作:灰
「光月さんとか、ルゥくんとか、親戚のお兄さんが来てから彷徨変わったよな」
突然、三太にそう言われた。
変わった?俺が?
「あぁ。変わったよ」顔に思っていた事が出ていたのか、三太が続けてそう言った。
たしかに変わったかもな。
母さんを亡くしてから俺はなるべく、人と交わらないようにしてきた。
実際には、三太とかアキラみたいな親友がいたんだけどな。
でも、まだ2人にも心を開ききっていなかった。
心を開けるくらいの大切な人を作りたくなかったんだ。
だって・・・・・
また大切な人を失いたくなかったから。
今思うとただの俺のわがままだったんだなって思う。
だけど、あの時の俺はまだ小さくて
何が起きたのかもわかんなくて・・・・
ただ
怖かった。
自分が誰だか分からなくなるくらいに。
これもただの俺の言い訳だな。
でも、ホントに怖かった。
もうあんな思いはしたくないっ!!って心に決めちまってた。
それからだな。
俺が周りから、無口だとかクールだとか言われるようになったのは。
無口だったのはただ、これ以上自分があんな思いをしたくなかっただけ。
なのに、周りはそんな事をお構いなしに近づいてきた。
正直最初はかなり困った。
「これ以上、俺に近寄らないでくれ!!」そう言ってしまったら、楽なんだろうけど同時に自分が崩れて行きそうだった。
それを続けてきたある日、
未夢たちが西遠寺にやってきたんだ。
一緒に住むってことになって俺はどうすればいいのかスッゲェー悩んだ。
だって一緒に住むんだぜ?
今までの人達と同じ接し方をし続けるなんて無理だ。
だから俺は、思い切ってこいつらに心を開いてみた。
そしたら、なんだかいろんなこと全部が俺に染み込んでいった。
未夢たちに心を開いてから俺は気づいた。
俺はずっと辛かったんだって。
ホントは大切な人を作りたかったのに自分でその思いを心の奥に閉じ込めて、苦しんでたん
だって。
そして、
もう苦しまなくていいんだって安心してる自分にも気づいた。
正直泣いてしまいそうにもなったんだ。
それからだ。
俺がさらに変わったのは。
三太にも今以上に頼れるようになったし、周りの奴らとも少しは話すようになった。
きっと三太はこの事を言ってんだろうな。
俺は変われた事を嬉しいって思ってる。
未夢やルゥやワンニャーに感謝してる。
心を開こうとしなかった俺を見放さずに、側にいてくれた三太や周りのやつらにも。
俺はこいつらを大事にしたいって思ってるんだ。
特に家族は。
「彷徨ぁー。一緒に帰ろう〜。ルゥくん達待ってるだろうし」
「あぁ。そうだな」
これからはもう逃げないよ。
自分の本当の気持ちから・・・・・・
突然ですが短編です!!
いやぁー
Aqua Timezの『決意の朝に』を聞いてたら
なんか彷徨ってこんな気持ちだったんじゃないかな?
って思って思わず書きましたw
なんかただ単に
気持ちを書き殴った感じになったな・・・・・
最後まで読んでくださってありがとうございました!!
これからもよろしくお願いします。
あ、字間違いや、作者への注意や意見などがありましたら、是非言ってくださいッ!!
こちらもよろしくお願いします。