作:あゆみ
トゥルルル・・・・ ガヤガヤ・・・・・・
「西遠寺君!この資料を明日までに用意しておいてくれ!」
「はい、部長。」
「西遠寺〜!!××の件どうなった?」
「あぁ・・・それは先方の○○さんに・・・・」
「・・・課の西遠寺さんって素敵よね〜」
「あの若さであれだけの仕事できて、信頼されてるもんね〜」
「それを鼻にかけるようなところも無いし・・・」
「うちの会社でも狙ってる子たくさんいるみたいよ〜」
「えぇ〜!!でもさ、あんなにもてるのに女には興味なさそうよね!」
「そうそう!何でかしら?彼女でもいるのかなぁ〜」
「えっ!?知らないの?西遠寺さん結婚されてるのよ!」
「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ〜〜!!!!」」」」」
「なんでも奥さんとは中学からの付き合いらしいよ」
「結婚してるの?!!ショック〜!!」
「私も〜!!狙ってたのになぁ・・・・」
「さいきん結婚されたみたいよ!内輪だけの式で、部長に報告してたみたいだから・・・・」
「家では西遠寺さんってどうなんだろ〜」
「えぇ〜やっぱり会社みたいなのかなぁ・・・」
「どうだろうね・・・・」
「なんか興味あるわ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
夕日も沈みかけ、反対側からは夜
ガラガラガラ・・・・
「ただいま〜。」
「お帰りなさい!・・・彷徨////」
「///あぁ・・・ただいま。」
「今日は早かったのね。お風呂にする?それともご飯?」
「あぁ〜先に風呂に入って飯にするよ。」
彷徨はネクタイを緩めて未夢にかばんを渡す。
未夢は彷徨からかばんを受け取り彷徨の後ろについて歩く。
二人の寝室に入り彷徨は上着を脱ぎ、未夢は背後からその上着を受け取る。
「お疲れ様。今日は早かったのね 」
「外回りだったんだ。だからそのまま直帰してきた。」
「なんだか疲れてるみたいね。」
「今日はずっと外だったからな。歩きつかれてクタクタだよ。」
「じゃあお風呂によく使って疲れを落としてね!!」
未夢は彷徨の上着をハンガーにかけ、脱いだシャツを腕に抱えながら言う。
「おまえも一緒に入るか?」
「////なに言ってるの!!/////」
彷徨はニヤッ。っと笑みを浮かべて未夢にたずねる。
「それじゃぁ余計に疲れて・・・」
「えっ?風呂に入るのに疲れるのか?」
彷徨はからかうようにニヤニヤ笑っている。
「う!いやぁ・・・。////」
「なに?」
「もぉ〜////私は夕食の準備があるから一緒に入りません!!」
「ははは・・・残念だなぁ〜」
「///なに言ってるのよ。からかわないで///」
「からかってないよ本気さ。」
「も〜!!いいからお風呂に行く!!」
「はいはい・・・」
彷徨は未夢に背中をぽかぽか叩かれながら風呂場に向かった。
も――――//////何言ってるのよ
結婚してまでからかわれるなんてくやし〜!!
あんなんでちゃんと仕事してるのかしら・・・
たまに甘えたような声をだして
からかってるのか本気なのか分からない
でも、それが嬉しいんだけどね///
その表情を他の人には見せないでね
疲れたときは私の側で休んでほしい
私が休める場所でありたい
辛いときも助けてあげられないかもしれないけど側にいたい
私にも辛さを分かち合わせてもらいたい。
たまに自分でもこんな考えはわがままかな、って思うけど
普段見せないあなたの表情
仕草を独り占めしたいって思う
結婚しても思いは変わらない。
私しか知らないあなた
他の人は分からないあなた
そんなあなたを全部知っていたい・・・・
「未夢さん。ごちそうさまでした。」
「ご馳走様。」
「お粗末さまでした。御父様。彷徨。」
「それじゃワシは自室に戻るかのぉ。」
「御父様。お茶はよろしいですか?」
「あぁ。ワシはいいよ。そのまま床につくから。彷徨の相手をしてやってください未夢さん。」
「おやすみなさい御父様。」
「あぁ。おやすみ未夢さん。彷徨。」
「お休み.親父。」
ガラガラ、バタン。
居間に残った未夢と彷徨
「じゃぁ。私は食器を片付けるから彷徨は休んでてね。」
「うん。」
彷徨はテレビのリモコンを取りスイッチを押した。
テレビからは番組の音が流れる。
未夢はシンクの前に立って
スポンジに洗剤をつけ食器を洗い出した。
ガシャガシャガシャ・・・・
未夢はシンクにたまった食器を片付ける。
と・・・・・シャンプーの香を感じた。
えっ?・・・・・・
未夢の背後から彷徨が抱きしめてきた。
未夢の肩口に顔を出し
そっと未夢の肩から包み込むように彷徨が抱きしめてきたのだ。
「ど・・・・・どうしたの?////」
「休んでる・・・・」
「へ?」
「俺、今休憩中なの。」
また///こんなことして!
う〜!!くすぐったいよ〜。
「そんな・・・立ってて疲れない?////」
「あー―――?平気。」
「わ・・私が食器洗えないんだけど///」
「いいよ。」
彷徨は水道の蛇口をひらき未夢の手を取って
手についた泡を落とす。
そしてぬれた未夢の手と自分の手を未夢が身に付けているエプロンで拭く
「かなた?」
「もういいよ。今日はここまで。」
彷徨は片手を未夢の胸の前に回し、もう片方の腕を腰に回した。
未夢の髪に顔を埋めて首筋に唇をおとす
「ちょ!///////ちょっと!!」
「ん・・・・」
も――――――――――――//////
彷徨は後ろから未夢の顎を片手ですくう。
未夢もそれに従って首を彷徨に向ける。
未夢はシンクに手を架け彷徨に束縛されていない部分だけを後ろに向ける。
彷徨は自分の顔の前に来た未夢の唇に自分のを重ねた。
何度も角度を変え、
確かめるように
ついばむように
長いキスをした。
「・・・・・・・・・っっつ!////っはぁ・・・・・・」
重ねた唇から息が漏れる。
「・・・んん!・・・・彷徨////」
「未夢・・・・もっと・・・・・・・」
「えっ/////・・・・・・っ」
どのくらいだろう。未夢が自分の力では立っていられないほど彷徨は唇を求め
未夢も受けとめた。
「これが未夢の仕事。」
「えっ?」
未夢は彷徨に支えられて居間に戻った。
やっと開放してくれた彷徨の腕から逃れると
未夢は膝から腰がくだけてしまった。
「それでこれも・・・・」
彷徨は膝を折って座っている未夢の腿に頭を乗せ寝転がった。
いわゆる膝枕である。
「彷徨どうしたの?疲れて壊れちゃった?」
「・・・・そうかもな///」
彷徨は寝転がったまま未夢の体に顔を向ける。
未夢は優しく微笑んで、目を閉じた彷徨の髪をなでる。
これって。
彷徨甘えてる??
////だったら嬉しいな。
毎日、疲れて帰ってきてくれればいいのに////
ごめんね彷徨・・・・・・・・不謹慎だね///
寝転がったままの彷徨が片手を未夢の頬に差し出す。
未夢はその手に導かれて
彷徨の唇に重ねる。
軽く触れた唇を離し
スー―――・・・・・・・
彷徨は未夢の膝を枕にして眠りにつく。
お疲れ様。彷徨
次の日の朝
「いってらっしゃい!彷徨!」
「未夢!」
彷徨は腰を曲げ少し前かがみになり自分の頬を未夢の顔の前に出す。そして何かを待つ
未夢は笑みをこぼし・・・・
「甘えんぼね///」
彷徨の頬にキスをした。
「行って来る。」
「はい!気をつけてね///」
「今日も西遠寺さん素敵〜!!」
「あの、ポーカーフェイスがいいのよね。」
END
こちらの作品はBWGキリ番3333hitを踏んでくださったyumiさんのリクエストです!
リクエストはこうでした。
新婚で、未夢sideで「仕事に疲れた彷徨が未夢に甘える」話ということでした。
どうでしたか?リクエストどおりに書けたでしょうか?(汗)
私としては軽くつまんで反れているような気が・・・・。
う・・・あまあまとも言い切れないような気も・・・
ごめんなさい!!修行の旅に出ます!!もっとうまく書きたいなぁ
一体彷徨さんは何の仕事をしているのでしょうか?(笑)
営業、って感じがしますがどうなんでしょうね!
それではこちらの駄文をyumiさんにささげます。
2003/4/19 あゆみ