作:あゆみ
未夢〜いらっしゃ〜い!
は〜い!ママ〜
瞳ちゃんこの子私の娘、未夢よ
まぁ未夢ちゃん!大きくなったわね〜!
?
未来ちゃんこの子は私の息子、彷徨よ。
彷徨君こんにちは!大きくなったわね〜。
あらこの子将来いい男になる瞳してるわね!
?
そうかしらね〜未だに甘えん坊で困ってるのよ
そうかしら。彷徨くん結構な女泣かせになるかもよ!
それは楽しみだわ///
あっ!といけない!
そうね。
彷徨君この子おばさんの娘の『ミユ』っていうの仲良くしてね。
ミ・・・ユ?
未夢ちゃん!この子はおばさんの息子『カナタ』って言うの仲良くしてね。
カ・ナ・・・・タ?
二人ともはじめましてよね!仲良くするのよ。
彷徨。未夢ちゃんと仲良くね!
うん!
は〜い!
ミユこっち来いよ!あそぼうぜ!
うん!
はっ!
白昼夢?こんなことあったのか?
母さんがいた。未夢の母さんも。小さい未夢もいた。
あの時がはじめての出会い。
未夢との出会いだ。
あれから時がすぎて中学生になった未夢に出会った。
出会いは最悪だったけど・・・。
それからルウが飛び込んできて。
数々の出会いがあった。
そして今・・・・
オギャー!!オギャー!!オギャー!!
未夢!!
俺と未夢とを隔てていた壁の赤いランプが消える。
「お父様ですね?!元気な女の子ですよ!」
「女の子・・・ありがとうございました。いま、み・・・・妻には会えますか?」
「今は長丁場の出産のためお疲れです。お休みになっているので、お待ちください。」
「・・・分かりました・・・・・・・・・」
「あちらで、娘さんに合えますよ」
「はい。」
ガラスケース。『お父さん西園寺彷徨、お母さん西園寺未夢』の名札のベットに
体を真っ赤にしたまさに赤ん坊のわが子
自分の分身とも言える子が必死に息を吸っている。
必死に生きようとしている。
隔てているガラスがもどかしくて、
今すぐそばに駆け寄りたくて、
喜びが心の底からあふれてくる。
もし心に容量があるのなら、
今俺は・・・喜びと感動があふれてきて・・・
うれしい・・・・・
君に逢えてうれしいよ・・・・
握り締めたこぶしが一層強く
自然と目頭が熱くなる・・・
コンコン・・・・
「はい」
「入るぞ未夢。」
ベットの上で上半身だけ起こしている未夢とその隣にスヤスヤと目を閉じているわが子・・・
「彷徨。そっか・・・もう『パパ』だね///」
「未夢。ありがとう。ズゲ〜嬉しいよ。生んでくれてありがとう・・・・・。父親にしてくれてありがとう・・・・・。」
「やだ・・・そんなこと言われると疲れが飛んじゃう///」
未夢の目頭から一筋の涙。
彷徨は自分の指でそっとぬぐう。
ベットの横に腰を掛け未夢の肩に腕をまわす。
未夢は彷徨の肩に寄りかかり今、母親となったばかりの微笑をわが子に向ける。
そっと未夢の目じりに唇を落とし、父親の微笑み
はじめまして・・・・・パパだよ。
Happy Brithday 日和さん!4/10
4/10は日和さんの誕生日ということで、たまたま誕生ねたを書いていた私、
この駄文を日和さんにささげよう!と迷惑なことを考えました(笑)
どうか貰ってやって下さい日和さん!
4/10はうちの両親の結婚記念日でもあります。素敵なことが重なった記念小説!
というか30お題小説第1作目です。これからもよろしくお願いします。
2003/4/8 あゆみ