summer's one day

作:久保真理


高校2年生の8月上旬

夏も本格化してきて、

セミがミーンミーンてすごく鳴いている。

蒸々してすごく暑い



2人のキョリ


二人のココロ


見ていてもどかしくなるような




そんな夏休みのとある一日



















たまには、イメチェンしてみたい。




あの人は、コレをどう思うかな??



ヘンって



言われたら、いやだなぁ




でもぉ



たまにはいいじゃんよね?














☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「よしできたっ」


自分の部屋で鏡を見て喜んでいる未夢



その声は彷徨の耳まで届いていた。



―なにができたんだろう?―




読書をしていたのに


わくわくと、ドキドキが心を占領してはなれない。









たたたたたた






軽く廊下を走る音が聞こえた。




同時に部屋の襖が勝手に開いた。






否、




未夢が勢いよく開けたのだ






―っ!!!―





入ってきた未夢の姿を見て、彷徨は言葉を失ってしまった。




―か、可愛い―



彷徨は一瞬顔を赤らめるが、冷静を装う。




「えへへ〜似合う??」



未夢無邪気ににっこりと笑っている。



今の未夢は


長い髪の毛をうまくまとめて頭の上のほうでお団子にしている。




「最近暑いからさ、髪の毛上げてみたの〜」



きゃっきゃともう高校生なのに子供のように騒ぐ未夢。




未夢は中学でもキレイで影ながら人気があった。



けれど、


俺がいたから未夢に手を出されることはなくて未夢はそのことを知らない。



高校生になってから、


             もっと大人っぽくキレイになった未夢。


静かに黙っていれば


          ものすごく知的で『大人の色気』のある未夢


それなのに、


        それと正反対に無邪気な子供のままのような心





そのギャップにハマっている自分に苦笑したくなる。






今の未夢の白い素肌の見える範囲が多く、



彷徨にとっては目のやり場に困る。



「ど、どうだろな」


自分が動揺したとは知られたくなく、ついそっけなく返してしまった。



―可愛い。けど、他のヤツには見せたくないな―



そんな独占欲がむくむくと大きくなってきた彷徨は


いつもと様子が違う彷徨にきょとんとしている未夢の腕を引っ張った。



「きゃ」


未夢は彷徨の腕にすぽっと収まった。




「暑いな」


彷徨は自分の手をウチワのようにぱたぱたする


「だ、だったら離してよ!!」


未夢は顔を真っ赤にして講義した。


「ヤ・ダ」

舌をべっとだす彷徨



「なにそれっ」


「未夢が悪い」


「なんでよ?」


未夢は意味が分からない。



「はーぁ。鈍感未夢ちゃん」


彷徨はあえて大げさにため息をついた。




未夢の鈍感。分かってる。




言葉足らずも分かってるよ。




でも、コトバにしたくないのは男心。




どうしても意地が出る。


「ひどーい」


未夢は何も知らずにぷぅっと頬を膨らませる。



「未夢は、こーんな無防備だから。こんな格好して、狼に襲われるぞ。」


そのまま察してもらうのも難しいこと。


分かってるから遠まわしに言ってみる。



そのまま



『嫉妬した』



なんて


言うのは恥ずかしいから、

    ちょっとイジワルになってしまうのは許して欲しい男心(笑)



「狼って何よー!意味分かんない!!」


きーと怒って彷徨の胸を叩くけど


まったく効果がない。


彷徨の遠まわしの意味(男心)にまったく気づかず


頬を膨らませる未夢。







未夢が意味を理解することできるのと




彷徨が自分の気持ちをきちんと言えるようになるまで






果たしてどのくらいの時間がかかるのやら。















まぁ、2人らしく



ゆっくりとしたペースで進めばいいのかもしれない。














         END

















なんか

ぐだぐだになってしまいました(T□T)
すみません!!

基本彷徨目線で書いてみました。
言わずとも、察してほしい、男心。(575?字余り)笑
切ないですねー笑
彷徨素直じゃなーい!!(お前のせいだろ)
未夢はいつコレに気づくんでしょうね(笑)

拍手くれた方々。
本当にありがとうございます。
とても力になっています。

今後とも皆様よろしくお願いします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

                  (’09年8月3日・真理)






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