弱点強度

作:あゆみ


















「///……っん………////」







彷徨は未夢の唇を解き放つ


「ごちそうさま。」


彷徨は自分の額を未夢の額につけ微笑む。
その瞳は優しく、未夢の瞳を捕らえる。
そしてあぐらをかいた自分の腿の上に未夢を乗せてこちらを向けさせる。


顔の赤い未夢は、その表情を彷徨に見せまいとしているのか彷徨の首に腕をまわし方に顔をうずめる。
彷徨は片手で未夢の体を支え、もう片方の手で未夢の長い髪をもて遊んでいる。






「なんか、負けっぱなしだな///」
「俺に勝とうなんてむりだよ。」
「くやし―――///」







肩を揺らして笑っている彷徨を仕返しというばかりに未夢は背中をポカポカ殴る。
しかし、そんな未夢の行動が彷徨にはくすぐったくて、愛しくってたまらない。













「いつか覚えてろ―――///絶対彷徨のポーカーフェイスを崩してやる///」




「が・ん・ば・れ」




「キィ―――――!!!」







(本当はおまえのせいで、俺の平常心はガタガタだけど…そんなこと知られたら何されるか分かったもんじゃないな。)


「俺を崩そうなんて今の未夢には無理だよ」
「なんでよ…
「大体、未夢はおこちゃまだからな。」
「なんですって!」
「だってそうだろ。俺たち付き合うようになってから、もう何度かキス///(←心の中のテレ)しているのに、いつも俺からだもんな―。」
「それは///だって///ねぇ……
「もしかして、俺とキスするのいや?!」
「そ!!そんなことないよ!」







ニヤッ(彷徨)





「彷徨とキス……するのはすごいうれしい///だけど私からだなんて…はずかしい…
「 して 」
「へっ?!」
「お前からしてくれよ」
「なっ! なにいってるのよ突然///」
「俺って愛されてるのかなぁーって」
「ばかっ///」
「 なぁ。」
「こっ…今度ね!!…///」
「今度っていつだよー。」
「いつか!!」









(限界かな……今日はこのくらいにしておくか。。。)






「みーゆちゃんは恥ずかしがりやだなぁ。」
「彷徨///キャラ変わってない?!」
「お前の前だけな。」









驚いた顔をした後、未夢は一番の微笑を彷徨に見せ、
また抱きつき彷徨の耳元でそっとささやく。







「…他の人にはだめだよ///。」








彷徨だけに聞こえるように、
彷徨だけに聞かせるように、
未夢は小さな声でささやき、また彷徨の顔を見る。
顔を赤くした未夢の目はうっすらと涙目になっている。
そんな未夢の目が彷徨を捕らえている。










「(こいつ…あぁお前だけだ。」
「こんな彷徨見た女の子はみんな腰抜けちゃうよ……」
「実際、いま未夢がそうだもんな (ニヤニヤ)」
「////////////そっ!そんなことないもん」










未夢はあわてて立ち上がり台所へ行こうとする。
そんな後姿を見て、彷徨はおかしくってしょうがない。









(いじっぱりだなぁ。まぁ俺も相当なもんだけど…)







自分が抱きしめていた、未夢のぬくもりが体に残っている…


「夕ご飯まっててね!」
「あぁ。」
「おいしいの作るから!」
「なぁ。未夢。」
「ん?なに?」


未夢は振り返り、まだ座っている彷徨を見る。

「未夢も他の男の前で、さっきみたいな顔するなよ!!」
「さっき??? 顔???」


何のことを言っているのか分からないという表情をしている。





(天然だからなぁ…ったく…)









「あぁ。そうだな。未夢はそうだ。。。」









(俺が見てるしかねぇか…)







「なに?? 何のこと?」
未夢はわけが分からないみたいだ。



















「俺以外の男を見るな!ってこと!」



















・・・・・///////////!!!!!





「っ////// バカ…。そんなことあるわけないじゃなない。」










未夢は、う〜〜〜〜ん・・・と考える仕草をして
後ろを向く。


「彷徨こそ!」
「んぁ?!」



















「私以外の女の子を見ないでね」

















・・・・・・・・・・・・///////////////////////!!!!!

(やられた………)














この日、未夢は彷徨のポーカーフェイスが崩れたところを見損ねたのである。










END






あとがき
毒第2弾投下です。(笑)
前回の続きでもあり、短編でも有り。って感じですかね。
なんか、ここもっと、いい表現ないかなぁ…。とか思いながら書きました。
そして今回も題名がつけられませんでした。ごめんなさい。
なんか、この続きも書けそうな、無理そうな。(どっちやねん)


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