お嬢様のハマリモノ

作:中井真里





私、最近すっかりコスプレにはまってしまいましたわ。
今度はどんなお衣装が宜しいかしら?ふふ。
あ、おふたりにぴったりの作品がありました。




知世は何かを思い付いたように、ぽんと手を叩くと
さっそく制作に取り掛かることにした。
まずは資料探し。ネット上や雑誌、
とにかくありとあらゆる資料を集めた。




−そして数日後




ようやく出来上がりましたわ。
三日三晩徹夜しただけあって
それなりの作品が出来ました。
これは早くおふたりに来て頂かねば♪




そうつぶやいて、知世は机の上にある携帯電話を手に取った。




「で、大道寺。この服は何だ?」




「彼方から」のヒーローでお馴染み、
イザークのコスプレ衣装ですわ。




小狼が来ているのは緑を基調にした衣装。
彼が纏う式服よりは薄い色をしている。
あちらこちらに独特の色の文様が施されているのが分かる。




「はぅ〜知世ちゃん。イザークってことは私のはノリコ?」
さくらは顔を真っ赤にして知世に聞く。




「さすがさくらちゃん。よくご存じですわね」
知世はぱぁっと顔を輝かせながら
早速ビデオの撮影に入っている。




さくらが着ているのは全体が薄いピンク色のワンピース。
短めのスカートがさくらの白い肌を存分に生かしている。
小狼の衣装同様、独特の文様が施されている。




「さ・・さくら、俺はともかくよく似合ってるな。うん」
「しゃ・・小狼くんこそ・・・」
お互いの姿を見つめるふたり。
しだいに顔が真っ赤になっていく。




「おほほほほ。この絵が取りたかったのですわ
おふたりともなんてお似合いなのでしょう。
思わずため息が。ふぅ」




それぞれの世界に入り込みながら、
休日の時間がゆっくりと過ぎていった。




(さて、次のコスプレはどうしようかしら?)




「と、知世ちゃん、出来ればもう少し地味なのがいいなぁ」
「ま・・・まったくだ」


そう願う、さくらと小狼だった。 






□■□




「カードキャプターさくら」より。
「彼方から」のコスプレをしているさくらと小狼です。
こちらも以前に書き散らしたもの。
ああ・・・下らない(笑)。



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