと思う。
ついかっとなってしまった。

そんなに海に行きたいわけではなかった。
ただあいつと一緒にいたいだけ。

それならせっかくだからどこかに出かけたいなって思っただけ。
けど頭ごなしに否定されてしまったから。

あいつよりわたしの好きの方が大きい気がする。
…空周りしてるみたい。

こんなわたしをあいつはどう思ってるのかな。
やっぱり呆れちゃったりしてるかな。



いつも気軽に食べているものだから。
たまには味わってほしい。
新たな発見があるかもしれない。

氷菓



こんこんと襖がノックされた。
どうぞ、というとためらいがちに開かれる。

「…未夢、さっきは」
「わがまま言ってごめんね。」

俺が言うより先に言った。
未夢のその表情はさっきとは全く違う。

「いや、そうじゃなく」
「わたし、まだ全然こどもだからさ、彷徨の言いたいこと察したり、わかったりできないんだ。」

今まで口に出して言ったことはなかった。
背伸びをしないわたしのこと。

「わがまま言ったりするし、すぐ怒ったり拗ねたりするし、いっぱい迷惑かけてると思う。」
「んなことな」
「わたしもっと頑張るから…一緒にいさせて」

こんなことをこんなにも未夢が気にしていたなんて思ってもみなかった。
きゅっと握り締められた両手をそっと引き寄せる。

「ばーか。」
「何よ。」
「こっちは離れる気なんかさらさらねーんだよ。」

そのまま抱き寄せられて、耳元で囁かれて、ぱっと放された。
一瞬の出来事を理解した途端、顔に血が上る。

「それに俺は未夢のことこどもだと思ってねーけど。」
「え?」

きょとんとした目で俺を見る未夢の顔はまだ赤い。
せっかくだから、普段言えないことを言ってしまおう。

「結構いろいろ人の事とか考えてるし、そういうのってこどもには出来ないことだろ」
「…ん」
「……それにこどもだったら海行くのに心配なんかしねーよ。」

最後にぷいっと顔をそむけて付け加えた彷徨の台詞がよくわからない。
心配?

「おまえが水着でうろうろしてたら俺が落ちつかねーんだよ。」
「ん?」
「他のやつに見せんな、って言ってんの分かる?」

さらに顔を赤く染めた未夢の額をコツンとつつく。
目が合ってふたりで吹き出して、そのあと思い切り笑った。

 
 





見ているだけで涼しくなる。
そばにあるだけで幸せ。
見ているだけで幸せ。

氷菓



「青春だねぇ。」

ぱたりとノートを閉じた音が静かな図書館に小さく響く。
ここに書かれいるのは少し脚色はあるもののほぼノンフィクション。
書いているとは言えこれは脚本じゃない。
私にとって初めての小説…なのかもしれない。
他の人に見せるつもりは全く無い。
中学校生活最後の夏休みのアルバムみたいなものだから。

「さぁてそろそろ帰ろっかな。」

外に出た瞬間、むぁっと熱い空気が押し寄せてきた。
こんな日は冷たいものが欲しくなる。
足を止めたのは小さいころからよく行っていた駄菓子屋さんの前。
アイスのショーケースを上から覗き込む。

「あら、綾ちゃんいらっしゃい。」
「こんちわっ」
「今日もあっついわねぇ。」
「ですよねぇ…。あっこれ、アイスモナカください。」
「はい、100円ね。」

歩きながら袋を開けて大きくかじりついた。




こんにちは。…というかおひさしぶりなちーこです。
企画も残りわずか、今回も滑り込みです。

今回はテーマが「いろは」ということで「色彩」に挑戦してみました。
カラフルにするためにいろんな人を出さざるを得なくなって。
書き分けが苦手なワタクシとしては自分の首をしめる結果になりました。
その所為で大分読みにくくなっているような気がします。

今年も楽しい企画ありがとうございます。
お手伝いは全然出来ませんでしたが楽しませて頂いてます。


これを書いている時のBGMは大塚愛のアルバムでした。


[戻る(r)]