彼らが求める物・・・・・・・・

第U話    信頼

作:

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前回のあらすじ

西遠寺に住む、不思議な家族。  
西遠寺 彷徨 ・ 光月 未夢 ・ ルゥ ・ワンニャー。 

ある日 彷徨と未夢が本堂へと行くと
2人の子供が本堂の前へといた。

さてこの謎の2人がここにいた理由とは、この2人の正体とは・・・・・・・・・・






紅「はじめまして。・・・俺は霜羅 紅・・」

白「俺は、霜羅 白です」

本堂の前にいた謎の2人はそう名乗った。


未夢(以下未「んと、2人は双子なの?」

白「はい。見ての通り双子です」

彷徨(以下彷「みわけつかねーな」

紅「よく言われる・・・・」

未「こっちが紅くんで、こっちが白くんよね」

紅・白「「 !?    あははははっ!!  」」

紅と白は突然驚いたような顔をした後笑い出した。

未「えっ?えっ?あ、あたしなんか変なこと言った?」

未夢は彷徨に訪ねるように聞いた。
彷徨は、俺に聞くなとでも言うような顔をしている。

紅「いきなり笑い出してスイマセン・・・くっ・・くっ(笑い堪え中」

白「今のは、未夢さんが、紅くんと白くんって言ったからです・・・くっ・・(こちらも堪え中」

未夢と彷徨は ?マークを浮かべている。

紅「白、今のは説明不足・・・」

白「あぁ。やっぱり?」

紅「さっき俺達双子だから見分けがつかねーって言ってましたよね?」

彷「あぁ、たしかにいったな」

紅「そのせいもあんですけどね・・・・・・こいつ女なんです」

未・彷「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」」

白「あはははは。この驚かれる時って良いよな」

紅「毎度の事だけどな・・・・・・まぁあと白は俺って言うせいもあるな」

未「ごめんねー。白くんなんて呼んじゃって」

白「いいですよ。謝らなくても。それにそのままくんで呼んでもいいですし」

未「ありがとーw。それじゃ 紅くん・白くんって呼ばせてもらうね」

彷「あのさ、一番聞きたかった事聞いてもいいか?」

紅「いいですよ。どうぞ・・・・」

彷「別に敬語なんて俺らに使わなくていいぞ。紅達はなんでここにいたんだ?」

白「それは・・・・・」

白は紅の方を向き目を合わせた。
すると紅は首を横に振った。とても悲しげな表情で・・・・・

彷徨と未夢も目を合わし、どうしたのだろうか?と言うような顔をした。
その時!!

ルゥ(以下ル「まんまっ!ぱんぱっ!!」

なんとルゥが彷徨と未夢の所へとプカプカ浮きながら飛んできたのだ。

彷「なっ。ルゥ!!」

彷徨はルゥにかけよりルゥを抱いた。
彷徨と未夢は、見られてなかったらいいなぁーという事を考えながら紅と白の方を振り返った。
しかし、紅と白はかなり驚いた顔をしてルゥを見ていた。

未「えっとね・・・今のはね・・・・」

未夢がどうにかごまかそうとあたふたしていると、今度は・・・・

ワンニャー(以下ワ「彷徨さん、未夢さん。ルゥちゃまがこちらに来ませんでしたか?って
            ルゥちゃまー」

ワンニャーは質問をしたのだが彷徨に抱えられているルゥを見つけ号泣し始めた。

彷・未「「(もう無理だー)」」

未夢が彷徨に目線を送ると彷徨は、仕方なさそうに首を縦に振った。

彷「悪ぃんだけど、ちょっと家んちに入ってくれないか?」

未「このことについてちゃんと説明するから」

彷徨と未夢が紅たちに向かってそう言うと、ワンニャー2人の後ろから顔を出し

ワ「彷徨さん、未夢さんさっきから誰と話しているんですk・・・・・・・あっぁぁぁぁぁ!!!」

ワンニャーはやっと状況をつかんだらしく硬直してしまった。

紅「分かった。行くぞ白」

白「うん」

紅と白は、彷徨たちについていき家の中へと向かった。



未「・・・・・っというわけなの・・・・」

未夢と彷徨・ワンニャーは、どうしてルゥが飛んでいたのか、ワンニャーがいるのかを全て説明した。

白「そうか。だからルゥくんは飛べるのか」

紅「ワンニャーって有能なんだ。すげぇ・・・・・・」

未「そ、それだけ?」

未夢たちは少し驚いていた。
質問攻めにあうのではないかと思っていたのに対し2人は質問はしてこなかったのだ。

彷「お願いがあんだけど。この事は黙っておいてくれないか?」

白「なぁ。それって俺達を信用してくれたから話してくれたんだよな?」

彷「まぁな。信用できないやつだったりしたら、どう見てもおかしいかったりバレバレでも本当  のことは話す気はないからな」

白「紅・・・・」

白は紅にまた目線を送り目を合わした。
しかし、今度は紅は首を横に振らず、縦に振った。

紅「さっき彷徨さん、なんで俺らあそこいたんだ?って聞いたよな?」

彷「あぁ」

白「そのこと俺らもちゃんと話すよ」

未「さっきは言いずらそうだったけど。いきなりどうして?」

白「さっき俺、信用してくれてるか確認しただろ?俺らこれから説明するけど信用してもらって  たりしないと、話しづらくなっちゃててさ」

紅「俺達は、昨日の夜。あそこに捨てられたんだ」

 「「「 !? 」」」


未夢たちは驚いた顔をした。そしてさっきまでのんきに浮いていたルゥでさえ何かを感じたのかワンニャーの元へと降りてきた。

紅「俺達は、普通の人と比べたら不思議なところが多くてさ、まず俺らの母さんはいきなり子供を・・・・俺らを身籠もったんだ。そして生まれた俺達は、不思議な力をもっていた」

未「不思議な力?」

白「これなんだ」

紅と白は膝の上に置いていた手を未夢たちの前へとだした。
そして・・・・・・・

 ( ボワッ )  ( ビビッ )

紅は、手の平から炎を、白は、小さい雷のようなものを出したのだ。


未「す、すごーい」

彷「まさか、お前たちも宇宙人なのか?」

紅「いや、俺達は地球人だ」

白「話し戻すな。母さんは突然子供が出来たり、俺達が不思議な力を持っていたから周りか  らも親族からも気味がわられたんだ。」

紅「でも、母さんは一応一生懸命育ててくれたんだ」

未「いいお母さんじゃない」

白「そうでもないんだ。母さんは名前は付けてくれたけどいつも俺達の事は、お前とかで呼ん  でて、何か命令するときしか話さなくて、ただ餌をやって育てているって感じだったんだ」

紅「何回も俺達を捨てようとしたこも今までにもあるんだ。そん時は警察官とかに見つかって   いつも家に戻ってた」

白「今回のは夜に母さんが誰かと電話で、今度こそ戻ってこないようにって言うのを話してる  のを聞いててさ」

紅「それに引っ越しとかの電話とかもしてたな」

白「だな。まぁ寝てる間にここに連れて来られたんだと思うんだ。気づいたらここにいたから   な」

紅「だから、なかなか自分たち以外の人を信用する事とかも出来なくてさ」

白「ただ、怖かっただけかもしんないけどな」

紅と白がだいたいの事をすべて話すと、全員沈黙してしまった。
すると、紅と白は顔を見合わせ、笑いながら

紅「別に彷徨さん達が気にすることないって」

白「そうそう、俺達もなんか捨てられて良かったとも感じてんだ」

と言った。

未「どうして・・・?どうして笑っていられるの?たしかにそれで良いのかもしれないけど、
  怒りたいなら怒ってもいいし、悲しいなら泣いてもいいんだよ?・・・・・・・・・・・・
  無理して笑わなくてもいいんだよ?」

彷「・・・・未夢・・」

未夢は目に涙をためそう言った。
彷徨はそれを心配そうに見ている。

白「母さんを憎んでも、何も変わらないから」

未「えっ?」

紅「俺達やっぱりすごく母さんを憎んだりしたことがあったんだ。でもそんな事をしても何も変   わらないし、憎んでもただつらくなるだけだったから・・・・・・・・・」

白と紅はまた笑いながら言った。しかしそれは悲しそうな・・・・つらそうな顔にも見える。

彷「そうか・・・・・・・・・とにかく自分達がしたいことをすればいいんじゃないのか?」

彷徨がそう言うと、

紅・白「「・・・笑っていたい・・・・・・・何もかも忘れて違う生き方を・・・・」」

2人は声を合わせてそう小さく言った。

彷「紅と白は、家族が欲しいか?」

未「・・・・彷徨?」

紅「そうだな、俺には白がいるけど、他にも頼れる、信頼する事が出来る人がいたらいいな」

白「だよな」

彷「お前らさ、ここに住まないか?」

「「「「  はぁ!?  」」」」(彷徨、ルゥ以外

ワ「いきなりどうしたんですか?彷徨さん」

彷「今の話を聞いてると、紅たち住むとこないんだろ?それにここだったら安心できるんじゃね  ーか?」

未「そうだね。一緒に住もうよ」

紅「いいのか・・?」

彷「あぁ。いいぞ」

白「ホントのホントにいいのか?」

未「うん。いいんだよ」

紅・白「「・・それじゃ・・・・これからヨロシクおねがいしますっ!!」」

紅と白はさっきとは全く逆の嬉しそうな顔をした。

未「なんか、兄妹が増えたみたいで嬉しいよー」

ワ「家族は何人いてもいいものですからね」

彷「そうだな」

ル「きゃーいw」

こうして、紅と白は、新しい家族を手に入れる事ができたのでした。
普通の家とはさらに違う何が起こるかわからないここ、西遠寺。
これからいったい何があるのでしょうか?






また変な終わり方ですな・・・・・・ってか前回と長さ違いすぎだ・・・・・・

なんと 紅&白は捨て子だったのでした!!

スミマセン捨て子キャラとか好きなんです・・・・・・

次回からは 彷徨たちの愉快な仲間達も出していきたいと思います。


ここまで読んでくださってありがとうございますっ。

次回もよろしくお願いしまーす



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