作:中井真里
マンションの一室に置かれているひとつの写真立て。 それこそ、俺と彼女を結びつけた運命の糸なのかもしれない。 あまり「運命」という言葉を使うことは好きではないが、 強くそう思う。 □■□ 「荷物、これだけでいいのか?」 「うん。他は買い揃えれば済むものが殆どだから。 本当は持って来たいものもたくさんあったんだけど、 部屋が荷物だらけになったら困るでしょ」 「まぁ、そうだな」
[戻る(r)]