作:あゆみ
「おい、未夢。さっきから何してるんだ?」
ここは西遠寺。未夢が遊びに来ている。
そんな未夢と彷徨はつい最近、お互いの気持ちが通じ合った。
そんな未夢がなにやら大量の雑誌とにらめっこをしている。
彷徨はそんな未夢をほほえましく見ていたのだが。
さっきから百面相している未夢にたずねた。
「えっ!…ちょっとね…。なんでもないよ///。」
未夢は少し赤くなりながら答えた。
「なんでもなくないだろ。」
さっきから色々な雑誌のあるページだけをみて、
ほほえんだり、赤くなったり、青ざめたり、落胆の表情を浮かべているのだ。
しかも、雑誌を全て読んでいるわけでもない。
あるページを探し出して。その探し出したページを真剣な表情で読んでいるのだ。
「なにか、探しているのか?」
「えっ?!…」
「だってお前、そんなにたくさんの雑誌の中から何か探してるんじゃないのか?」
「な…なんで…?!」
「その雑誌全部読んでるわけでもないしな。さっきからお前の表情コロコロ変わってるぞ。」
「うそ…///、私顔に出てた?!」
「お前なー、誰が見ても変わってたって言うぞ。」
「う―――///。」
「で、なんだよ。なに見てるんだよ。」
「/// いいの! /// 彷徨はわからなくていいの!」
「あのなー、こんな近くでそんなコロコロ表情変えて読んでるお前見て、気になって本の続きが読めないんだよ。」
なんて言っているが、彷徨は未夢が家に来た時から本なんて読んでいなかった。
本を読んでいるふりをして、未夢の様子を見ていたのだ。
「いったい何読んでるんだよ…。」
彷徨は腰を上げ未夢のそばに行く。
「だ…だめぇー。」
未夢はあわてて読んでいたページを机ごと体で覆い隠す。
しかし彷徨はそんな未夢の行動を見て、ニヤッ。と苛めっ子の顔をした。
彷徨は本に覆いかぶさっている未夢の後ろに回り、そのまま未夢を後ろから抱きしめる形で座り込んだ。
未夢の体は一瞬ビクッと反応したが、まだ必死で本を隠そうとしている。
そんな未夢の必死な行動を見て、彷徨はもっと意地悪したくなった。
「おい、みせろよー。」
彷徨はわざと甘い声を出して未夢にささやく。
「………。」
(うー何なのよー///)
「なぁ未夢ちゃーん。」
(くっ、くっ、くっ…。たまんねー。お前がそのつもりなら…。)
彷徨は未夢の肩に顔をのせる。
後ろから見ても今の未夢は頬を赤くしているのが分かる。
(何でこんなに女を…いや、未夢のことを
俺がこんなに人に執着するなんて今までだったら考えられなかったな…
彷徨は未夢の頬に耳に顔を近づける…
『フ――――ッ…』
彷徨は未夢の耳にそっと息を吹きかける。
「ひゃぁ!!何するのよ――///」
ガバッ!!
未夢は伏せていた顔を勢いよくあげる。
顔はもう真っ赤だ。
彷徨はニヤッとしながら、待ってましたと言わんばかりに未夢を後ろから抱きしめた。
もうこれで未夢は机に伏せることはできない。
「なに見てたんだよ……ん?」
今日のうお座のと山羊座
今日は二人で一緒に過ごすことができそうです。
あくまでも、二人きりで行動することをおすすめします。
この日はできるだけ長く一緒に過ごすことが大切です。
夕食まで一緒にいられたら最高でしょう。
「占い…??」
「未夢お前何を必死に隠して…」
「いいじゃない!/// なんだか恥ずかしくって///」
本当に未夢の顔は赤い。相当恥ずかしいのだろう。目が泳いでしまっている。
「片思いの女の子は必死なのよ…少しでも好きな人との相性がいいように何度も何度も占うの!!」
(こいつ…それでこんな必死に///)
「ぶっ!! くっ、くっ、くっ…あっはははは…。」
「なによー笑うことないじゃない!!」
彷徨は未夢を抱きしめていた腕を強くする。
「おっ…お前…かわいいなぁ――――。」
「カナタ――/// バカにしてるでしょ―――///」
未夢は照れと恥ずかしさで彷徨の腕の中でじたばたしている。
彷徨の腕が緩むはずもなく…彷徨は未夢の肩で くっ、くっ、くっ…と笑っている。
やっと笑うのが落ち着いてきた彷徨
「…っはぁ。バカになんてしてないよ///」
「だって、そんなに笑うこと…」
(ないじゃない…といおうと思ったが未夢ももうじたばたしても無駄だと分かったらしく
彷徨の腕の中でおとなしくしている。
「女の子は大変なの!好きな人の前では綺麗でいたいし…やることがたくさんあるのよ//」
「そっか…女の子は大変だなぁ」
「そうよ。大変なの!…///」
そっと未夢は自分の体に回された彷徨の腕をつかみ、彷徨の腕に自分の体重を預ける。
そんな未夢を受け止めながら彷徨はうれしくてしょうがない。
自分のために、必死になっている。
未夢が愛しくてしょうがなかった、
「でもさぁ…未夢には占いは必要ないんじゃないか?」
「えっ?!」
「未夢がいっただろ?片思いの子は必死になってやるんだ!って。」
「う…うん……。」
「だから必要ないじゃん。 未夢は片思いじゃないだろ?」
「//////」
「どうなんだー?」
「そ、そうだっけ?////」
「ひでーなぁ。俺が言ったこと信じてないの?」
「なんか…うそみたいなんだもん/// まだ私夢を見てるんじゃないかって思って…」
「……………………」
彷徨は未夢の頬をつねる
「!!ふぇぁにゃた????(かなた??)」
「好きだよ」
その声は耳元で甘く、深く……。
「…………////////////////!!
ふゃに?(何?)ふにゃんにゃの――――(なんなの――)//////???」
これ以上なく未夢は真っ赤だ。
彷徨はつねっていた未夢の頬をはなす。
「分かった?」
「??なにがよ///??」
未夢の頭の中はぐちゃぐちゃだ。
「夢じゃないだろ?」
「!!!!!!」
「未夢が夢みたいだっていうからさぁ。なっ?現実だろ?」
からかっている彷徨本人も真っ赤だ。
それもそうだろう。
本来こんなキザなことを意図的に言ったりする人間ではないのだ。
そんな顔を見せたくないというのが彼のプライドなのか、そうでないのか…
未夢を抱きしめたまま未夢には自分のそんな表情を見せようとはしない。
「んっ…もう!! 帰る///」
「おい、夕飯までいるんだろ?食ってけよ」
「なんでよ、もう/// 意地悪彷徨さんの近くになんていたくないわよ―っだ!///」
「そんな困るな…」
「 ?? 」
「俺はどうやら片思いらしいし、このとおりにしてもらわないと……」
「 ??? 」
未夢を抱きしめていた腕の片方を解いて指をさす。
その先には…
今日は二人で一緒に過ごすことができそうです。
あくまでも、二人きりで行動することをおすすめします。
この日はできるだけ長く一緒に過ごすことが大切です。
夕食まで一緒にいられたら最高でしょう。
「…っバカ///………じゃないわよ。」
「えっ?なに?何かいった?」
彷徨の顔はゆるむ。
「片思いじゃないわよ///」
「分かったみたいだな」
「イジワル…」
「今日俺、かぼちゃの煮つけ食いたいな―。」
「つくる…」
「あまくしろよ。」
「夕飯までおなかすかせて待っててね///」
「俺今、腹ペコ」
「何かお菓子でもつまんでる?」
「そうだな……もらおうかな……」
「じゃぁ…」
未夢は立ち上がって台所に行こうと腰を浮かせる。
彷徨は未夢を抱きしめていた腕を緩め未夢が後ろを向いた瞬間。
「いただきます………」
彷徨は夕食前に未夢の唇を味わったそうだ…
END
やっちまいました。私こんな風に文章を書くのは初めてです。
さすがに題名までは考えられず・・・。
1日で書きあがりましたが。私自身の願望と、野望(?)と、希望がごたごた入り混じってます。
この年になって何考えてるんだとテレながら書きました。
上記の相性占いの結果ですが。これを書いている日(2003/3/5)の本当の未夢ちゃんと彷徨君の結果です。
私自身まったく占いはやらないし、信じていませんが、未夢ちゃんはどうなんだろうと思いながら書きました。
恋する女の子はかわいいやねぇ・・・。(お前いくつだよ)
この文に対して、お叱りや、感想があったら教えていただきたいです。
最後に、ここまで読んでいただきありがとうございました。
誤字、脱字があったらごめんなさーい。